2011/09/30

NHKのラジオ放送がスマートフォンで聴取可能に

NHKのラジオ番組(AM、FM)がインターネット上で聴取可能なことはすでに皆さんご承知かと思います。これまではパソコンのみ聴取可能でしたが10/1にAndroid端末でもNHKラジオが聴けるようになるそうです。

10月1日からスマートフォン向けアプリを提供開始!~らじる★らじる~

iPhone用アプリは鋭意開発中とのことですからいよいよNHKラジオの番組もほぼすべてのスマートフォンで聴けるようになるということですね。

番組が全国放送以外の時間帯は基本的に関東地方のラジオ放送を配信するとのことです。関東地域にお住まいではない方もこれで関東地方の番組が聴け、ラジオの楽しみ方がますます増えます。

たとえば関東地方以外にお住まいの場合NHKのストリーミング放送を周囲に流し、「なんで関東の番組が聴こえるの?」と驚かせることも可能ですね。




それにしても携帯電話でもラジオが聴ける時代がまさか来るとは10年前にはまったく予想してませんでした。ラジオを愛用されている方も
「しまった、今日ラジオを自宅に置いてきた」
とか
「電池切れた~」
そんな場合のサブ受信機として、スマートフォンがあれば上のような問題がほぼ解消できそうです。

とは言うものの、よしおは「やはりラジオ番組はラジオで聴くのがしっくり来るなー」と未だ思ってしまいます。スマートフォンで実際にラジオ放送を聴くと印象が変わるかもしれません。


以下、簡単にラジオ録音も可能な録音機内蔵ラジオ/ラジオ内蔵ICレコーダーをご紹介。
左からソニーの高感度なICZ-R50、若向きデザインの三洋製、コンパクトなオリンパス製です





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[関連情報]
らじる★らじる NHKネットラジオ(公式)

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2011/09/27

アイコム、本体93gの小型特定小電力トランシーバー

ハムフェア2011のアイコムブースで参考出品されていた中継対応特小無線機IC-4300。よしおは残念ながら実物を見逃してしまいましたがついに公式リリースの運びとなりました!

クラス最小・最軽量の幅47mm、本体重量93gを実現。防水タイプの特定小電力トランシーバー IC-4300を新発売。 |プレスリリース_アイコム株式会社

現行のIC-4100(D)が2008年発売ですからおよそ3年でモデルチェンジしたことになります。IC-4300は10月ごろ発売との話もありましたがなんと9月29日に発売決定となったようで、非常に喜ばしいことです。

アイコムのIC-4300は同価格帯の特定小電力トランシーバーの中では防水性能と剛性がひときわ優れており、それにもかかわらず国産アルカリ単3乾電池(AAサイズ)1本で丸1日は運用できる、安心の日本語表示が施されたコンパクトな製品です。

基本性能の向上と低価格だけにとどまらずIC-4300はこれまでのアイコムのトランシーバーに見られたデザインラインとは一線を画す、大人らしさを演出しこれまでよりもいっそう所有欲を満足させる仕上がりになっていると思います。個人的には赤と黒のツートンが特にいいですね。

詳細仕様は発売されるまでのお楽しみのようです。単3電池1本使用とのことですからベルトクリップ、スピーカーのAF出力と音質、そして市販の単3充電池使用可否あたりが気になります。



ひとつ気になる文言が。「腰や胸元に装着しても邪魔になりにくいよう配慮しました。」これです。

よしおはトランシーバーを胸元につけて運用することが多くあります。先日もそうでした。胸元に取り付けることでスピーカーマイク不要ではっきり受信音が聞き取れ、すばやい送信も可能というメリットがあるからです。

IC-4300本体上部にはネックストラップがつけられるであろう大きな穴も見えます。なるほど、それを想定した上での落ち着いたカラーリングと走っても揺れにくいアンテナの採用に至った訳ですね、納得しました。



今年のアイコムはこれまでとは一味以上違うようですからID-31然り、今回のIC-4300を含め今後の製品ラインナップに期待が持てますね。



左からIC-4300黒、IC-4300L(ロングアンテナVer.)、IC-4300赤です


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[関連情報]
IC-4300 おもな特長|業務用無線機器|アイコム株式会社

2011/09/22

Vスタンダード 日本語表示可能なデジアナ簡易業務機

ローカルな話題ですが関東地方は台風15号の影響で交通網などの混乱が続いています。WiMAXの回線は昨晩から今日まで電波が見つからない状況に陥り、ルーターの故障を疑ったほどでしたが原因は回線障害とのことでしばらくすると何とかつながるようになりました。



さてずいぶん前のことで恐縮ですがバーテックス・スタンダードから新型の簡易業務機が発表されています。

デジタル/アナログ デュアルモード搭載の簡易無線機 操作性と拡張性を追求したモデル、VXD450U

型番から分かるとおり、VXD450UはUHF簡易業務無線機です。ケンウッドの2年保証に対抗してか「安心の3年間の長期保証」を唄っています。

ビギナーの方のために「簡易業務」無線機を簡単に説明しますと主に仕事に使うための無線機です。「簡易」とはあくまでも法律の言葉で実際は全く簡易ではなく免許制です。警備会社、運送、ホテル、工事、一般店舗などで実際に広く使われています。

呼び方はさまざまですが現在私たちが手の届く無線機としては主に
・特定小電力無線(買ってすぐ使える)
・登録局350MHz無線(免許不要、要資格)
・簡易業務無線(要免許)
があり、上から順に誰でも使いやすい(=混信しやすい)順かつ費用(初期・保守)の安い順となっています。



無線機の種類の説明はこのくらいにして話を元に戻します。

VXD450Uは同社簡易業務機としては久しぶりの筐体新設計機種と思います。恐らく国内市場に対応するためでしょう。ボタンも大きめで日本語表示されており非常に押しやすくなっています。

筐体新設計による防水・防塵性能は従来と同等かそれ以上のレベルでしょう。他メーカーの製品と比べても十分対抗できるスペックです。他にはない通話録音機能も装備しており使い勝手がさらに向上しています。

バッテリーなど各種オプションもバーテックススタンダード製従来機種とほぼ共用でき、同社の無線設備をお持ちの場合でも安心して追加導入できます。

VXD450Uの最大の特徴は別売りGPSスピーカーマイクを使った位置情報機能でしょう。まだ詳細は非公開ですがタクシーで導入されているGPS-AVMのような位置情報による人員管理・配置が効率的に行えるポテンシャルを秘めています。






あと10年後に控えているデジタル化にも対応したVXD450U。本格的なトランシーバー導入を考えている皆様にはぜひお勧めしたい機種と思います。


以下はすべて資格不要で使える登録局トランシーバーです

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2011/09/13

アルインコから単3x1駆動超小型無線機

ハムフェアが終わって間もないこの時期に驚きの新製品が発表されました。

47ch 中継対応 超小型 特定小電力トランシーバー DJ-PX3(B/S)|連絡用無線機器(ビジネス&レジャー)|電子事業部|ALINCO - アルインコ


現行モデルDJ-PX2Cの後継機のようです。DJ-PX2Cといえば業務に必要な機能を最小限に取り入れ、サイズは超コンパクトが売りの製品です。


早速現行モデルDJ-PX2CとDJ-PX3の同じ部分、違う部分を少し挙げてみます。

・大きさ:DJ-PX2C & DJ-PX3です。違いは軽微
・重さ:電池込みでだいたい同じくらい
・アンテナ:引き出し方式から固定式へ
・ボタン種類:変わらず
・受信感度:変わらず
・消費電力:電流は小から大へ。ただし電圧は3Vから1.5V
・付属品:イヤホンマイクありからなしへ
・内部設定機能:中継器アクセス音廃止、コールバック、操作音、バッテリーセーブ設定追加
・チャンネル:全波(A/B切り替え不明)対応、グループコード種類数変わらず
・スピーカー&マイク:変わらず、どちらも外付け


細かい部分に手が入っているようです。中でも電池セーブON/OFF切り替えはリアルタイム性を求める現場にとっては重宝する機能です。

アンテナの短縮化は感度低下と思われますがヘリカルアンテナと宣伝されており実際はそれほどでもなさそうです。またアンテナ短縮化はベルト固定時の干渉を最小限にしてくれるはずですから現行品よりも使いやすさアップが期待できそうです。

本体には電源と音量ボタン 、ヘッドセット接続用ジャックのみという、かなり割り切った分誤動作や現場の混乱が抑えられますからよりアグレッシブな業務に向いた機種でしょう。

あくまでも業務ユースを想定していますから付属品からイヤホンマイクをはずしたのは正解と思います。防水非対応ですが必要であればショートアンテナのDJ-CH27など他の製品を選べば事足ります。



以上簡単にDJ-PX3を考察しました。

個人的な感想ですがこの製品の発表は トランシーバー 一つを取っても使い方はさまざまなことをあらためて知るいい機会になりました。


(左からDJ-PX3の黒とシルバーです)

2011/09/02

ケンウッド、無線使用に関するアンケート結果を発表

ケンウッドは無線機使用に関する企業アンケート結果を公開しました。

「震災時のトランシーバー使用」に関するアンケート結果報告

BCPという聞き慣れない用語が現れていますが、詳しくは本記事末尾の参考資料を見ていただくとして簡単に説明しますと企業向けの(地震発生など)緊急時用の対応マニュアルです。

BCP策定企業」とは緊急対応マニュアルのある会社、「BCP未策定企業」は緊急対応マニュアルのない会社です。会社の視点ではなくわたしたち個人の視点でこれを言い換えますと防災用品を整えたり避難場所を予め決めておくことがそうです。




さっそくアンケート結果を見ていきましょう。

発表されたアンケートによりますと「震災直後、会社で電話が通じにくかった事が最も不便」を挙げた企業の総務担当者がアンケート対象500人全体の約8割とのことです。この結果は1社=1名というカウントではないと思われますが少なくとも各会社の総務の方の8割は通信インフラの寸断に不便を感じたという訳です。

ここからが本題ですが「電話や電気が使えない時、トランシーバーが役立つと思う」を一番に挙げた人が500人中の67.8%、つまり339人だったそうです。意外と災害時トランシーバーがあればいいなあと思われる方がいらっしゃるんですね。


ところが震災後実際に無線機、トランシーバーを導入したとの回答は1割未満という残念な結果が得られたそうです。
このアンケート結果は500人中の1割とは言えませんがトランシーバーがあったらいいのにと思う割合に対して実際に導入した会社がごく少数というのは私たち無線好きにとっても少々疑問と思います。


必要と思われているのに実際に本気でトランシーバーを使おうと考えている割合が少ないということは裏を返すとトランシーバーの潜在的な需要が単純計算で9割もあることになります。これはとてつもなく大きな数値です。






今後トランシーバーの普及はこれだけ巨大な潜在的市場をどのように開拓していくかが焦点となります。そのためにはやはりトランシーバーを普段使わない人たちの意識開拓と簡単に使える仕組みづくりが必要と考えます。

トランシーバーはこんなにも簡単に使えるんだという宣伝を上手に(というあいまいな言葉でごまかしました)社会へ浸透させることで徐々に無線を意識的に使う人口は増えるでしょう。

あくまでも理想論ですが携帯電話・スマートフォンに①簡単に使え、②電話回線とは違うトラフィックでつながるトランシーバー機能を追加するなど無線が普段から親しみやすい、つまり手の届くところにあればなお良いと思います。 

携帯電話に電話回線を使わないトランシーバーの機能が入ると通信キャリアは通信料が取れないという考えが浮かびますが緊急時携帯電話が使えないことは周知の事実です。トラフィックの負荷分散を前面に押し出してアピールすれば、あるいは携帯電話や無線インターネットサービスを提供するキャリアは納得するかもしれません。






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[参考資料]
BCP(事業継続計画)とは/中小企業庁