2018/02/28

【更新】オーム電機 長電池寿命ポータブルラジオRAD-T787Z発売中

オーム電機からAudioCommブランドでハンドル付きの2バンドラジオが登場しています。

AudioComm ポータブル木目調ラジオ [品番]07-8959 (株)オーム電機OHM

オーム電機 RAD-T787Z (公式サイトから)

RAD-T787Zは付属ACアダプターまたは単1乾電池2本で使えるポータブルAM/FMモノラルラジオです。

大きさはハンドルやつまみを除き幅20.6*高さ12.9*奥行6.1センチ、重さは乾電池込みで約920グラムです。

AMラジオは530-1605kHz、FMは76-108MHzが受信できます。ワイドFM(補完放送)もカバーします。

スピーカーの定格は書いてありますが実際の最大音声出力の記載は見当たりません。

イヤホン端子は片耳用のモノラルミニプラグやスマートフォン用の4極プラグは使えないためステレオミニプラグのステレオヘッドホンをつなぎます。



RAD-T787Zは外観だけを見るとRAD-T777Zの色違いモデルです。

オーム電機 RAD-T777Z (公式サイトから)
色以外のカタログスペック比較をすると重さの違いだけでした。

※2018/10/15追記:メーカーが製品情報のうち電池寿命の仕様を変更したため、電池寿命が減少した違いがあることも補足しておきます。


その重さですが、なぜか乾電池込みで約830グラムから約915グラムと、100グラム近くアップしています。



これらのラジオの最大の特徴は電池の持ちの良さです。RAD-T787ZとRAD-T777Zは新品の単1アルカリ乾電池を使うと約20日以上持ちます。

※2018/10/15追記:RAD-T787Zの製品情報ページによると電池の持ちがRAD-T777Zの半分以下へ更新されたため、記載を変更しました。

電池の持ちだけ見ると、オーム電機の製品だけでもコンセプトの似たRA-T410Z(単1アルカリ乾電池2本で11日以上)RAD-F770Z-HまたはRAD-F770Z-WK(どちらも単1アルカリ乾電池4本で約8日以上)もあります。
RAD-T787Z右側面、RAD-T777Zとの違いは銀塗装有無 (公式サイトから)



このRAD-T787Zは発売中。価格は税込み2138円です。

音質調整が必要ならば同社製RAD-F770Z-H(灰色)またはその色違いのRAD-F770Z-WK(木目調)を選ぶことになりますが、電池の持ちで選ぶならRAD-T777ZかこのRAD-T787Zが候補となります。
 

RAD-T787Zは発売済みのRAD-T777Z同様、コンセントが近くにない場所で長い時間使いたいときに最適なラジオと思います。


生産完了品を除くと本記事執筆(2018年2月)時点では、国内で販売されている他社製品には単一乾電池2本で20日も電池の持つラジオがないため、RAD-T777Zはある意味特別なラジオでしょう。

※2018/10/15追記:RAD-T787Zの製品情報ページによると電池の持ちがRAD-T777Zの半分以下へ更新されたため、記載を変更しました。

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2018/02/21

八重洲無線FTH-314L レビュー

2018年2月に発売された八重洲無線の特定小電力トランシーバーFTH-314Lを入手したので業務ユース目線主体で手持ちのFTH-308L、競合機種と思われるアルインコのDJ-P222Lなどと比べた印象を使用レポートします。
八重洲無線 FTH-314L


まずおさらいですがFTH-314、FTH-314Lはオプションの単3乾電池1本または専用ニッケル水素充電池1本で動作する、買ってすぐ誰でも使えるトランシーバーです。



■外観


FTH-314(L)を実際に持つとアンテナを除き本体がすっぽり手で覆えるくらいです。上の写真のように本体の角が丸いので持ちやすく、長く使うと手に馴染みそうです。

話すときに押す左側面のPTTボタンは少し下へ移動し幾分押しやすくなったと思います。
FTH-308L(左)とFTH-314L(右)、左側面

アンテナはFTH-307LFTH-308Lより約1センチ短いです。
FTH-308L(左)とFTH-314L(右)、正面

付属ベルトクリップはワンタッチで着脱しやすく、ワニグチタイプになっています。
FTH-308L(左)とFTH-314L(右)、右側面


オプションのストラップ穴が本体裏側の上中央付近に移動しました。ネックストラップ運用も軽快にできそうです。
FTH-308L(左)とFTH-314L(右)裏面

FTH-314(L)の充電端子はFTH-307(L)FTH-308(L)と異なるため、繰り返し使える専用充電池FNB-135使用時は、発売予定の急速充電器セットVAC-68が必須です。


液晶表示はFTH-307(L)FTH-308(L)よりもわずかに小さくなりました。「中継」「圏外」文字の外枠表示がなくなりました。
FTH-308L(左)とFTH-314L(右)正面

液晶表示の濃さは個体差なのか、下から見るとFTH-307(L)FTH-308(L)よりもわずかに薄めです。しかし上から見ると表示がはっきり見えます。

ブランドを表すスタンダードロゴマークは本体のSTANDARD文字のくぼみに白文字をプリントするという手の込みようです。


イヤホンマイクとスピーカーマイクオプションはFTH-307(L)FTH-308(L)と共通のはずですが、イヤホンマイク端子周辺の取付金具の形状が少し変わっています。
FTH-308L(左)とFTH-314L(右)端子

イヤホンマイク端子のネジ山は山の数が2つになり、真鍮製になったようです。イヤホンマイクを数回着脱しただけですがネジ山をなめてしまったように見え、耐久性が若干心配です。
FTH-308(L)のイヤホンマイク端子拡大
FTH-314(L)のイヤホンマイク端子拡大




■操作性


電源/音量つまみが軽く回しやすくなりました。

正面のボタンは直感的に使いやすく、押しやすくなりました。ボタンを押してからの無線機本体の持ち替えが少なくなりました。

電池蓋が本体一体型へ変更されました。加えてベルトクリップ取付時の電池交換がしやすくなりました。
FTH-314(L)電池蓋

FTH-314(L)電池取り出し時



■音質


内蔵マイクロホンの送信の音質は、わずかにFTH-307(L)FTH-308(L)より変調度が上がり高域が持ち上げられ、"さしすせそ"の明瞭度が少し向上しています。
FTH-314L イヤホンマイク接線

アルインコのDJ-P222Lと比べるとメリハリのある音質で、好みの問題ですがよしお個人的には業務用途に使いやすいと思います。

FTH-314(L)の秘話モードはFTH-307(L)FTH-308(L)と比べ若干音程のずれはありますが通話に支障の出るほどではありません。

内蔵スピーカーの受信音はこれまでの若干鼻の詰まったような音から無線機本体全体から音が鳴るようになり、聴き取りやすくなりました。アルインコDJ-P222(L)のボワッとした音に対してFTH-314(L)は声がストレートに通る音質です。



■音量


音量つまみはこれまで同様、経年変化によるガリ音を出さない工夫がされています。

操作ビープ音量が従来の半分ほどに小さくなりました。これでビープONでイヤホンマイク使用時のビープ爆音が軽減されます。

内蔵スピーカーはアルインコDJ-P222Lが最大音量でほぼ音が割れない状況に対して、FTH-314(L)は音量つまみ半分くらいから音が割れる状況です。



■送信出力


FTH-308LFTH-314Lから電波を送信し受信機で電波の到達距離を比べましたが違いはほとんど分かりませんでした。
FTH-308L(左)とFTH-314L(右)上面

FTH-314(L)の送信性能はFTH-307(L)FTH-308(L)DJ-P222Lと同等と言えます。



■受信感度


スケルチレベルを最小にすると一見、FTH-307(L)FTH-308(L)と変わらないように感じますが、ここぞというときはやはりFTH-314Lのほうが弱い電波を受信中でも粘る傾向です。

アルインコのDJ-P222Lと比べるとスケルチを最小時、DJ-P222Lのほうがどちらかといえばスケルチが開きやすいです。

しかしFTH-314Lだけスケルチが開く場合もあるので一概にどちらがいいとは言い切れません。


アルインコのDJ-P222Lはぎりぎり受信限界の状況で周期的な雑音が稀に出ますがFTH-314(L)FTH-307(L)FTH-308(L)に引き続き発生しません。

スケルチを解除したときのFTH-314LとアルインコのDJ-P222Lの受信感度を比べましたが甲乙付けがたい結果となりました。

FTH-314(L)の受信感度はFTH-307(L)FTH-308(L)よりも良いといえます。
FTH-314L



■スキャン


特定小電力トランシーバーとしては最速クラスと思われるスキャン速度は体感的に従来比1.2倍程度高速化しています。

安価な製品にありがちな、電波はあるのにスキャンが止まらない症状は確認できません。

競合機種となるアルインコDJ-P221(L)DJ-P222(L)、ケンウッドのUBZ-M51(L)やUBZ-M31には単信/レピーター(同時通話)チャンネルのスキャン機能がない(UBZ-M51(L)とUBZ-M31は3チャンネルまでのメモリースキャンあり)ため、この辺りはFTH-314(L)が有利です。

FTH-314(L)FTH-307(L)FTH-308(L)に引き続き、スキャン動作を開始後に電源を入切してもスキャン動作が保持されるため、オプションのイヤホン接続用アダプタCT-101と市販のモノラルイヤホンを併用すると小型の特小受信機としても使えると思います。



■機能など


中継器を使わない単信モードで使えるコールバック(通話圏内圏外お知らせ)機能の表示がFTH-307(L)FTH-308(L)では「圏内/圏外」表示でしたがFTH-314(L)では「OK/圏外」表示へ変わりました。

話し始めると自動的に送信開始するVOX運用で通常発生する頭切れ現象がわずかながら更に少なくなり、使いやすくなりました。



■まとめ

FTH-314LとイヤホンマイクMH-381

このようにFTH-314FTH-314LFTH-307(L)FTH-308(L)と比べると外観からは想像できないほどの細かい業務ユースに対する作りこみがなされています。

送受信の見えるLEDランプが省略されたのは残念ですが、手に持ったときのホールド感の改善と受信感度アップだけでなく、内蔵マイクと内蔵スピーカーの音質がわずかながら改良されているので、FTH-307(L)ユーザーやFTH-308(L)使いでも入手して損はないと思います。

アマゾンの現在の価格を貼っておきますので参考にされてください。

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2018/02/17

オーム電機 3バンドポータブル短波ラジオRAD-P750Z発売中

オーム電機からAudioCommブランドのカセットケースサイズラジオが発売されています。

AudioComm AM/FM/SW 3バンドDSPラジオ [品番]07-9820 - (株)オーム電機OHM

オーム電機 RAD-P750Z(公式サイトから)

RAD-P750Zは単3アルカリ乾電池2本で約16時間以上使えるAMとFMに加え短波放送が受信できるラジオです。

大きさは12×7.4×2.4センチ、重さは約151グラムです。





次は各部のスペックをチェックしましょう。

◆外観


上側にFMと短波用ロッドアンテナ、左側にストラップ用穴、右側に両耳モノラルイヤホン出力があります。

正面にはモノラルスピーカー、液晶表示、緑色のバンド切り替え兼スリープ兼電源ボタン、緑色の同調LEDランプ、選局+/-と音量+/-、アラーム兼一発選局1、スリープ兼一発選局2、自動選局して保存兼キーロックの各種ボタンを装備します。

選局ダイヤルはありません。

液晶バックライトはなさそうです。

FMと短波受信用のロッドアンテナは全長時、約80センチです。AMは内蔵バーアンテナで受信します。



◆機能


RAD-P750Zは時計を内蔵する他、90分までの10分刻みスリープタイマー、設定時刻に設定した音量でラジオが起動する目覚ましアラームを装備します。

目覚ましアラーム起動後はソニー製などのように自動ではラジオが切れないので、手動で電源を切る必要があります。



◆ラジオ受信と操作性


受信周波数はAMが522~1620kHz、FMが76~108MHz、短波が3~21.8MHzです。FM補完放送(ワイドFM)、全周波数のラジオNIKKEIが受信可能です。

短波のステップは5kHzです。放送バンド以外の受信も可能かは不明です。

周波数のプリセット選局登録数は各バンド38局、3バンド合計で114局です。加えて一発選局ボタンへ各バンド2つまで、計6局まで登録可能です。

プリセットは自動登録のみで手動プリセットの操作方法は見当たりません。またプリセットなしの単純スキャン機能も見当たりません。

おそらくテンキーやダイヤル、MHz移動などのボタンがないので、手動選局は+-ボタンを幾度となく連打し続ける苦行となることも踏まえ、手動プリセット機能は敢えて外したと予想されます。

また電池を外すとプリセットを含む設定は消えます。





このRAD-P750Zは発売中で価格は税込み4838円です。

個人的にはテンキーまたは短波のメーターバンド切り替えスイッチがあれば使い勝手は良かったと思います。

RAD-P750Zを取り上げましたが、5000円近い価格であれば約50時間以上電池の持つ朝日電器(ELPA)の5バンドラジオER-C57WRをおすすめしたいところです。ER-C57WRのAmazonの現在の価格は下記を参考にされてください。

ただ、このRAD-P750Zのような、目覚まし時の音量も事前に登録できるポータブルラジオはあまり見かけないのでその点は評価できます。

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[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]
AudioComm 3バンドDSPラジオ 短波放送対応 OHM RAD-P750Z 07-9820
価格:4838円(税込、送料無料) (2018/2/17時点)


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2018/02/10

ソニー ステレオポータブルラジオSRF-19発売&プチレビュー

ソニーからステレオスピーカー内蔵の薄型ラジオが発表されています。

SRF-19 ラジオ/CDラジオ・ラジカセ ソニー

ソニー SRF-19ホワイト(公式サイトから)

SRF-19は単3電池2本またはオプションのACアダプターで動作するポータブルステレオラジオです。

大きさは幅15.5×高さ8×厚み3.4センチ、重さは付属マンガン乾電池取り付け時で200グラム以下です。


AMモノラルとFMステレオ、ワイドFM(補完放送)ステレオでのラジオ聴取のほか、ラジオを外部スピーカーで聴くステレオ音声(ライン)出力機能、SRF-19を外部スピーカーとして使える音声(ライン)入力、ステレオヘッドホン出力機能があります。

色とデザインは3種類。黒、白、ピンクそれぞれの外観はどれもカジュアル系です。
SRF-19 白(左), 桃(中央), 黒(右) (公式サイトから)

写真では分かりづらいですが黒、白、ピンクで選局窓のフォントが異なります。

黒のフォントは最も大きく見やすく、白はなんとなく気品があり真面目、ピンクはポップな印象のフォント表示となっています。

裏側の電池室の蓋は本体一体型です。電池を入れる場所は1個ずつ独立しており、電池からの不意の反撃を食らいにくいようになっています。





さて、このSRF-19はSRF-18の後継機です。早速スペック比較しましょう。公式サイトのスペック比較はこちらにあります。
SRF-18ピンク (公式サイトから)
SRF-19ピンク (公式サイトから)


見た目の違いはピンクの鮮やかさがおとなしくなった反面、選局窓のフォントが一段とポップになりました。

機能面でのSRF-18との違いはワイドFM(FM補完放送)対応だけのようです。





このSRF-19は2018年2月10日土曜日(本日)発売予定。価格はソニーストアで税抜き4880円です。

実際にソニーストアで発売前の製品を試したところ、内蔵スピーカーの音質は価格なりながらAMの音質は人の声のこもりが少なく比較的はっきり聴き取れるほど良好。

ステレオ感はFMステレオ放送受信時と外部入力時どちらも上級機SRF-V1BTやラジオレコーダーICZ-R250TVより優れている印象を受けました。


本体の厚みは3センチありますが手のひらより一回り程度大きいか同じくらい幅広のせいか薄く感じられ、マンガン乾電池を入れても思いのほか軽い印象でした。

ソニー SRF-19ブラック (公式サイトから)

SRF-19はラジオとしてだけでなく、付属ステレオケーブルを使い音楽プレーヤー用の簡易外部スピーカーとしても普段の持ち歩きに良いのではと思います。

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2018/02/04

ソニー ポケットワンセグラジオXDR-64TV発表&プチレビュー

ソニーからワンセグテレビ音声の受信に対応した、名刺サイズラジオが発表されました。

XDR-64TV - ラジオ/CDラジオ・ラジカセ - ソニー

ソニー XDR-64TV (公式サイトから)

XDR-64TVは幅5.5×高さ10.68×厚み1.69センチ、重さは電池込みで約94グラムです。

単4アルカリ乾電池2本またはオプションの追加で充電池が使えます。

色は黒のみです。

AMラジオとFMラジオ、ワンセグTV音声が楽しめます。一部地域でAM放送をFMで楽しめるワイドFMにも対応しています。

AMチューナーは放送外の1710kHzまで受信できます。





◆スペック比較


さて、XDR-64TVは生産終了したXDR-63TVの後継機です。早速スペック比較しましょう。公式サイトの比較表はこちらにあります。

ソニー XDR-63TV(公式サイトから)

ソニー XDR-64TV(公式サイトから)


外観は先に発売されている2バンドラジオSRF-T355(K)と同じです。
ソニー SRF-T355(公式サイトから)


現行機種XDR-63TVと今回発表されたXDR-64TVの大きな違いは液晶表示の大きさです。液晶表示は2倍程度大型化し見やすくなっています。

XDR-63TVは黒と白がラインナップされていましたがXDR-64TVは黒のみです。
ソニー XDR-63TVホワイト(公式サイトから)


本体上面の仕上げはシルバーからブラックに変更されました。
ソニー XDR-63TV上面(公式サイトから)
ソニー XDR-64TV上面(公式サイトから)


大きさと重さはともにXDR-63TVより増加しています。


機能と性能面ではXDR-64TVはXDR-63TVよりもワンセグ受信時間は3時間以上伸びたものの、FMとAMラジオ聴取時間は3時間以上電池の持ちが減りました。

FMとAMラジオの電池の持ちはSRF-T355(K)と全く同じです。ノイズカット機能の動作もSRF-T355(K)と同様です。

本体に時計機能が追加されています。めざましタイマーも追加されました。

バックライトはXDR-63TVから引き続き搭載されます。

そして、最も忘れてはならない追加機能としてワイドFM(FM補完放送)への対応があります。

キャリングケースはXDR-63TVやSRF-T355(K)同様、付属されずオプションもないので持ち運びは保護フィルムを加工して液晶画面に貼るなど、場合によっては各自で対応する必要があります。





◆プチレビュー


発売前のXDR-64TVをソニーストアで軽く触ってきましたので少し使用レポートします。

なおレビュー対象のXDR-64TVは発売前であるため製品版では変更される場合があります。またソニーストアは雑音の多い環境であることもお断りしておきます。試用中の写真はいつもの通りありません。

外観

XDR-64TV地域選択画面(公式サイトから)

本体は色質感ともにSRF-T355(K)と変わりません。XDR-63TVと比べるとなんとなく大柄に見えますが液晶表示の見やすさは抜群です。


乾電池収納部はXDR-63TVSRF-T355(K)同様、電池を1個ずつ個別に取り付けられる高級タイプです。


機能と使い勝手

初期設定は地域設定でお住まいの県を選び、ワンセグテレビの電波をスキャンし完了します。この辺りは同時発売のXDR-56TVと同じです。

本体内蔵時計の自動補正はワンセグテレビから自動取得するようです。手動設定も可能です。

バックライトは橙色です。操作後に光り始め10秒経ってからバックライトが消えます。明るさは控えめです。常時ON設定は見当たりませんでした。

AMとFMそれぞれで周波数選局かプリセット選局を独立で選べます。ワンセグテレビはチャンネル選局か初期設定でスキャンした放送局のプリセット選局が選べます。

お気に入りボタンは各バンド独立した設定ができます。ワンセグテレビ音声の登録も可能のため、全バンドで合計30局まで登録できます。

スキャン機能はありません。


感度

手持ちのPLLシンセチューナー式名刺サイズラジオと市販の携帯電話のワンセグ受信機能を使い受信感度を比べました。

ワンセグ用アンテナケーブルを付けた状態でワンセグテレビ音声とAMラジオともに名刺サイズラジオや携帯電話とほぼ互角でした。

FMラジオは雑音の影響がPLL式名刺サイズラジオよりわずかに粘りがあります。


音質

AMラジオの音質はSRF-T355(K)同様こもりが少なく、思いのほか聞き取れます。





◆まとめ


XDR-64TVはSRF-T355(K)のワンセグ音声追加版です。ワンセグ音声の受信が不要であれば発売済みのSRF-T355(K)で十分でしょう。

充電キットBCA-TRG3KITの追加で電池交換がほぼ不要となります。

このXDR-64TVは2018年2月10日土曜日発売予定。価格はソニーストア価格で税抜き16880円です。



競合機種はパナソニックのRF-ND50TVと東芝エルイートレーディングのTY-TPR2、ロジテックのLRT-1SA01Pでしょう。LRT-1SA01Pは単4乾電池3本、それ以外は単4乾電池2本動作です。RF-ND50TVTY-TPR2には自動時刻補正付き時計が内蔵されています。

数ある競合機種の中でXDR-64TVは、やや大柄ながら質感が良く、操作性もなかなか快適な印象でした。

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