2011/09/30

NHKのラジオ放送がスマートフォンで聴取可能に

NHKのラジオ番組(AM、FM)がインターネット上で聴取可能なことはすでに皆さんご承知かと思います。これまではパソコンのみ聴取可能でしたが10/1にAndroid端末でもNHKラジオが聴けるようになるそうです。

10月1日からスマートフォン向けアプリを提供開始!~らじる★らじる~

iPhone用アプリは鋭意開発中とのことですからいよいよNHKラジオの番組もほぼすべてのスマートフォンで聴けるようになるということですね。

番組が全国放送以外の時間帯は基本的に関東地方のラジオ放送を配信するとのことです。関東地域にお住まいではない方もこれで関東地方の番組が聴け、ラジオの楽しみ方がますます増えます。

たとえば関東地方以外にお住まいの場合NHKのストリーミング放送を周囲に流し、「なんで関東の番組が聴こえるの?」と驚かせることも可能ですね。




それにしても携帯電話でもラジオが聴ける時代がまさか来るとは10年前にはまったく予想してませんでした。ラジオを愛用されている方も
「しまった、今日ラジオを自宅に置いてきた」
とか
「電池切れた~」
そんな場合のサブ受信機として、スマートフォンがあれば上のような問題がほぼ解消できそうです。

とは言うものの、よしおは「やはりラジオ番組はラジオで聴くのがしっくり来るなー」と未だ思ってしまいます。スマートフォンで実際にラジオ放送を聴くと印象が変わるかもしれません。


以下、簡単にラジオ録音も可能な録音機内蔵ラジオ/ラジオ内蔵ICレコーダーをご紹介。
左からソニーの高感度なICZ-R50、若向きデザインの三洋製、コンパクトなオリンパス製です





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らじる★らじる NHKネットラジオ(公式)

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2011/09/27

アイコム、本体93gの小型特定小電力トランシーバー

ハムフェア2011のアイコムブースで参考出品されていた中継対応特小無線機IC-4300。よしおは残念ながら実物を見逃してしまいましたがついに公式リリースの運びとなりました!

クラス最小・最軽量の幅47mm、本体重量93gを実現。防水タイプの特定小電力トランシーバー IC-4300を新発売。 |プレスリリース_アイコム株式会社

現行のIC-4100(D)が2008年発売ですからおよそ3年でモデルチェンジしたことになります。IC-4300は10月ごろ発売との話もありましたがなんと9月29日に発売決定となったようで、非常に喜ばしいことです。

アイコムのIC-4300は同価格帯の特定小電力トランシーバーの中では防水性能と剛性がひときわ優れており、それにもかかわらず国産アルカリ単3乾電池(AAサイズ)1本で丸1日は運用できる、安心の日本語表示が施されたコンパクトな製品です。

基本性能の向上と低価格だけにとどまらずIC-4300はこれまでのアイコムのトランシーバーに見られたデザインラインとは一線を画す、大人らしさを演出しこれまでよりもいっそう所有欲を満足させる仕上がりになっていると思います。個人的には赤と黒のツートンが特にいいですね。

詳細仕様は発売されるまでのお楽しみのようです。単3電池1本使用とのことですからベルトクリップ、スピーカーのAF出力と音質、そして市販の単3充電池使用可否あたりが気になります。



ひとつ気になる文言が。「腰や胸元に装着しても邪魔になりにくいよう配慮しました。」これです。

よしおはトランシーバーを胸元につけて運用することが多くあります。先日もそうでした。胸元に取り付けることでスピーカーマイク不要ではっきり受信音が聞き取れ、すばやい送信も可能というメリットがあるからです。

IC-4300本体上部にはネックストラップがつけられるであろう大きな穴も見えます。なるほど、それを想定した上での落ち着いたカラーリングと走っても揺れにくいアンテナの採用に至った訳ですね、納得しました。



今年のアイコムはこれまでとは一味以上違うようですからID-31然り、今回のIC-4300を含め今後の製品ラインナップに期待が持てますね。



左からIC-4300黒、IC-4300L(ロングアンテナVer.)、IC-4300赤です


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[関連情報]
IC-4300 おもな特長|業務用無線機器|アイコム株式会社

2011/09/22

Vスタンダード 日本語表示可能なデジアナ簡易業務機

ローカルな話題ですが関東地方は台風15号の影響で交通網などの混乱が続いています。WiMAXの回線は昨晩から今日まで電波が見つからない状況に陥り、ルーターの故障を疑ったほどでしたが原因は回線障害とのことでしばらくすると何とかつながるようになりました。



さてずいぶん前のことで恐縮ですがバーテックス・スタンダードから新型の簡易業務機が発表されています。

デジタル/アナログ デュアルモード搭載の簡易無線機 操作性と拡張性を追求したモデル、VXD450U

型番から分かるとおり、VXD450UはUHF簡易業務無線機です。ケンウッドの2年保証に対抗してか「安心の3年間の長期保証」を唄っています。

ビギナーの方のために「簡易業務」無線機を簡単に説明しますと主に仕事に使うための無線機です。「簡易」とはあくまでも法律の言葉で実際は全く簡易ではなく免許制です。警備会社、運送、ホテル、工事、一般店舗などで実際に広く使われています。

呼び方はさまざまですが現在私たちが手の届く無線機としては主に
・特定小電力無線(買ってすぐ使える)
・登録局350MHz無線(免許不要、要資格)
・簡易業務無線(要免許)
があり、上から順に誰でも使いやすい(=混信しやすい)順かつ費用(初期・保守)の安い順となっています。



無線機の種類の説明はこのくらいにして話を元に戻します。

VXD450Uは同社簡易業務機としては久しぶりの筐体新設計機種と思います。恐らく国内市場に対応するためでしょう。ボタンも大きめで日本語表示されており非常に押しやすくなっています。

筐体新設計による防水・防塵性能は従来と同等かそれ以上のレベルでしょう。他メーカーの製品と比べても十分対抗できるスペックです。他にはない通話録音機能も装備しており使い勝手がさらに向上しています。

バッテリーなど各種オプションもバーテックススタンダード製従来機種とほぼ共用でき、同社の無線設備をお持ちの場合でも安心して追加導入できます。

VXD450Uの最大の特徴は別売りGPSスピーカーマイクを使った位置情報機能でしょう。まだ詳細は非公開ですがタクシーで導入されているGPS-AVMのような位置情報による人員管理・配置が効率的に行えるポテンシャルを秘めています。






あと10年後に控えているデジタル化にも対応したVXD450U。本格的なトランシーバー導入を考えている皆様にはぜひお勧めしたい機種と思います。


以下はすべて資格不要で使える登録局トランシーバーです

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2011/09/13

アルインコから単3x1駆動超小型無線機

ハムフェアが終わって間もないこの時期に驚きの新製品が発表されました。

47ch 中継対応 超小型 特定小電力トランシーバー DJ-PX3(B/S)|連絡用無線機器(ビジネス&レジャー)|電子事業部|ALINCO - アルインコ


現行モデルDJ-PX2Cの後継機のようです。DJ-PX2Cといえば業務に必要な機能を最小限に取り入れ、サイズは超コンパクトが売りの製品です。


早速現行モデルDJ-PX2CとDJ-PX3の同じ部分、違う部分を少し挙げてみます。

・大きさ:DJ-PX2C & DJ-PX3です。違いは軽微
・重さ:電池込みでだいたい同じくらい
・アンテナ:引き出し方式から固定式へ
・ボタン種類:変わらず
・受信感度:変わらず
・消費電力:電流は小から大へ。ただし電圧は3Vから1.5V
・付属品:イヤホンマイクありからなしへ
・内部設定機能:中継器アクセス音廃止、コールバック、操作音、バッテリーセーブ設定追加
・チャンネル:全波(A/B切り替え不明)対応、グループコード種類数変わらず
・スピーカー&マイク:変わらず、どちらも外付け


細かい部分に手が入っているようです。中でも電池セーブON/OFF切り替えはリアルタイム性を求める現場にとっては重宝する機能です。

アンテナの短縮化は感度低下と思われますがヘリカルアンテナと宣伝されており実際はそれほどでもなさそうです。またアンテナ短縮化はベルト固定時の干渉を最小限にしてくれるはずですから現行品よりも使いやすさアップが期待できそうです。

本体には電源と音量ボタン 、ヘッドセット接続用ジャックのみという、かなり割り切った分誤動作や現場の混乱が抑えられますからよりアグレッシブな業務に向いた機種でしょう。

あくまでも業務ユースを想定していますから付属品からイヤホンマイクをはずしたのは正解と思います。防水非対応ですが必要であればショートアンテナのDJ-CH27など他の製品を選べば事足ります。



以上簡単にDJ-PX3を考察しました。

個人的な感想ですがこの製品の発表は トランシーバー 一つを取っても使い方はさまざまなことをあらためて知るいい機会になりました。


(左からDJ-PX3の黒とシルバーです)

2011/09/02

ケンウッド、無線使用に関するアンケート結果を発表

ケンウッドは無線機使用に関する企業アンケート結果を公開しました。

「震災時のトランシーバー使用」に関するアンケート結果報告

BCPという聞き慣れない用語が現れていますが、詳しくは本記事末尾の参考資料を見ていただくとして簡単に説明しますと企業向けの(地震発生など)緊急時用の対応マニュアルです。

BCP策定企業」とは緊急対応マニュアルのある会社、「BCP未策定企業」は緊急対応マニュアルのない会社です。会社の視点ではなくわたしたち個人の視点でこれを言い換えますと防災用品を整えたり避難場所を予め決めておくことがそうです。




さっそくアンケート結果を見ていきましょう。

発表されたアンケートによりますと「震災直後、会社で電話が通じにくかった事が最も不便」を挙げた企業の総務担当者がアンケート対象500人全体の約8割とのことです。この結果は1社=1名というカウントではないと思われますが少なくとも各会社の総務の方の8割は通信インフラの寸断に不便を感じたという訳です。

ここからが本題ですが「電話や電気が使えない時、トランシーバーが役立つと思う」を一番に挙げた人が500人中の67.8%、つまり339人だったそうです。意外と災害時トランシーバーがあればいいなあと思われる方がいらっしゃるんですね。


ところが震災後実際に無線機、トランシーバーを導入したとの回答は1割未満という残念な結果が得られたそうです。
このアンケート結果は500人中の1割とは言えませんがトランシーバーがあったらいいのにと思う割合に対して実際に導入した会社がごく少数というのは私たち無線好きにとっても少々疑問と思います。


必要と思われているのに実際に本気でトランシーバーを使おうと考えている割合が少ないということは裏を返すとトランシーバーの潜在的な需要が単純計算で9割もあることになります。これはとてつもなく大きな数値です。






今後トランシーバーの普及はこれだけ巨大な潜在的市場をどのように開拓していくかが焦点となります。そのためにはやはりトランシーバーを普段使わない人たちの意識開拓と簡単に使える仕組みづくりが必要と考えます。

トランシーバーはこんなにも簡単に使えるんだという宣伝を上手に(というあいまいな言葉でごまかしました)社会へ浸透させることで徐々に無線を意識的に使う人口は増えるでしょう。

あくまでも理想論ですが携帯電話・スマートフォンに①簡単に使え、②電話回線とは違うトラフィックでつながるトランシーバー機能を追加するなど無線が普段から親しみやすい、つまり手の届くところにあればなお良いと思います。 

携帯電話に電話回線を使わないトランシーバーの機能が入ると通信キャリアは通信料が取れないという考えが浮かびますが緊急時携帯電話が使えないことは周知の事実です。トラフィックの負荷分散を前面に押し出してアピールすれば、あるいは携帯電話や無線インターネットサービスを提供するキャリアは納得するかもしれません。






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[参考資料]
BCP(事業継続計画)とは/中小企業庁

2011/08/27

ハムフェア2011ぶらり散策

無線好き、受信好きには年に1度のお楽しみ、ハムフェアに少しだけ行ってきました。今回は朝一入場を目指しました、が!

・・・到着したところ開場前、すごい人だかりができてました。無線人気は未だ健在です。
HamFair2011(Japan) Entrance

さっそくメーカーブースを回りました。よしおの偏った興味爆裂ですがそこはご容赦のほどを(汗)

アイウエオ順にアイコムから。先日発表されたばかりのD-STAR搭載新型機ID-31を触ってきました。



ID-31 front

ID-31 Back

電池の取り外しなど外観はなんとなくバースタVX-8に似たものがあると思いました。デザイン・操作系も含めこれまでのトランシーバーとは一線を画すとのことですから実使用が楽しみです。


アルインコのブースではDJ-DPS50とデジタル簡易業務のモービル機を見ました。インターネットやカタログで見るよりも輝いていました。やはり実物を目の当たりにする機会は必要です。
DJ-DPS50

New Digital Mobile Radio(reference)


AORのブースではぱっと見現行品が並んでいました。最近AR5001とAR2300を使いやすくするツールが続々登場していますから質問してみるといいかもしれません。
AOR booth


ケンウッドのブースではTH-D72の使い方のプレゼンテーションを見ました。TH-D72がGPSローガーとして使えるのを初めて知りました。
TH-D72 advertisement


バーテックス・スタンダードのブースではアマチュア無線用新型デジタルハンディ機の実機が展示されていました。
YAESU New C4FM QPSK FDMA HT

モトローラの技術をベースにしたFDMA方式のデジタル機で型番未定、2012年発売予定だそうです。

スタッフに質問攻勢を掛けました。アイコムのID-92同様デジアナ混在運用に対応しデュアルバンドでGPS装備、VX-8G同等の防水性能となる予定だそうでそれ以外は「まだ分かりません」とのこと。
D-STARとの互換性はなく、現行のデジタル簡易方式ともプロトコルが異なるとのことでした。
Vertex Radios

配られたパンフレットやプレゼンを見た限り他メーカーを挑発する文言がところどころに見受けられ、かなり強気の姿勢に思えました。


メーカーブース以外では自転車をこいで白熱電球をつけるブースに立ち寄り自転車を思いっきりこいできました。
販売店ブース、クラブブースにも立ち寄りましたが昨年よりも活況に満ちていると思います。


ハムフェアはあと1日で終了ですが今年はお買い得品が満載と感じました。
震災の後開催が危ぶまれましたが今年も無事に開催されて喜んでいます。


入場前に気づいたことをひとつ。ファミリーマートの端末で前売り券を探しましたが見つかりませんでした。たまたまそばにいらっしゃった、同じハムフェア目的の方と二人で端末と10分以上格闘し結局ファミマでの前売り券購入はあきらめました。
ローソンの端末では以前購入できたのですが・・・。来年はコンビニで前売り券をもっと探しやすくしてほしいです。


以上、簡単ですがハムフェア2011のレポートでした・・・ってまだ終わってません。


(左からDJ-DPS50、TH-D72、ID-51plusです)



最後、辛口コメントのお口直しの写真です。
下手の横好きですがよろしければどうぞご覧ください。。。



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2011/08/02

総務省、バンドプランの大幅な見直しを検討中

ご存知のように先日ついにアナログテレビ放送が終了しました。デジタル難民が10万世帯との報道があったものの、(報道されていないだけなのかもしれませんが)これによる予想以上に混乱はなかったようです。10年以上前にテレビが将来デジタル化する話を周囲にした時は誰も信じませんでしたがついにそれが事実となりました。

アナログテレビ放送終了前よしおは手持ちの受信機をフル動員してその終焉を惜しんでいました。そしてアナログテレビ放送終了後、VHFテレビ帯域をスキャンしたとき初めて「終わったんだな」という、何ともいえない気分になりましたが同時に今までテレビの混変調に悩まされてきたラジオや広帯域受信機がテレビ放送終了後見違えるほど本領を発揮し始めたことには舌を巻きました。これで大都市圏でもラジオなどの遠距離受信が可能となりましょう。



さて本日はアナログテレビ放送終了後の周波数活用を含めた、ローVHF~SHFに関する今後の総務省の周波数再編に関する意見募集について取り上げます。まずはこちら
「周波数再編アクションプラン」の見直しに係る意見募集
のページにある
別紙1(pdf) 
を見てください。


 別紙1の内容は主に今後現行の電波が順次デジタル化する内容で、700MHz~1GHz周辺が今後大きく再編される旨が強調されています。

この周波数再編で我々が影響をもろに受けるのはパーソナル無線です。すでにご存知の方もいらっしゃるでしょうがパーソナル無線の使用期限は2015年11月30日、あと4年です。

その他我々リスナーが影響を受けるものとしては60MHz帯、150MHz帯、800MHz帯の防災行政無線、消防無線、800MHz帯MCAと空港無線電話、950MHz帯、3.5GHz帯STL回線の周波数移行とデジタル化です。

気になるポイントを少し。170MHz~202.5MHzに割り当てられた「自営通信」は恐らく警察・消防・防災などが情報共有できる通信システムと考えていいでしょう。アメリカ で言うところのパブリック・セーフティのようなネットワークになる可能性も考えられます。しかしアメリカなどのように一般人が傍受可能な通信となる可能性 は総務省がカギを握っています。

バンドプラン再編後の勝手な予想ですが800MHz帯は2GHzと比べ電波伝播特性のよさが各社の実験により実証されたためLTE-Advancedサービスが食い込むことは間違いなさそうです。今後は3GHz帯での高速ブロードバンド通信が盛んになることでしょう。リスナーにとってはまさに"耳が痛い"内容ですがとうとうデジタル全盛となる時代が到来するのです。



このバンドプラン再編がうまくいけば国境を越えた無線規格の共通化が実現し海外の無線設備に手を加えることなく、またはほんの少し手を加えるだけで国内で使えたり、またこれまでこう着状態だった海外への日本の無線システムの輸出の幅が広がります。

日本のインフラの強みは地震情報や津波情報といった事前情報の通報システムとよしおは思います。このシステムとこれまで日本の弱点であった事後情報連絡用通信インフラがうまく組み合わされればもはや最強です。官民合同でこのシステムを完成させれば新幹線のようにシステムとして他国に販売が可能で赤字国債もきっと減ります。総務省の今後の健闘に期待しましょう。



(左から災害時も使えるケンウッド、バーテックススタンダードの資格不要デジタル無線機とアマチュア無線機VX-3です)



 [関連資料]
V-Highマルチメディア放送を行う移動受信用地上基幹放送の業務の認定及び無線局免許に係る制度整備案に対する意見募集の結果並びに当該制度整備案の一部に係る電波監理審議会への諮問及び答申 別紙4
(VHFアナログテレビ放送終了後のバンドプランが記載されています)

2011/07/31

アルインコ、PC拡張機能を備えたハイパワー無線機

登録局対応の新型トランシーバー、DJ-DP50シリーズがアルインコから発表されました。

DJ-DPS50(AMBE方式)
DJ-DP50H(RALCWI方式)

DJ-DPS50はアイコム、バーテックス・スタンダード、ケンウッドなど各社351MHz帯30チャンネル登録局対応トランシーバーと交信可能。
対するDJ-DP50Hはアルインコがこれまでに発売したDJ-DP10シリーズを始めとするRALCWIコーデックに対応した351MHz帯30ch登録局対応トランシーバーと交信可能となっています。

DJ-DPS50、DJ-DP50Hともに送信出力は最大5W。IPX7防水性能を有するタフな仕上がりとなっており、付属品が一式セットになっていることなどを含めてもカタログスペックではアルインコ製以外の登録局対応トランシーバーと互角に渡り合える感触です。正面から見たときのスタイルもこれまで以上にブラッシュアップされていると個人的に思いました。参考ですがDJ-DPS50とDJ-DP50Hは本体上にある通報ボタンの色が異なります。

DJ-DPS50とDJ-DP50Hの目玉は何と言っても今回登録局対応トランシーバーとしては公式に初めてパソコンで機能拡張が可能となったことでしょう。詳しいことは未知数ですがショートメッセージ内容の編集やトランシーバー内部の衝撃センサーを使った何らかの動作、バッテリーセーブ機能などが設定できそうなニュアンスが製品カタログから見て取れます。



交信開始時の音声頭切れを防ぐPTTビープ機能や送信中の音声がモニターできるコールバック機能など、トランシーバーの使い勝手を向上する機能も満載。パソコンとの親和性の深さも魅力のDJ-DPS50とDJ-DP50H。念願の5W機種がアルインコから発表されたことも衝撃的ですがこれで価格が他社の登録局ハンディ機と同等もしくはそれ以下となれば登録局対応トランシーバーの普及にいっそう弾みがつくことでしょう。



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2011/07/03

Motorola MS80トランシーバー購入&実使用

秋葉原駅近くの某有名無線ショップにて特売で購入しました。色はシルバーです。
Motorola  MS80(Silver)

MS80とはMotorola(モトローラ)ブランドの特定小電力(免許資格不要で使える)トランシーバーです。災害や停電など、インターネットや携帯電話が使えない状況でも活躍します。

兄弟機のMS50、FTH-50(記事末尾参照)と比べ中継機(電波の飛距離を伸ばす機械)の使える周波数(27チャンネル)が追加されています。STANDARDブランドのFTH-80(記事末尾参照)と機能と中身は同じですがFTH-80が乾電池ケース付属に対してこのモトローラのMS80には充電池・充電器が付属しています。

今回実際の業務ユースで使う機会がありましたのでさっそくレビューします。



最初はMS80本体から。よしおはこれまでカタログの写真からMS80はゴリラのような印象で取っ付きにくい感を受けていましたが実際に手に取ってみるとそれまでの印象はすぐに消え去りました。
MS80 vs "AA" battery


大きさは単3電池を3本使う一般的な特定小電力トランシーバーよりも奥行きが一回り薄型で手に持つとしっくり来ます。充電池を内蔵しパンツ(ズボン)のベルトに引っ掛けて激しく運動しても本体が落ちたり電池の重みでパンツがずり下がることもなく快適です。

付属のベルトクリップはかなり大型でパンツのベルトに固定してしゃがんでもトランシーバー本体を邪魔に感じることはありませんでした。ベルトクリップは90度回転して取り付け固定も可能です。
MS80 Side View  with Belt Clip


よく使うと思われる機能を実際に使ってみます。MS80(FTH-80)には音量ツマミの位置に応じてレベルを表示するバーグラフが液晶表示に備わっており暗い場所でも音量レベルがひと目で分かります。受信中このバーグラフは音量レベル表示ですが送信中はなんと、プロ納得のマイク入力レベルメーターとなります。

またMS80(FTH-80)にはMS50(FTH-50)と同様に大型の送信・受信表示ランプも備わっています。試したところ光量にムラは見当たらず屋外でも視認できる明るいものでした。液晶バックライトはオレンジ色で暗い場所で必要十分な明るさがあります。操作キーは光りませんが十分大きく押しやすいです。
MS80 Back  with Belt Clip


音量つまみもそこそこの固さがあります。誤操作防止用キーロック機能も何かの拍子に解除されることは確認できていません。



MS80の付属品を確かめましょう。MS80には充電用クレードル、ACアダプター、リチウムイオン充電池と充電池カバーが標準付属しヘビーユーザーや業務ユースにはぴったりの内容となっています。
その付属品をチェックしましょう。下の写真、左下のACアダプターを見てください。
MS80 Power Supply


なんとMotorolaロゴ入りの豪華仕様です。ACアダプタのDCプラグにまでMotorolaロゴがあしらわれています。
MS80 DC Supply Plug (See "M" logo)


ここでお気づきの方もいらっしゃると思いますがこのMS80に付属のACアダプターのプラグ形状はなんとUSB(MINI-Bタイプ)です。充電器側もUSBジャックとなっています。ということは・・・
MS80 charger - bottom


パソコンのUSB端子から電源が供給できてしまうのです! これなら停電でもノートパソコンから電源供給できます。MS80は付属品にも力が入っていますね。
MS80 Charging via PC 



☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆ ~ ☆



さてMS80の外観と付属品レビューはここで一区切りしてさっそく動作試験結果をレポートします。動作試験は少し暗めの室内、放課後の学校教室程度の雑音環境で行いました。MS80の初期設定項目は多岐に渡っていますが今回音質を高音を持ち上げる設定に変更しました。テストは中継用周波数にて行いました。MS80の下りは421MHz帯、上りは440MHz帯です。


はじめに受信感度を確認します。AlincoのDJ-P23と比較したところ何と差はほとんどなく、まれにMS80が健闘する予想外の展開となりました。アンテナの長さ、カタログスペック共にDJ-P23のほうが圧倒的に高感度のはずですがもしかすると中継器使用時は感度がスペックと異なるのかもしれません。


次に内蔵スピーカーの音声明りょう度を比べました。比較機種はKENWOODのUBZ-BG20R、DJ-P23そしてMS80です。

結果MS80が総合的に見てBestと判断しました。UBZ-BG20Rは高音が強く、小音量でも何か話しているなという状況が把握できるものの聞き取りづらさがありました。DJ-P23はUBZ-BG20Rと正反対で非常に落ち着いた音質です。しかしそれがデメリットとなってしまい騒音下では最大音量にしてようやく受信内容が聞き取れるレベルでした。

対するMS80は音量ツマミを50%にしたところ受信内容の最初から最後まで騒音下で難なく聞き取れるという、驚きの結果となりました。無線機のメーカーによって音質へのアプローチが異なるため使用環境や使用者による違いはあるでしょうが今回はMS80(FTH-80)がベストでした。




以上から機能、付属品そして使用感を総合的に判断した結果、MS80はカタログスペック以上に優秀なトランシーバーであることが分かりました。

実売価格が1万円弱という超安価にもかかわらず中継チャンネル内蔵、充電キット一式付属、しかも至る所にモトローラのロゴ入りでなおかつトランシーバーの性能は予想をはるかに上回るレベルのMS80、使って初めて分かりましたがこれはまさに「超お買い得」としか言えません。
懐中電灯同様、常備用にトランシーバーを検討されている方やMotorolaブランドの製品を安価に入手したいと思われている方にとってもこのMS80のレビューはよい知らせとなることでしょう。

今までトランシーバーを見た目で選んできたよしおとしてはある意味よいカルチャーショックを受けました。カタログスペックでは分からない、実際に製品を入手して初めて分かる発見もあるのですね。


(左から本記事で取り上げた モトローラ MS80の黒、シルバーです)




(左から中継器モードを省いたモトローラ MS50レッド、イエロー、シルバーです)




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2011/06/29

ケンウッド、悪天候下の使用を可能にした特小無線機

ケンウッド史上最もタフな特定小電力トランシーバーが発表されました。


優れた防塵・防水性能と堅牢性で悪天候下の屋外でも確実に業務をサポート
 特定小電力トランシーバー DEMITOSS PRO 「UBZ-BM20R」を新発売

個人的にはUBZ-BG20Rの後継機種ではないかと推測します。
型番末尾の"R"は残念ながら輸出仕様のRではなくスポーツグレードを示すRとも少し違い.....などという前置きはここまでにして、UBZ-BM20Rにはケンウッドの特定小電力トランシーバー史上かつてない防水性能と耐衝撃性能を誇っています。


カタログスペックを見ると至る所に現場での使用に配慮した文句が見て取れ、なかなかやるな!ケンウッドという感じを受けます。一部抜粋しますと
・簡単に音量を上げ下げできる音量アッテネート機能
・内蔵スピーカーの音声品質を高めたBTLアンプ
が目につきます。まず
> ・簡単に音量を上げ下げできる音量アッテネート機能
についてメリットを考えてみましょう。
音量アッテネート機能は量販店などお客さんとの直接的なやり取りでの使用が想定されていると思われます。確かに考えてみると急なお客さんとの対応中いきなりトランシーバーから大音量で音声が流れてきたときはトランシーバーを普段使い慣れている人であっても「音量どこだ~」と慌てることがあります。音量アッテネート機能ボタンの使い方を使用者に伝えておけばこのように慌てることは少なくなるはずです。

> ・内蔵スピーカーの音声品質を高めたBTLアンプ
よしおは現行品UBZ-BG20Rを使ったことがあります。UBZ-BG20Rはカタログスペック上低周波(AF)出力が50mW以上とありますが実際使ってみると最大音量でキンキン音が割れるものの200mWはあるのではというほどの大音量で聞こえます。UBZ-BM20Rもカタログスペック上は50mW以上とありますが「2つのアンプを組み合わせて音声信号を増幅し、高音質を実現するBTLアンプを採用。コンパクトな内蔵スピーカーでのクリアな音声を実現しました。」という宣伝からすると実使用ではUBZ-BG20Rを上回る快適なコミュニケーションが可能と推測できます。

そのほかにも
・のぞき見防止のためのチャンネル非表示機能
は量販店ではほぼ必須でこれにより液晶表示をシールで隠すといった手間が省ける機能や
・ネーム登録・表示機能(最大4文字の英数字)
という特定小電力トランシーバー史上初ではないかと思われる機能も装備しているため環境によってはこれらの機能の使用で業務が円滑に進むことが期待できます。



次に筐体のデザインから使いやすさを検証しましょう。
最初に気になるのがアンテナの取り付け位置です。現行機種UBZ-BG20Rは本体後部からアンテナが生えて(笑)おり、腰につけて長期間運用し続けた場合アンテナの根元に負担が掛かる問題がありました。今回発表されたUBZ-BM20Rのアンテナはそれを解消するべく本体上面の左中央付近から生えていることから、腰にトランシーバーを取り付けたとき無線機のアンテナ根元への負担が減っています。

音量ツマミは特定小電力トランシーバーではこれまで常識でしたがUBZ-S27/20やモトローラのMS50が発売された前後から廃止する方向に各社向かっているようです。音量ツマミのない無線機を使ったことがないので実際どうなのかは分かりませんが、考えてみるとiPodやWalkmanではすでに回転式の音量ツマミを採用していません。音量ツマミなしのほうが出っ張りがなく誤操作が少なくなること、トランシーバーのデザインに自由度が増すことなどが予想でき、新たなトランシーバーの用途が開拓できるかもしれません。



従来のDEMITOSSのデザインを受け継ぎながらどことなくこれまでの機種以上にプロっぽさが垣間見えるUBZ-BM20R。価格は他メーカーよりも高めの設定ですがカタログスペックや製品写真を見る限りトランシーバーとしての性能を研究し尽くしている感じを受けるため使用感は好感触になりそうです。アンテナが気持ち長いことから屋内での使用は場合によっては不便(その場合はアンテナのないUBZ-S27、UBZ-S20がおすすめです)かもしれませんが距離をかせぎたい環境や水まわり、過酷な屋外で酷使する用途にはまさにうってつけの無線機と言えましょう。

2011/06/23

簡易扇風機、形状変更後

先日自作扇風機をお披露目(詳細は文末参照)しましたが・・・デスクに置くとどうしても使い勝手が悪いため使いながら扇風機の形状を総合的に考慮した結果、こんな形になりました。


秋葉原で売っていたコンパクトカメラ用三脚を台座に使っています。ティッシュやA4用紙を余裕で吹き飛ばす扇風機としての性能は前回製作時から受け継いでいます。

前回のデザインと比べポケットに入れて扇風機を駆動することは難しくなりましたが上の写真のような形状ですと好きな向きに風を送ることができます。唯一の難点はあまりにも風力が凄まじすぎる反面モーターとプロペラ(ブレード)の振動が机に響き渡るため、マウスパッドなどやプチプチといったクッション材が必須なことです。

これで手で持たなくても扇風機の恩恵にあずかれます。それにしても固定器具を変えるだけで扇風機の印象ってのはこうも変わるものなのかと思いました。


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簡易扇風機の自作

2011/06/22

簡易扇風機の自作

本日は九州地方が梅雨明けしたとのことで各地猛暑となりました。よしおの生息地域も猛暑に見舞われ、あまりにも暑く我慢できなかったので急場しのぎにありあわせの材料で扇風機を作ってみました。

なにぶん急場しのぎで組み立てたためデザイン云々はなく、機能を満足すればよい状況なのはご勘弁いただくとして、あくまでも参考ですが使った材料を記しておきます。
・モーター
・スライドスイッチ
・単3電池ケース
・リード線
・プロペラ(直径20センチ大)
・単3充電式電池x2
・ポリスチレン棒(30センチ長)

思いつけば小学生でも作れる非常に簡単なものですが、いざ使う目的を考えたとき空き缶やペットボトルを台座にするかなどで1時間ほど考え込んでしまい、結局このプラスチック棒にモーターと電池をくくりつける組み合わせにたどりつきました。これならポケットに差したり、いすに座った状態で床に置きパンツ(ズボン)を冷やしたり、うちわの代わりとして手で持ちながら歩くことができます。

工作のポイントとしては
①乾電池よりも充電池がおすすめ
②使うプロペラで扇風機の性能が大きく左右される
です。
①の理由は充電池を使った場合乾電池よりも電圧が長時間安定し回転数が落ちにくいためです。②は実際に製作するとわかります。よしおは当初紙で羽根を製作しましたが厚紙の場合回転時に羽根が寝てしまい風が周囲に拡散し思うような性能が発揮できなかったり、製作後数時間のうちに湿気で羽根が曲がってしまう状況に遭遇しました。ですので現在は手持ちの玩具に付属していたプラスチック製のプロペラを使用しています。

モーターは手持ちに太陽電池用(1.5V)以外に見当たらなかったことから仕方なくこれを無理やり3Vで駆動しています(絶対に真似しないでください)。恐らくそれが理由でしょうが動作数分でモーターがかなり熱くなりました。コンデンサをつけていないためモーターの内部できれいなスパークがよく見えます(笑)。
定格を越えて駆動しているため当然といえば当然ですが扇風機としての性能は3V駆動にもかかわらず、USB駆動の5Vミニファンと同等かそれをしのぐものになっています。


と、ここまでお読みいただいた方で察しの良い方は「扇風機買えよ」と言われることでしょう。まさにそのとおりと思います。ただ電池駆動の扇風機が少ない中でこのような傍に置ける簡易扇風機を作れば夏場の節電中にきっと威力を発揮するでしょう。また市販品が多い中、“手作り”を主張する扇風機があると職場の話のネタの一つになると思いますがいかがでしょうか。

2011/06/16

アイコム、原発周辺一時帰宅者へ無線機提供

アイコムアメリカの公式サイトに掲載されています。

Icom Supplies Radios to Victims of Nuclear Accident(英文)

このニュースリリースによるとアイコムは福島原発の立ち入り制限区域内に立ち入る一時帰宅者に対して無線機の提供と防護服を装着した状態での無線機操作をレクチャーするスタッフを現地入りさせたとあります。
恐らく立ち入り制限区域に入る被災者に対して無線機の使い方を指導したものと思われますが、無線機メーカーが無線機だけでなくトランシーバーの使い方を教える技術者も派遣するのは異例であり、アイコムの復興支援への取り組みに熱いものを感じます。

アイコムが被災地に600台無線機器を送ったことは以前当ブログでもお伝えしました(文末、関連記事参照)が、この報道資料によるとこれまでにアイコムが東北・関東大震災被災地に提供した無線機の内訳は
IC-4100(特小)...300台と充電池&充電器
アマチュアハンディ機...200台と充電池&充電器
IC-D50(登録局)...100台
とのことで、非常に多岐に渡っています。


今回の災害は皮肉にも携帯電話と比べた場合のトランシーバーの優位性を一般の方が理解する大きなきっかけとなりました。ニュース報道などで無線機はライフラインを支える縁の下の力持ちのためクローズアップされることは多くはありませんが現在でも復興に向けトランシーバーが警察、消防、自衛隊、民間ボランティアの方々の多大な助けとなっていることは間違いありません。

左から免許資格不要のIC-4300L(ロングアンテナ)、免許不要資格要の薄型ハイパワー機IC-DPR6、同中距離用IC-DPR3です

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[関連記事]
各無線機メーカーが大震災対応状況を発表

2011/06/08

MOTOTRBOとは ~ 無線用語

不可抗力で買ったばかりの無線機のロッドアンテナを誤って折ってしまいショックで沈んでいるよしおのつぶやきが今日も始まります。今回はMOTOTRBOを取り上げましょう。

モトローラが提唱するデジタル方式無線通信プラットフォームをMOTOTRBOと言います。MOTOTRBOの内容を簡単に説明しますとコーデックは国内でもおなじみの登録局や簡易業務用に使われ始めているAMBE+2(文末参照)、簡易的なテキストメッセージ機能をサポートしオプションでパソコン同士のデータ通信やGPSによる端末間の位置情報交換も可能です。またMOTOTRBOの携帯端末にはIP57と米軍規格810のC、D、E、Fに準拠し電池の持ちを向上するINPRES技術を実装しています。

MOTOTRBOの最大の特徴は12.5kHzのチャンネルスペースに最大2つのスロットを持つTDMA(時分割多重)方式を採用していることです。
同社のパンフレットを斜め読みしますとTDMAを採用することで主に
(1) 従来のアナログ方式よりも電池の持ちが最大40%向上
(2) 1波で2回線確保できるため電波に掛かる費用(税金)が6.25kHzのFDMAよりも安価
であることが大きくアピールされています。デジタル化による通話の高信頼性という内容もありましたが内容が具体的ではなく、実際に無線システムを導入する立場として確実性を重視するのか音声の圧縮・伸張に掛かる遅延を問題とするかなど好みが分かれますのでこの話題については触れないことにします。

まず
 (1) 従来のアナログ方式よりも電池の持ちが最大40%向上
を検証します。ここでは検証にMOTOTRBOに対応したXiR P8260はアナログとデジタルの両方に対応したハンディ機のスペックを見ましょう。
・XiR P8260スペック表:MOTOTRBO™ Portables(英文pdf)

P8260スペック表の電池の持ち時間を見ますと1500mAhのバッテリー使用時、アナログでは9時間に対してデジタルでは13時間、つまりデジタル方式で通信するとアナログよりも1.44倍ほど電池の持ちがよくなると記載されています。アナログ無線回路が“手抜き”の可能性も否定はできませんが宣伝どおりの電池持続性能となっているようです。

次に
 (2) 1波で2回線確保できるため電波に掛かる費用(税金)が6.25kHzのFDMAよりも安価
を考察します。国内ではアマチュア無線やライセンスフリー無線、MCAなどを除き、無線局免許を受ける場合1つの周波数に対して原則1つの免許状が交付されます。そう考えると確かにTDMAのほうが税金というランニングコストがFDMAよりも少なく済むと考えられそうです。


ここからは余談となりますがもしかすると現在の無線通信の多くでスペクトラム拡散通信を行っている理由としては電波の有効活用もさることながら実は電波に掛かる税金が安くなることもあるかもしれません。もっとも携帯電話の電波利用税は包括免許のためこの限りではないかもしれませんが・・・。

このように考えると、もし海外でも日本と同じような電波利用税のスタイルである場合、これまで何度か取り上げました25kHzの占有帯域で4つのスロットを使えるTETRA(文末参照)は長期的に見ると非常ににリーズナブルな方式と言え、他の方式以上に普及する理由が納得できます。

デジタル化はわたしたち受信家にとっては死活問題でありますが解釈によっては従来の倍以上周波数帯域を有効活用できる訳ですから利用者の視点で見るとランニングコストを抑えるチャンスと言えましょう。とするとデジタル化による「電波の有効活用」という政府のスローガンは私たちにとって二次的と言えなくもありません。



[参考資料]
MOTOTRBO™ SYSTEM(英文pdf)

[関連記事]
TETRAとは・・・
TETRA無線機が各国で徐々に配備拡大中
米FCC、TETRA向けに規制緩和を検討
AMBE+2とは~無線用語

2011/06/06

はんだづけカフェに行ってきました~

うわさで秋葉原に半田付けできるスペースがあることを知りインターネット上で探したところ、はんだづけカフェの存在を知ったので初めて行ってきました。このはんだづけカフェはアーツ千代田3331の3階にあります。


アーツ千代田はかつての中学校を改装した建物のため内部はかつての校舎の面影がそこここに見え隠れしています。はんだづけカフェのスペースには学校のロッカーをリサイクルしたと思われる棚に所狭しとはんだづけに必要な道具などがおいてありました。


カフェにいらっしゃる皆さん、年代がさまざまではんだ付け以外にもいろいろなことをされており和気あいあいとした雰囲気で過ごせました。スタッフの方の知識はかなりのもので圧倒されました。そんな中よしおが作ったのはこちら。

オーディオパワーアンプICの386を使ったマイクアンプです。ユニバーサル基板で配線の引き回しを考える必要があったため敢えてはんだづけしました。非常に簡単な回路ですがこの日はスタッフの方が自作されたガイガーカウンター関連でテレビの取材が来たり周りの方とつい話してしまったこともあって完成までに数時間以上掛かりました(汗)

はんだづけカフェ、秋葉原駅から多少離れていますがこのように小学生くらいから大人まで、みんなで気軽にはんだづけできる環境は非常にありがたいものと思います。

2011/06/04

TETRA無線機が各国で徐々に配備拡大中

FCCは先日TETRAアソシエーションに対して450~470MHzと800MHzのESMRバンド(文末関連情報参照)でのTETRAの運用の許可を示唆する内容のコメントを発表しました。そんなアメリカのTETRAネットワークの拡大の可能性の波に乗ってか乗らずか、各国でTETRA無線システムを導入する動きがあります。

フランスでは近々開かれるG8サミットの警備に向けてTETRAネットワークの採用が決定したとのことです。軍や警察などが利用することから高い秘話性能が評価されたとのことです。G8のTETRAネットワーク利用者は10000人とも言われており少なくとも数千台のTETRA無線機がフランスのG8で使用されると考えられます。

スリランカのコロンボ近くにあるBandaranaike国際空港では空港内業務用にTETRAネットワークの採用が決定しました。TETRAの信頼性とネットワークの拡張性を評価したとのことです。

タイではバンコク市内に電気を供給する最大手の電力会社がTETRA通信システムを核とすることに署名しました。TETRAが採用された理由として広域ネットワークの利用が可能なこと、音声通信とデータ通信の両方が活用できることが挙げられています。TETRAネットワークはバンコク、ノンサブリ、サムート・プラカーン周辺で使用されるとのことです。

アメリカではモトローラが500MHz以下の帯域でデジタル通信をするべきでないと主張しており、未だにTETRAの400MHz帯への導入に難色を示していますが世界ではTETRA市場がじわり拡大中のようです。


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[関連情報]
(E)SMRバンド - NTT情報通信用語集

2011/06/02

AOR、AR5001DとAR2300制御ソフト公開

AOR公式サイトでAR5001D用とAR2300用のコントロールソフトウェアが公開されました。ダウンロードページは下記です(英文)。

http://www.aorja.com/support/software.html

ここから先はAR5001Dを例に説明します。このソフトによりPC(パソコン)でAR5001Dのスペアナ表示や電源入切をはじめとした機能のコントロールが可能となります。AR5001Dへの実際の導入方法ですがソフトを上記Webサイトからダウンロード後、USBドライバーをインストールしPCとAR5001DをUSBケーブルでつなぎコントロールソフトを起動することでPCからのAR5001Dの操作が可能となります。補足ですがこのソフトはWindows2000~7(32bit)に対応しています。Macユーザー、Unixユーザー、AndroidユーザーはWindowsの動作環境を整える必要があります。64bitのWindows環境をお持ちの方はソフトをダウンロードし動作を試すとよいでしょう。

AR2300とAR5001Dのソフトはどちらもほぼ共通のユーザーインターフェースとなっているためAR2300をご使用の方ならAR5001Dを容易に使いこなせるはずです。よしおはAR8000を所有していますがAR8000の発売当初は受信機本体をPCからコントロールする場合ソフトを自作しなければならず、パソコンからの受信機のコントロールは非常にハードルが高かったことを覚えています。それと比べると本当にいい時代になったと思います。

2011/06/01

【公開終了】YAESAからビギナー向けデュアルバンド機!

本記事は期間限定公開記事につき、公開終了しました。
見に来てくださった皆さんありがとうございました。

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[関連記事]
6/1 エイプリルフール企画開催します!

2011/05/28

AORからGP5001発表

AORの公式サイト(英語版)にGP5001が登場しました。

GP5001  ACCESSORIES  AOR,LTD. Authority On Radio Communications(英文)

このGP5001はAR5001DとAR2300内部の周波数安定度を1ppmから0.01ppmへと、100倍向上するものです。ご存知のとおりGPS衛星には原子時計が内蔵されておりその精度は地上デジタルテレビ放送に使われているルビジウム発振器をはるかに凌ぎます。その高精度な信号とAR2300、AR5001D内部の内蔵発振器を同期し周波数安定化を図るオプションがこのGP5001です。

GP5001は上記リンクに記載のとおりGPS受信機製造最大手ガーミンの受信機を使用しており非常に信頼性の高いものとなっているようです。GPS受信部は強力なマグネットが装備され、IPX7相当の防水構造となっていますからよほどの悪天候以外屋外設置も可能だそうです。GP5001のケーブルは5メートル程度ですからAR2300・AR5001Dを車載で使用する場合は申し分のない長さでしょう。

実際の使い方ですがAR5001DまたはAR2300とGP5001を接続しGP5001の受信部をGPS衛星の電波が受信できる場所に設置後AR5001D、AR2300の電源を入れ1時間待つだけです。AR5001Dと組み合わせて使う場合は本体液晶にGPS受信状態が表示(GPS表示点滅中は0.1ppm、点灯中は0.01ppm)されますので高精度で本体が動作している様子を目で見られます。AR5001D・AR2300の周波数安定度に不満をお持ちの方、AR5001Dの「GPS」液晶表示を実際に見たい方、何が何でもオプションを全て受信機本体に取り付けたい方にとってGP5001はなくてはならないアイテムの一つです。

2011/05/25

【更新】デイトンハムベンション2011続報

世界最大のハムの祭典、デイトンハムベンションは5/22(日本時間5/23)に無事閉幕したようです。先日電池駆動できるオールモードの5WポータブルHFトランシーバーKX3発表の情報(こちら)をお伝えしましたがそれ以外の各メーカーのトランシーバー展示情報をここにまとめました。

まず国内でよく知られているアイコムは高級機とIC-7200の迷彩色に塗装されたバージョンそして既存製品を、バーテックススタンダードは高級機と既存製品、ケンウッドはTM-D72Aをはじめとしたラインナップをそれぞれ展示していたとのことです。
知る人は知っているWinRadioのブースには9kHz~50MHz連続受信可能なソフトウェアレシーバー(SDR)が、MFJエンタープライズでは最新のミニパワーHFトランシーバーが、それぞれ展示されていたようです。

個人的な視点かもしれませんがKX3を発表したElecraft以外に驚いたのはアルインコです。なんとアメリカ仕様(日本では使われていない周波数)のデュアル新型ハンディトランシーバーを開発中とのことです。筐体はDJ-G7を利用しているため一見DJ-G7やDJ-X11と見間違えそうです。あくまでも現段階ではFCCの正式な承認がGoしておらず開発中で発売されるかも未定とのことですが、アルインコのハムベンションでの開発中製品の発表は無線メーカーとしてのガッツをアメリカのハム愛好家に知らしめたことでしょう。日本での今後の製品展開も楽しみです。


(5/26追記)
アイコムは会場で液晶付きGPSマイクを展示したようです。ケンウッドブースでは新製品の発表はなかったものの来年のハムベンションでVHF/UHF製品の発表を計画中とのうわさがあるようです。

2011/05/23

「だれでもできる電波通信実験」AM送信機製作

CQ出版の書籍「だれでもできる電波通信実験」に掲載されていたAM送信機を製作しました。
(「だれでもできる電波通信実験」AM送信機)


FMラジオに電波を送信するFM送信機は現在市販の電子工作キットとして数多く見受けられますがAMラジオで受信できるAM送信機の電子工作キットは国内でも非常に数が少なく完成品はまずお目にかかれませんのでこのAM送信機の製作記事は大変重宝すると思います。
書籍には専用基板も付属していますから部品と電子工作に必要な道具があれば簡単にAMトランスミッターが作れます。部品は秋月電子で「だれでもできる電波通信実験」専用にパーツセットとして販売されていますので簡単のためこちらを利用しました。
(「だれでもできる電波通信実験」書籍とパーツセット)


このAM送信機の製作に必要なパーツはコンデンサーマイクと抵抗、コンデンサー、FCZコイル、トランジスター、ロジックIC、セラミック発振子などで構成されています。パーツセットに含まれるものは下の写真のものがすべてです。電池(9Vの006P系)とアンテナ(ビニール線)はパーツセットに含まれていませんので別途入手が必要です。
(「だれでもできる電波通信実験」パーツセット内容)


早速このAM送信機キットを組み立てました。実際に製作した完成写真は本記事の一番上にあります。よしおの場合キットの製作は40分程で終わりました。
このキットはコンデンサーマイクによる音声送信のほかにボタンスイッチによるモールス信号の送信も可能となっています。また今回送信用アンテナは3mのビニル線をグラウンド側と"ANT"側にそれぞれ接続しました。

製作したAM送信機の電波をVX-8Dで受信し感触を確かめました。

本キットでは発振回路にセラミック発振子を使用しているため周波数安定度は抜群です。音質は通常のAM放送電波とほぼ同じレベルと断言できるほど非常にクリアです。変調度も申し分ありません。

気になる送信出力ですがVX-8Dで受信した場合、送信アンテナから20~30センチ離すとほとんど受信できないほど非常に微弱でした。AMアンテナ設定を外部に変更し送信アンテナを直接VX-8Dに接続しても上のとおりレベルメーターが2つしか振れません。

念のためMVT-7100で受信Sメーターの振れ具合をします。

送信アンテナをMVT-7100と直接接続しない最大のレベルが上の写真です。直接接続は試していません。他のAMラジオでも受信しましたがやはりVX-8Dと同様、アンテナを最大に伸ばした場合であってもせいぜい30センチメートルが実用範囲でした。個体差もありましょうが本AM送信機キットの電波出力は非常に微弱といえます。


「だれでもできる電波通信実験」のAM送信機を製作した結果は以上のとおりですが書籍の後半では応用編として送信したモールス信号をデコードするデジタル通信に関する内容に触れています。書籍に付属の基板および秋月電子で別途購入したパーツセットは応用編用の実験もできるようになっています。興味のある方はこちらも試すと面白いでしょう。


まとめとして書籍「だれでもできる電波通信実験」は説明に写真がふんだんに使われていますので初心者の方でも安心して電波実験ができ、AM送信機を探していた方にとっても非常にありがたい教材と思いました。自室でCDなどデジタル音源を敢えてAMラジオの音質で聴きたいこだわり派にもおすすめできます。

2011/05/22

電池駆動できる超小型HFポータブル機 - KX3

アメリカでは毎年恒例の世界最大級アマチュア無線のお祭、デイトンハムベンションが今年2011年も開催中です。その会場でElecraft社から驚きのポータブルトランシーバーが発表されました。

その名もKX3です。こちらのサイトなどによるとKX3の主な仕様は ・重さ:680g ・寸法:縦89mm × 横188mm × 奥行き43mm ・バッテリー&充電回路内蔵 ・オートマチックアンテナチューナー(ATU)内蔵 ・CW用キーヤー(モールス信号を送信するパドル)実装 ・送受信周波数:1.9MHz(160m)~50MHz(6m)のアマチュアバンド ・オールモード ・送信出力:5W(外部電源時10W、オプション装備で100W可) だそうです。 価格は799米ドル(約7万円)で2011年中に発売予定とのこと。競合しそうな機種はYAESUブランド、バーテックススタンダードのFT-817NDと考えられますがKX3のほうが厚みの面で圧倒的にFT-817NDを凌駕しています。 ハンディ機をふた周りほど大きくしたボディで電池駆動、しかもオールモードの短波帯運用が可能・・・とんでもないものが出てきました。今年のデイトンハムベンションは本日を含めあと1日で終わりますから明日5/23辺りから各社の新製品発表状況が徐々に明らかになることでしょう。どんな新製品が登場するのか楽しみですね。

2011/05/19

北京の無線通信事情プチレポ

今回は先日中国旅行してきた折、実際に受信・観察した中国北京の通信事情について少し話します。

まず携帯電話ですが2011年現在も第2世代方式のGSM方式が主流となっています。持参したユピテルMVT-7100で1GHzあたりまでサーチした感触ですと850~870MHz周辺で基地局の電波が観測できました。もちろんデジタルですから電波を受信できてもただの雑音で復調できないのは周知の事実です。


写真は北京市内と郊外にあった基地局です。上の写真のように1つの基地局に2~3種類のアンテナが敷設されているものが確認できました。場所によっては3G方式の端末が使用できるかもしれません。


次に軍関係と警察関係の無線機・通信についてです。

北京市内の天安門広場や北京空港などでうぐいす色の軍服を着た人民軍の所持する無線機と警察(上の写真参考)の無線機をチェックしたところ人民解放軍はHYT製、警察はモトローラ製をそれぞれ使用していました。いずれも小売店で販売されているようなレベルのものとは価格が1~2桁違う最新型のデジタル対応と思われるトランシーバーです。DESまたはAESスクランブルを掛けて運用していると思われます。

実際にMVT-7100で警察無線と思われるデジタル波をキャッチしました。受信した電波は日本で受信できるものとは感じの異なるものでした。

以前上海の無線ショップの人に聞いた話によると中国では日本とほぼ同様350~360MHz周辺を警察が使っているそうですから今回キャッチしたものは警察無線と思ってほぼ間違いないでしょう。ちなみに軍は390MHz帯を使っているそうです。残念ながら今回は軍用無線と思われる電波をキャッチできませんでした。


続いて北京市内の無線通信機器の使用状況です。北京滞在中よしおは携帯電話で通話している市民と思われる人を一度も見かけませんでした。反面、大衆食堂やレジャー施設ではまず間違いなく無線機の使用を確認できました。140MHz帯や400MHz周辺でアマチュア無線と思われる交信も数多くキャッチしました。レピーター運用も確認しました。公園では一般市民がトランシーバーを持ち運用していた光景も見かけました。日本以上に市民の暮らしを無線が支えている感触です。
また少し違ったアプローチとして下の写真のような無線通信システムもありました。


頭からアンテナが生えているように見える人々の容姿はさながら宇宙と交信している雰囲気です。しかし実際は劇場でワイヤレスヘッドホンの日本語通訳音声を聴きながら京劇(日本の歌舞伎と同じようなものです)を鑑賞している様子です。日本ではめったに見られない面白い光景と思います。


このように中国北京では想像以上に携帯電話以外の無線通信機器が普及していました。恐らくトランシーバーを使う場合通話料の掛からない点が中国人のお金に対する執着心とあいまって普及に拍車を掛けているのでしょう。
一つ気になったのは日本製と思われる無線機器の使用が一度も確認できなかったことです。恐らく無線機の価格がボトルネックとなり普及の足かせとなっていると思われます。こればかりはどうしようもないことですが個人的に少々寂しさを覚えてしまいました。


以上軽くですが中国北京の通信事情についてお伝えました。次回海外旅行する機会があれば現地でもっと受信活動したいものです。理想は万里の長城でラジオを聴くことですが・・・

万里の長城ではたまに警備員らしき人が巡回したり多くの観光客がいたため今回は残念ながら目的未達のまま帰国しました。もう一度北京に行く機会があれば今度こそ万里の長城でラジオを聴取しながらまったりした気分を味わう・・・夢が膨らみます。


2011/05/17

飛行機内のスゴい警告表示

数日ほど中国は北京に旅行していました。ご存知のとおり北京は中国の中心都市で市内には天安門広場が、郊外には万里の長城があります。よしおは通常ツアーなしの一人旅が定番ですが今回は初めて片道航空券代を下回るほどの格安ツアーで中国に行きました。

当初、先日修理したユピテルのMVT-7100を持参し中国旅行満喫をもくろんでいました。しかし新しく購入し持参したとある中国製電気製品(無線機や受信機ではありません)に電池を入れた状態で220V対応ACアダプターで電源供給したところ乾電池がパン!パン!という爆竹のような音を立てて連続で爆発したこともあってコンセントにACアダプタをつなぐことへの恐怖を覚えたり、ツアーの過密スケジュールによる疲労といった理由でほとんど受信できませんでした。

さてさて、本日は飛行機内の安全のしおりに載っていた、受信好き・無線好きには少々手厳しい警告表示を見つけましたのでご紹介します。こちらです。

見てのとおり機内ではトランシーバーやラジオは使用禁止という警告です。なんと無線機・受信機を写真で名指ししています。国内線では無線機や受信機を名指しする警告表示はまずお目に掛かれないはず、さすが中国の航空会社です.....。ちなみに参考ですが機内ではFMラジオだけでなくAMラジオも常時使用禁止とアナウンスがされていました。国内の飛行機では離着陸時を除きAMラジオの使用はOKの航空会社が多いので少々驚きです。

さて驚きの警告表示はこれだけにとどまりません。トランシーバーやラジオ使用禁止をはるかに上回る警告表示がこの隣にありました。それがこちら。
この警告表示は見てのとおり航空機機内、またはトイレでタバコを吸わないこと、吸うと火災報知機の警報が鳴ることを絵で示しています。左下の図をよ~く見てください。
なんと!警報機を分解してます(汗)。火災報知機を分解してまでタバコを吸う心理ってどうなのでしょう・・・中国は日本人が考える以上に広い国であることをつくづく感じました(笑)


最後に冒頭でお話しました、爆発したとある中国製電気製品に入れていた乾電池の状況をお見せしましょう。

電池内の電解液が粉末となり爆発しています。電池だけ、またはACアダプターだけでは正常動作していましたのでこうなったのはこの電池が悪いわけではなくこの電気製品本体に問題があることをお断りしておきます。この電気製品を分解していないので推測になりますが恐らくACアダプターからの12Vが乾電池を充電し、結果的に爆発したのでしょう。
幸いにも怪我はありませんでしたが正体不明の電気製品は取り扱いに最新の注意が必要ということです。皆様も正体不明の電気製品を取り扱う場合(って日常ではありえないと思いますが)くれぐれもお気をお付けください。それから・・・絶対に真似はしないようにお願いします。


いきなり乾電池爆発の話題で始まり無線や受信の話題からそれてしまった中国旅行記でしたが次回は持参したMVT-7100や北京市内で見た無線機器の使用状況を交え、北京市内の現在の無線通信事情をお知らせ予定です。

2011/05/10

ケンウッド、米国の竜巻被災地へ無線機器提供

アメリカでは先日4月27日に同時多発的に各地で竜巻が発生しました。発生状況は以下のとおりです(赤いマークが竜巻発生場所をあらわします)。


View Tornado Outbreak April 27, 2011 in a larger map


この事態を受けケンウッドはアメリカで竜巻で家屋破壊や洪水などを受けた被災地へ自社の無線機器を提供したと発表しました(ケンウッドアメリカのサイトには公式に発表されていません)。

2011年5月6日|ニュースリリース|株式会社ケンウッド

これほど広範囲で竜巻が発生したことに驚きを隠せません。まずは一刻も早い要救助者の発見と手当てがスムースにいくことを願っています。


2011/05/08

常識を超えるポータブル超広帯域受信機

その受信機は9kHzから最大7.5GHzを連続受信しAM/FM/SSB/ISB/CWといったアナログ方式に対応しているだけでなくIQ信号やレーダーパルス波にも対応するという、私たちがこれまで知っている 受信機をはるかに凌駕する驚異的な性能を誇ります。

早速ご紹介しましょう。ローデ・シュワルツ社のPR100です!


念のためですがこれはエイプリルフール企画(詳しくは本記事の最後、関連記事参照)ではないことをお断りしておきます。
ロード・シュワルツ社はドイツのミュンヘンに本拠を置く世界で有数の計測機器メーカーです。同社の広帯域受信機PR100には大きく
・アナログ信号復調機能
・別売りのアクティブ指向性アンテナHE300によるGPS連動発信源方向探知機能
・受信信号内部DSP処理
・復調した最大500kHz幅IQ信号のLAN内転送機能と内部SDカード保存機能
・受信音声のICレコーダー機能
・レーダーパルス波受信機能
・10MHzバンドスコープ機能
・LAN経由全機能遠隔操作機能
・電池駆動対応
・TETRA復調機能
・6.5インチVGA液晶
といった機能があるようですが.....これだけ見ても○○○が出そう(失礼!)な勢いです。もはやこれは広帯域受信機と呼ぶよりも計測器と言うべきかもしれませんがメーカーWebサイト(ドイツ語)では「受信機」のカテゴリーに属していますので受信機なのでしょう.....。ちなみに電池は専用の6セルリチウムイオン電池を使用し、駆動時間は4時間だそうです。

PR100は日本国内をメインターゲットに作られてはいないようでよしおはまだ無線ショップに置いてあるローデ・シュワルツ社の製品を見たことがありませんが国内にもローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社があります。ですからPR100を買いにわざわざドイツに行く必要がありません(笑)
興味のある方は一度ローデ・シュワルツ・ジャパンへ問い合わせてみてはいかがでしょうか。




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[関連記事]
6/1 エイプリルフール企画開催します!

[関連情報]
ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社(一部日本語)

2011/05/05

米ケンウッド、期間限定でカーナビ割引を発表

本内容の詳細は下記ケンウッド公式サイトに5月2日付け報道資料として掲載されています。

KENWOOD LAUNCHES 2011 CONSUMER REBATE PROGRAM IN PARTNERSHIP WITH GARMIN(英文)

以下報道資料からの内容抜粋です。
割引対象商品はGPS機器開発大手、ガーミンの技術を採用した3機種で割引きの手順は商品を購入後5月~7月の期間中KENWOODの特設サイトにアクセスして手続きすると100~300ドル返金されるという、アメリカではよく知られている方法をとっています。

米ケンウッドのコンシューマー向けエレクトロニクス販売部門副部長Dave Hoag氏はこの実質的な割引きにより同社の車載向けカーナビ製品の販売台数増加と平均販売価格(ASP)の上昇を期待しています。本報道によるとこの発表は消費者に対してだけではなく同製品の販売店に対しても製品展示用器具やポスターなど販売促進用品も提供するとあり、同社とその販売店との結束が一層強くなることを示唆する内容とも受け取れます。
Hoag氏はまた「この割引きプログラムが(弊社の)車載製品を購入する刺激策となり、(いずれユーザーが)小型GPSやスマートフォンアプリを組み合わせ、プレミアムなシステムにする第一のステップとなる」と今回の実質的な値引きの発表が関連製品市場活性化の引き金になる含みを持たせた発言をしており(本記事では邦訳掲載しませんでしたが)後半、引き続きGarminとの継続的なパートナーシップを堅持する姿勢を表しています。

ここまで今回米ケンウッドから発表された報道資料にざっと目を通しましたが・・・米KENWOODがGARMINと協力関係にあることは恥ずかしながら本報道資料を読み初めて知りました。そう考えますと先日ケンウッドが発売したハンディトランシーバーTH-D72が同社製カーナビと連携動作するかも....や将来的にTH-D72に地図が一体化されたハンディ機あるいはモービル機などが発売されるかも.....という妄想をしてしまいます。



購入後の値引きによる同様の販売促進は日本でも製品購入後のキャッシュバックキャンペーンとしてたびたび目にします。しかし製品の箱についたバーコードを切り取るという手順が個人的には納得のいかないものとなっており、結局購入の妨げとなる機会がしばしばあります。
非常に一般的な話となりますがもし今後このような割引きを実施するのであれば製品に応じた柔軟な方法を検討してほしいとよしおは思いました。

2011/05/03

米FCC、TETRA向けに規制緩和を検討

アメリカFCCがTETRA規格のアメリカ国内参入要件緩和のため、自身の定める90条の緩和を検討していることを発表しました。その報道資料は下記です。

Amendment of Part 90 Rules to Permit Terrestrial Trunked Radio Technology(pdf、英文)

この文章の内容を大雑把に要約しますと今回FCCはTETRA規格を持つ無線システムをアメリカ国内への普及をしやすくするため、90条要件緩和案を検討しそのパブリックコメントを募集しているとのことです。TETRAについては当記事で過去に触れていますのでそちら(本記事末尾の「関連記事」)を参照いただくとして、簡単に説明しますとTETRAとは25kHzの帯域に最大4つのスロットを使うことができる無線規格の一つです。

TETRAはすでにアメリカ国内で現在僅かながら普及しているようですがその範囲は限定的で現状端末の送信出力も最大1Wに制限されているようです。FCCが90条を緩和しTETRA規格の無線システムがこれまで以上にアメリカ国内に普及するとどうなるのかが我々にとって一番関心のある内容と思いますのでそれを踏まえこのFCCの報道資料をひも解いていくことにしましょう。

まず上記報道資料の要旨をおおまかに抜粋しますと
・TETRA側は450-470MHzの商用バンドと806-849MHz, 851-894MHzのESMRバンドへの参入を検討、要求している
・TETRA側はパブリック・セーフティへの参入を検討していない
・FCCはTETRA規格の無線システムをパブリック・セーフティへ導入することを検討している
・FCCは既存のAPCO P25とTETRA、それ以外のシステムの相互接続の可能性を模索している
となると思います。ここでなぜFCCが定める90条緩和が必要となるのかというのは勘の鋭い方はお察しのとおり、TETRA規格の無線システムは1スロットを使っても25kHzの帯域を占有する事実とFCCが2013年1月にナローバンド化を完了する事実が矛盾することにあります。

アメリカのナローバンド化(詳細は本記事最後の「関連記事」を参照)は2013年1月にほぼすべての周波数帯域で1波辺りの占有周波数帯域を12.5kHz以下(実際の要件は11.25kHz以下)を義務付けるというものです。しかしTETRAの規格はスロットを1つ使ったとしても4つ使ったとしても占有周波数帯域は25kHzとなり、FCCのナローバンド化の基準に適合しなくなると判断できます。これに関連すると思われる、“TETRAシステムを運用した場合、周辺の帯域(電波)干渉による影響が心配される”旨が上記報道資料では繰り返し記載されています。

今回FCCは上記報道資料にあるとおり、この電波干渉問題をどのように説明すればTETRAが採用できるのかを中心にパブリックコメントを求めています。言い換えるとFCCはTETRA規格の無線システム導入を積極的に検討しているということです。
なぜdPMRやNEXEDGE(IDAS)などの1波辺り6.25kHzの帯域占有で済む規格ではなくTETRAを検討するのかについてはアメリカ国内でもさまざまな憶測が飛び交っています。せっかくAPCO P25規格を制定し運用開始しはじめたばかりなのになぜ既存の規格を追加で組み込もうとするのか、その真意があまりにも理解しにくいのは誰もが思うところでしょう。

現時点でFCCがこのTETRA普及拡大へのパブリックコメントを募集している状況からTETRA側の要求が通る可能性はきわめて高いと言えます。このアメリカのTETRAシステムの普及が日本国内のインフラへすぐに影響することは考えにくいですがアメリカ国内でのTETRA規格の普及推進がそれ以外の規格の普及を妨げる要因となることは否定できないと言えます。



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[関連記事]
TETRAとは・・・
米FCC、VHF/UHFのナローバンド化を義務付け

2011/05/01

6/1 エイプリルフール企画開催します!

タイトルにありますように来月始め、当記事内でエイプリルフール企画します!

当記事では電波、無線関連の話題を中心に扱っていますのでその路線は外さないと思います(多分)・・・。
何が登場するのかはまだ秘密です。

6月1日をお楽しみに!

2011/04/27

警察が無線受信を含めたiPhoneアプリを提供

今日はアメリカの警察が警察無線受信を含めたiPhoneアプリを公式に提供開始したという話題をお届けします。

アメリカカリフォルニア州サンタクルーズ(といってもサンタクロースの話題ではなく地名です)警察が一般市民向けの情報を提供する公式のiPhoneアプリ提供開始を発表しました。このiPhoneアプリはiTunesやアップルストアから無料でダウンロードして使用できるようです(ダウンロードはこちら)。

このiPhoneアプリはアメリカカリフォルニア大学の卒業生Kushyar Kasraie氏とJamieson Johnson氏が2009年に設立したEZ Axess社が開発し、受信機で受信できるリアルタイムな警察無線の受信機能やリアルタイムの犯罪発生マップ、警察署に勤務する方々が作成した最新ニュース、サンタクルーズ警察の公式YouTubeチャンネル動画、最近のサンタクルーズ警察のイベントなどの写真などへのアクセスが可能となっています。

当記事では以前にも警察無線受信アプリ関連の話題(最下部の関連記事参照)をお伝えしましたが警察公式の無線傍受iPhoneアプリはアメリカ国内であってもそうそうお目にかかれるものではありません。アメリカの情報公開の懐の広さにあらためて感銘を受けました。日本でも警察無線が傍受できるシステムをぜひとも作って欲しいなあというのがよしおの個人的意見です。


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[関連情報]
City of Santa Cruz  Police(英文、「Santa Cruz Police Release First Consumer-Focused iPhone App in Nation」の見出し)

[関連記事]
連続銀行強盗が警察無線アプリを使用!?

2011/04/25

【一部訂正】KDDI、CDMA1X系サービス終了を発表

今年の2/24に当ブログで予兆を事前にお知らせしたとおり、auの860MHz/915MHz帯を使用する3Gサービス、すなわちCDMA1Xサービスの終了がKDDIから正式に発表されています。

「CDMA 1X」などのサービス終了等のお知らせ  2011年  KDDI株式会社

今回のauのCDMA1Xサービス終了の事前の2/24時点の記事とその詳細は最下行の関連記事を参照いただくとして、簡単に振り返りますと移動局(携帯電話)側が送信する、au用に割り当てられている915MHz~925MHzが総務省の方針により「電子タグシステム等」に割り当てられ今後使えなくなることが原因です。

auの3G網は今回2012年7月22日にサービスが終了する800MHz帯と2.1GHz帯、さらに「新800MHz」に割り当てられており、このうちの「新800MHz帯」を除く800MHz帯を使用する携帯電話のサービスが終了します。
「新」があったりなかったりの800MHz帯ですが「新800MHz」とは具体的に825~829MHzと843~845MHz(左記はいずれも基地局側の周波数)です。「新800MHz」の合計使用帯域幅は6MHzで、旧800MHzの使用帯域幅が10MHzだったことから2012年7月23日以降auの携帯電話の800MHz帯使用割合が実質4割減、つまり800MHzだけに限った場合、基地局サービスエリア内で一度に通話できるユーザー数がこれまでよりも約4割減となり残りは2.1GHz帯での通話となるか、2.1GHz帯サービスエリア外ではこれまでよりも通話制限の可能性が増えることになります。

auの3G網は「新800MHz」以外に2.1GHzにも約13MHz分割り当てがありますから2011年現在、すべての3Gサービスが完全に終了にはなりませんのでご安心ください。ただ旧型CDMA端末をお持ちの一部auユーザーの方は端末の交換または買い替えが必要となります。実際にどの機種がサービス終了になるかはKDDIが公表しています(上のリンクを参照)のでそちらをご覧ください。

※4/26、サービス終了日を訂正しました


[関連記事]
auの3G網サービス終了カウントダウン開始か?

2011/04/22

「特小」無線局が「特中」化の兆し

それは昨年10月に総務省が国会に提出した「放送法等の一部を改正する法律」が発端でした。

放送法等の一部を改正する法律案 | 概要(pdf)

上記pdfの3ページ目「2.電波法関係」「(2)免許不要局の拡大」にある文を見ると「免許不要局の空中線電力の上限を0.01ワットから1ワットに見直す。」とあります。0.01ワット=10mWの免許不要局で思い浮かぶのはコンサート会場や劇場で使う特定小電力ワイヤレスマイクロホンや特定小電力コードレスホン、特定小電力トランシーバー、テレメータ設備や医療機器用の特定小電力無線設備などで、これらは免許・資格が不要でだれでもすぐに使えしかも電波出力が1mW~10mWなので「免許不要局の拡大」に見事に合致します。

上の「放送法等の一部を改正する法律」の資料には「施行期日」が「公布の日から9月以内の政令で定める日」とあり昨年(2010年)11月26日に成立し同年12月3日に告示、つまり公布されましたから遅くとも今年2011年の9月には施行されます。
つまり早くとも今年中に電波出力が10mWを超える特定小電力ワイヤレスマイクや放送中継装置、小電力コードレスホン、そして特定小電力トランシーバーが商品化されるかもしれないってことです!!


・・・と、はやる気持ちを抑え少し冷静に考えると疑問や問題が思い浮かびます。たとえば
 a) 1Wまで使用できる周波数や変調方式、占有周波数帯域は従来とまったく同じ?
 b)10mW機と混信時、1W機が勝ち10mW機は送信しづらくなる問題をどうする?
などです。これらの疑問・問題は1Wが出せる専用の周波数を空いている(特定小電力トランシーバーの場合421.9375~422.025MHz、前後12.5kHzをガードバンドとするなどの)帯域へ新規に割り当て、既存周波数運用時は最大出力10mW制限とすれば解決できそうです。新たな設備投資の問題もありますが1W化のために結局設備投資は必要になります。いかがでしょうか。


難しい話はこのくらいにして話題を戻しましょう。トランシーバーに限定するならば1Wはミニパワークラスと同等の送信出力を持つトランシーバーが誰でも自由に使えるということで、非常に驚くべきことです。私よしおの周りでも業務で特定小電力トランシーバーを使っているときに「あと少しで届くのに中継器を使っても届かない・・・」という状況の方がおり、苦労されているのを知っていますのでぜひこのニュースを教えたいと思います。

いよいよ送信出力が1WまでOKとなる特定小電力無線設備。1Wは今までの感覚からするともはや小電力ではなく中電力もしくは大電力と呼ぶべきでしょう。1Wであれば3.7Vのリチウムイオン電池で駆動できる範囲ですから本体の大型化にはそれほど結びつかないはずです。各社からの新製品発表に今からわくわくしています。


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[参考資料]
総務省|新規制定・改正法令・告示 法律