2017/08/28

JFL × Amadana Music 共同企画 Amadana Music Radio 量販店で発売

JFL(Japan FM League)とアマダナ、ユニバーサルミュージックは「Amadana Music」ブランドでラジオを発売します。

Amadana Music Radio - Amadana Music 特設サイト

Amadana Music Radio(公式サイトから)

この共同プロジェクトによるラジオ『Amadana Music Radio』2016年末からクラウドファンディングプロジェクトとして募集されましたが、プロジェクト参加希望者が予想以上となったため、この度一般発売されるものです。

『Amadana Music Radio』はブルートゥースによるスマートフォン連携のFM専用ラジオです。一部のAMラジオの番組をFMで聴けるFM補完放送に対応します。正式品番はUVZZ-10065です。

補足ですがJFLとは札幌FM NORTH WAVE、東京J-WAVE、名古屋ZIP-FM、大阪FM802、福岡cross fmの5局によるFM局ネットワークです。またAmadana Musicとは家電メーカー アマダナとユニバーサルミュージックとの共同プロジェクトによる新ブランドです。





それではこのAmadana Music Radioのスペックをチェックしましょう。

大きさは幅22.2×高さ9.4×厚み5センチ、重さは不明です。
Amadana Music Radio(公式サイトから)

本体の赤色表示部分の右隣にある操作ボタンは左から選局"-"、選局"+"、アラーム、設定、モード、そして大きな電源兼音量ツマミです。

電源は専用の5ボルト 4アンペアACアダプターのみで電池駆動は不可です。

ブルートゥース接続でスマートフォンの音源がAmadana Music Radioの4.5センチモノラルスピーカーで楽しめます。外部音声入力端子はないようです。

出力は写真左からスマートフォン充電用USB端子5ボルト1アンペア2口と当初未定となっていた "イヤホン端子" です。右端はACアダプター電源入力です。
Amadana Music Radio右側面(公式発表記事から)

上の写真によるとイヤホン端子はステレオヘッドホンを接続すると両耳から音が出るようです。出力がステレオか両耳モノラルかは不明です。

表示部は赤色LEDまたは赤色バックライト方式LCDのどちらかを採用。本体パネルは木目調です。

この他アラーム付き時計を内蔵しています。アラームとしてラジオまたはスマートフォンの楽曲を使用できるかは不明です。

スピーカーのない側の大きなスペースは写真のようにスマートフォンを置くスペースとするならば、縦置きするとスマートフォンを固定できず、ずり落ちると思いますがその辺りはどうなっているのでしょうか。
Amadana Music Radioにスマートフォンを載せた状態(公式サイトから)
Amadana Music Radio縦置き使用例(公式サイトから)



次にラジオのスペックをチェックします。

受信周波数は76~108MHzのFMのみ。ボタンによるデジタル選局方式でチャンネルオートサーチとあります。プリセット機能の有無は不明です。


ラジオの要となるアンテナは残念ながら写真にありません。

ロッドアンテナを伸ばす様子もアンテナ端子もないため、実際のアンテナはラジオ本体のイヤホン端子に接続して伸ばす細い線という簡素なものでしょう。

したがって実際の使用イメージは下記写真のような電源コードに加え、黒く細いFMアンテナコードがビヨーンと伸びるはずです。
Amadana Music Radio使用イメージ(公式サイトから)
アンテナは通常はなるべく他のコードから離し、長く伸ばすのがセオリーですので電源コードとの一体はまず考えられません。





この『Amadana Music Radio』は(2017年)9/1からビックカメラで取扱予定です。

今回店頭取扱される『Amadana Music Radio』は木目調ですが、7月にはこのバリエーションとして中国放送とAmadana Musicがコラボした 『美しく赤いV e r y カープ! な』 赤色のラジオがエディオンで数量限定発売されていました。

ラジオ好きの感想としてはRadioという商品名を冠しており、潔くFMだけとしているだけに、受信感度が形は違えど類似コンセプトの製品(ソニー SRF-V1BT、パナソニック RF-200BT)と比べ果たしてどれほどか気になります。

(関連記事はこの下です)

[関連記事]

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2017/08/21

アイコム IC-R8600ファームバージョン1.10の使用感

アイコムからリリースされた広帯域受信機IC-R8600を使い数か月経ちました。ここでは1.10ファームを入れたIC-R8600を使用して気になったことをAORのデジタルボイスレシーバーAR-DV1(ファーム1702D)の使い勝手も交えてメモします。



◆いいところ


  • 見やすいユーザーインターフェース
大型タッチパネル液晶表示があるので人によっては説明書を見なくても比較的簡単に操作できます。

液晶表示は見た目、同社製アマチュア無線機IC-7300よりも洗練されている印象を受けました。実際、スコープの設定変更がよりしやすくなっています。



  • 一部デジタル通信の復調機能
DMRやTETRA、国内の重要な通信を除くデジタル通信の復調が可能です。



  • 高速スキャン
同社製広帯域ハンディ受信機IC-R6と同程度の高速スキャンが可能です。



  • スコープ機能
目で電波が探せるのは言うまでもなく、ウォーターフォールを見ているだけでも楽しいです。



  • ファイル分割録音機能
AR-DV1は受信音声がすべて一つのファイルになってしまうのでタイムスタンプが使えませんでした。IC-R8600の録音機能は受信時のデータもタグに保存されるので事後確認に重宝します。



  • 1秒未満の音とならない受信電波を録音しない
ユニデンアメリカのBCD436HPは通話終了間際の電波も録音されジャンクファイルが大量に生成されます。その点録音機一体型のIC-R8600は事後確認がしやすいです。



  • スクリーンキャプチャー機能がある
IC-7300のような手動画面キャプチャーがあります。電源ボタンの短押しでファイル保存できる設定もあります。



  • デジタル通信の復調音声が比較的クリアである
秘話のかかった通信を除き、誤って復号されたロボット音声がほとんど出力されません。
IC-R8600で復調できる通信自体極めて少ないですが復調後の音質はAR-DV1よりも上です。



  • 受信モード毎にステップとフィルターの設定を記憶する
AR-DV1は受信モードとステップを切り替える二度手間が発生するのでこれは使いやすいです。



  • メインダイヤルの操作フィーリングが選べる
メインダイヤルの操作方式は他のアマチュア固定機同様の無段階スムースタイプとAR-DV1のように軽いクリック感のあるクリックタイプが選べます。



  • アンテナ切替機能
短波以下では3つの端子から選べます。



  • 液晶とLEDインジケーターの明るさが選べる
夜間運用時は便利と思いました。



  • 音質が選べる
低音高音が調整できます。プロトタイプで発生していた低音の音割れはリミッターで対策しています。



  • 同期検波のロックが外れても極端に音声が破綻しない
同期検波がロック中なのか確認できませんが、強力なフェージングが到来してもバサバサというひどい雑音や音の破綻がほとんどありません。






◆よくないところ


  • プロトタイプよりも重い
実機は昨年(2016年)アイコム本社で開催されたアマチュア無線フェスティバルで触った実機よりも圧倒的に重いです(下記関連記事参照)。IC-R8600の重量が4.3キロに対してAR-DV1は1.5キロです。


  • メインダイヤルにホコリや手垢が付きやすい
1か月放置するとメインダイヤル周囲のラバー部品についたホコリが目立つようになります。セロハンテープなどで剥がすとほぼ元に戻ります。部品は交換が可能となっています。

またメインダイヤルのヘアライン仕上げの溝に手垢と思われるものが目立つようになりました。AR-DV1ではこのようなことはありません。



  • 動作中本体が熱くなる
AR-DV1も比較的発熱しますがIC-R8600もかなり熱を持ちます。ベーコンが焼けるほどではありませんが温泉卵や日本酒の熱燗はできるかもしれません。いつか実験したいですね。

※お酒は20歳になってから



  • HFより上の受信感度が微妙
短波帯以下を除き、プリアンプが切の状態では弱い電波が受信できません。

プリアンプを入にすると他の受信機とほぼ同程度となりますがノイズレベルも同時に上がります。

特に航空無線を受信しようとするとスケルチを50程度まで深くする必要があります。市販の外付けプリアンプを付けると恐らく雑音まみれになるでしょう。



  • 録音データ容量が他の受信機よりもすぐ満杯になる
ユニデンアメリカのBCD436HPと比べるとIC-R8600のほうがSDカードの容量の消費が速いです。AR-DV1の録音機能は実用性がないので比較対象としません。



  • 446.35MHzで353MHz帯のイメージが出現する
イメージの出現はこの1箇所のみ確認しています。

AR-DV1ではこのような症状は今のところ皆無です。この周波数のイメージは手持ちの他の受信機では確認できません。



  • VFOで受信中にバンドエッジで音が一瞬途切れる
メインダイヤルを回しバンドエッジに差し掛かると音が一瞬途切れたり、一瞬だけSメーターが振れ、あるはずのない電波が表示されるように見えることがあります。仕様でしょうが気になりました。



  • スコープに電波ありと表示された周波数に合わせようとすると表示されていた電波が消える
実際はないがあるように見える、所謂"お化け電波"が表示される症状です。最大±2.5MHzのスパンでスコープを表示するとこの症状が顕著に現れます。仕様でしょうが紛らわしいと思いました。



  • スケルチのキレがこれまでの非SDR(アナログ)受信機と比べ良くない
弱い信号を受信するとスケルチが断続的にブツブツ開閉し続け煩わしいことがあります。プリアンプON状態が原因のひとつかもしれません。

スケルチの開閉を繰り返すとき一般的によくあるポップ音はIC-R8600ではありません。



  • スコープをめいっぱい表示するとステップを変えるのが煩雑
スコープの液晶画面表示範囲(スパン幅ではなく)を最大にするとステップ表示が画面からなくなるため、いったんスコープ表示領域を小さくするかkHzオーダーの周波数表示を長押ししてステップ変更する手間が掛かります。



  • プログラムスキャンのグループリンク機能がない
AR-DV1にはあるサーチバンクリンクと同様の機能がIC-R8600にはありません。オプションのプログラミングソフトウェアCS-R8600の設定にも見当たりません。

50組のプログラムスキャンを効率よく回すためにも、プログラムスキャンのグループリンク機能追加が待ち望まれます。



  • 任意のグループを複数指定(セレクト)しメモリースキャンできない
連番、例えばグループ01~19などの連番は1組だけオプションのメモリー管理ソフトウェアCS-R8600で設定可能です。しかしグループ01と03のようなグループ番号飛ばしで複数グループが指定できません。この点AR-DV1は融通が利きます。

一方で、あるグループのうちの、あるチャンネルだけ選りすぐりスキャンする機能(セレクトメモリースキャン)はあります。説明書9-8~9-9ページにあるように9パターンが指定可能です。



  • 1グループのメモリーチャンネル数が最大100チャンネルまでしか設定できない
ユニデンアメリカのBCD436HPの1グループあたりのメモリーチャンネル数はこれまで400ほど登録実績があり事実上無制限と思われますがIC-R8600にはチャンネル数の制限があります。



  • 設定完了した直後のプログラムスキャンで指定したステップが反映されない
スキャン動作を開始すると直後はメモリー登録したステップではなくVFOで設定したステップとなります。ファームウェアのバグと思われます。

スキャンエッジ登録グループを変更し別のスキャンを走らせてからメモリー登録したプログラムスキャンを再度開始すると正常に動作します。



  • 数時間ほど電源切で放置すると2~6MHz周辺がしばらく受信できないことがある
例えば電源投入直前に150MHz帯FMを受信したあと電源を切り数時間放置、その後再度電源を入れなおし2MHz周辺のAMに合わせると はじめのうち他のラジオで受信できている周波数で音声がノイズだけとなりメーターも振れず、スコープにも電波がほとんど表示されない場合があります。

その後しばらくメインダイヤルをぐるぐる回し続けると、あるときいきなりふわっと信号レベルが正常に戻ることがありました。

短時間で電源を入切するとこの問題は発生しませんでした。ファームウェアのバグと思われます。



  • 空き容量のあるSDカードに録音できないことがある
録音データでSDカード容量が満杯になった後にアンマウント操作をし、そのSDカードのデータをPCへ録音データをすべて移動し、IC-R8600の電源を入れたまま空き容量のあるはずの そのSDカードを再装填し録音を開始すると稀にSD Card Fullが出現することがあります。

バージョン1.02で修正されたバグらしいのですが、1.10でも出現しました。電源を入れなおすとうまくいきます。



  • メモリースキャン中にスクリーンセーバーが指定した時間で動作しないことがある
15分でスクリーンセーバーをONにする設定をしメモリースキャンを開始すると15分経ってもスクリーンセーバーがONしないことがありました。

ファームウェアのバグと思われます。プログラムスキャンでは正常動作しているように見えます。



  • スキャンで受信中の電波がなくなった後、再スキャン開始までのディレイが2秒固定
バージョン1.10のIC-R8600では通信終了後再スキャン開始するまでの時間が2秒に固定され変更できません。これはCS-R8600のスキャン設定項目のヘルプ画面に英語で明記されています。

IC-R8600左側のダイヤルAのディレイ設定はプライオリティスキャン用のディレイ変更です。

CS-R8600にScan Delay設定は1秒からありますが、これは電波を受信し受信中からスキャンを再開するまでの時間で、交信終了を待たず再スキャンを開始するオプションです。

よしおが欲しいのは電波がなくなった後にスキャンを再開するまでのディレイ設定です。



  • DMRとTETRA、重要通信が受信できない
世界的に見てもDMR復調機能は必須です。この点はAR-DV1がまだ優勢です。



  • 同期検波の設定タイミングで音声の大きさが変わる
これまでの短波受信機でもUSBとLSBで音の出方が異なることはありましたが、同期検波機能を入れるタイミングで受信音声の大きさが変わる受信機は初めてです。





以上ファームウェア1.10のIC-R8600の使用感についてでした。

初期ロットでは純正の外部スピーカーSP-39ADをつなぐと雑音が発生し本来の電波が受信できなくなる不具合はありましたが、現在流通している海外向けを含む現行品は対策済みでしょう。




昨今の無線機や受信機は内部が10年前とは比べようもなくソフトウェアが複雑化しているためバグの一つや二つは致し方ないのですが、よしおはここ最近バグを含んだ製品をほぼ連続で引き当てており、面倒なバグ対応でいささか不満を覚える場合も少なからずある訳で...。

それにしても最近入手した製品は少なからず各社とも同じ傾向のバグを持っているので、結託してわざと仕込んでいるのではと勘ぐってしまいますね。


昔はソフトウェアなんてものはほぼ皆無で、現代ほど複雑ではなく目に見えて分かりやすい時代だったなぁと、かつての短波ラジオたちの一部をいくつか引っ張り出して短波放送を聴きながら現実逃避 古き良き時代を思い出しています(笑)。
RF-2200(左), ICF-5900(中央), RF-1150(右)


(関連記事はこの下です)

[関連記事]
アイコム 外部スピーカー SP-39ADプチレビュー (2017/04/29)

AR-DV1 ファームウェア1702Dの使用感 (2017/06/19)

【追記】アイコムアマチュア無線フェスティバル2016でIC-R8600を触る (2016/12/10)

2017/08/17

アルインコDR-DPM60とDR-DPM50スペック&機能比較

アルインコの351MHz登録局車載兼固定用トランシーバーDR-DPM60が発売中です。ここではDR-DPM60と以前に発売されたDR-DPM50の違いを比べます。

DR-DPM60 (公式サイトから)

DR-DPM50 (公式サイトから)



おさらいになりますが、DR-DPM60はDR-DPM50同様、誰でも簡単な手続きだけで使える車載用ハイパワー無線機です。

オプションのスピーカー内蔵電源DM-S104とDCケーブルの加工作業で固定運用も可能となります。

車載(モービル)機はハンディ機のようにアンテナは付属しないため、実際に使用する場合は電源配線設置作業のほか、オプションの外部アンテナも必要です。



さっそくDR-DPM50とDR-DPM60の違いをスペックと機能両方の観点でチェックしましょう。情報元は両製品の取扱説明書です。

これから示す表中の記号"→"はDR-DPM50の機能がDR-DPM60と同じことを表し、"-"は機能がないことを表します。

いずれも表をクリックすると拡大します。


まずはスペック比較から。

眼で見て明らかに異なる点はDR-DPM50にはあったスピーカーマイクの液晶表示がDR-DPM60では本体側へ移ったことです。

またチャンネルや相手の変更が上下ボタンからダイヤルとなり操作性が向上しました。

デュアルマイクによる運用が可能となった点もDR-DPM50とは異なります。
DR-DPM60とオプションのスピーカーマイクEMS-501 (公式サイトから)


大きさと重さはDR-DPM50よりもDR-DPM60が二回りほど増加しています。

受信周波数範囲はDR-DPM50が少ないように見えますが設定変更で上空チャンネルも受信可能となります。

DR-DPM60の動作温度範囲の下限が-20℃からと、より広くなっています。




つぎに各機能をチェックします。まずは通信設定と個別設定から。

通信設定では、DR-DPM60が新たに強化秘話通信に対応しました。同社のハンディ機DJ-DPS70に装備されているものと同じです。この機能を有効にすると他社製351MHz帯登録局トランシーバーと交信できません。

個別設定では「通信相手選択」が装備されました。DR-DPM50ではセットモードの「通信モード」でユーザーコード通信と個別通信が選べましたがDR-DPM60は全局が追加されています。

自動呼出切替と緊急相手選択がDR-DPM60には追加されています。



通話録音とショートメッセージについて。

DR-DPM60には新規に録音機能が追加されています。ショートメッセージ機能はDR-DPM50の説明書にPCと接続した際の拡張コマンドとしての扱いとなっています。

DR-DPM60はPCに頼らずできる操作が大幅に増加しているようです。



送受信設定について。

送信設定、受信設定ともにDR-DPM60のほうがきめ細かく設定できるようになりました。




通知/警告、表示、操作音、電源設定について。

どちらかといえばDR-DPM60のほうが設定可能範囲が広がっています。

表示タイマー機能とは一定時間液晶表示後、液晶表示された文字がすべて非表示となる機能です。

チャンネル非表示機能とは設定後からチャンネル表示が液晶から見えなくなる機能です。



各種動作設定とデュアルオペレーションについて。

DR-DPM60にはスキャン機能が新装備され本体の音量動作範囲の設定が触れるようになりました。またデュアルオペレーションではチャンネル切替間隔が任意に変更可能となっています。




緊急動作設定とショックセンサー、温度センサー、その他機能について。

説明書によるとDR-DPM50には緊急動作設定と各種センサーが装備されていないように見えますが、実際にはDR-DPM60とほぼ同等のPCと接続しきめ細かな設定が可能です。

同様に説明書からはDR-DPM50では個体識別番号など機器情報表示に関する確認手段が一見ないように見えます。





以上、アルインコから新発売されたDR-DPM60と発売中モデルDR-DPM50とのスペック比較、機能比較をしました。

DR-DPM60はスキャン、強化秘話、2つのスピーカーマイク接続など、魅力ある機能が追加・拡充され使い勝手も向上しているようです。

追加された機能はDR-DPM60のほうが圧倒的ですが本体の大きさと重さ、スピーカーマイクのフルリモコンと液晶表示有無などの違いで好みが分かれるところです。

(関連記事はこの下です)


[関連記事]
アルインコ DJ-DPS70をDJ-DPS50とスペック比較 (2017/03/28)

アルインコ、PC拡張機能を備えたハイパワー無線機 (2011/07/31)

JVCケンウッド 登録局車載機TMZ-D504発表 (2011/07/31)

2017/08/12

ケンコー 多機能防災ラジオKR-005AWFSE &スペック比較

一眼レフカメラのレンズや天体望遠鏡など光学製品で有名なケンコーから太陽電池と手回し充電付きの防災ラジオが発売されています。

多機能防災ラジオ KR-005AWFSE | ケンコー・トキナー

ケンコー KR-005AWFSE (公式サイトから)


KR-005AWFSEはAMとFMの2バンドが受信可能な多機能防災ラジオです。

大きさは幅14×高さ8×厚み3.8センチ、重さは乾電池なしの場合おおよそ230グラムです。

電源は3.7V 500mAh内蔵充電池のほか、オプションの単4乾電池3本です。

ラジオはAMが530-1650kHz、FMが76-108MHzです。FM補完放送にも対応しています。KR-005AWFSEは同調ランプを装備しています。


AMとFMラジオの他、USB機器を充電するためのUSB端子、内蔵充電池を充電する定格2ワットの手回しハンドル付きダイナモと定格200ミリワットの太陽電池パネル、15ルーメンのライトが装備されています。
ケンコー KR-005AWFSE (公式サイトから)

乾電池使用時はUSB機器の充電や内蔵充電池の充電ができないようです。

ラジオを聴取するための内蔵スピーカーは直径5センチ、最大音量は500ミリワット。雑踏の中でもそこそこ聴ける音量です。





さて、この太陽電池と手回しUSB充電機能のついた同種の多機能ラジオは他社からも登場しています。

ここでは2017年現在各社から発売中のラジオ、ライト、サイレン、手回しダイナモ充電、太陽電池のついた多機能ラジオの中から、スターリングクラブの5605 マルチパワーステーション26000 スターリングターボソニーのICF-B99アンドーのソーラーLEDライトラジオ R10-088KLZ、全5製品とスペック比較をします。

まずは機能から(クリックで拡大)。

今回取り上げたKR-005AWFSEは乾電池でのUSB給電に対応していませんがソニーのICF-B99とスターリングクラブの5605は乾電池によるUSB電源出力に対応します。

実使用時の太陽電池の出力は定格よりも極めて小さいため、機種すべて直接電源としてUSB出力はできません。ただし手回し充電でのUSB直接給電は上に挙げたどの機種も対応しています。

スターリングクラブの2機種のみランタン機能があります。

少雨で濡れていても使えるのはソニーのICF-B99のみのようです。



次に先程の5機種の詳細スペックを比較します(クリックで拡大)。


AMラジオの受信範囲はソニーのICF-B99が1710kHzまでと最大。続いてKR-005AWFSEが1650kHzまで受信できます。FMはスターリングクラブの6000ターボ以外が補完放送に対応します。

乾電池寿命はソニーのICF-B99とスターリングクラブの5605が最大約100時間で他を圧倒しています。

このKR-005AWFSEとアンドーのR10-088KLZ以外はイヤホン端子を装備しています。

KR-005AWFSEはソニーのICF-B99のようにキャリングポーチを付属しません。非常用持ち出し袋に入れる際は突然のサイレン鳴動などスイッチの誤動作を少なくするため、一般的な衝撃吸収袋に入れることをおすすめします。



以上、ケンコーから発売中の多機能ラジオKR-005AWFSEの特徴確認と現行モデル類似品とのスペックを比較しました。

KR-005AWFSEを敢えて選ぶメリットはスペックから見る限り音の大きさくらいでしょう。ラジオの受信感度など性能が他を圧倒するなどすればより選択肢に入ると思います。

(関連記事はこの下です)


[関連記事]
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