2011/01/20

アイコム、英国Fylde MicroとdPMRで協業

アイコムから非常にビッグなニュースが飛んできました。

アイコム株式会社と Fylde Micro Ltd. が、欧州のデジタル業務無線システム標準規格(dPMR™)に合致する製品開発で協業。

デジタル無線システムの標準規格はdPMR(Digital Private Mobile Radio)の他にDMR(DIGITAL MOBILE RADIO ASSOCIATION)があるようで、このDMRにはアイコム以外にケンウッド、バーテックス・スタンダード、そしてモトローラ、HYTなどが参加しているようですがdPMRは現状アイコムとHYTが参加しているようです。
両者の協業の目的について詳細は上記ニュースリリースとそのリンク先の英文を参照いただくとして、ここではアイコムとFylde Microが手を組む理由をあらためて簡単に説明しますと「最新の無線技術を持つアイコムと高度な無線システムを多数手がけるFylde Microがお互いの技術を出し合い販売力を強化するため」とまとめられましょう。

ソリューションを一つのパッケージとして販売するFylde Microの企業活動は例として“新幹線を車両だけでなく線路、架線、運行に必要な集中制御システムなどを使い方の提案と説明を含めまとめて販売すること”をイメージすれば分かりやすいでしょうか。つまりアイコムは無線機だけを販売する以外に一つのシステムとして販売すればより多くのお客さんに無線機を買ってもらえると考えたようです。確かにトランシーバーを複数台購入してもどうやってトランシーバーを配置すれば業務効率向上が図れるか、なんて普通では考えにくいものです。

無線機と周辺機器を単に販売するだけでなくパッケージとして使い方まで提案する企業活動はインターネットビジネスでは盛んに行われていますが無線業界でも行える予知があるとは今まで思いもしませんでした。なるほど、無線もネットワークの一つととらえることでこの回答にたどり着けたということですね。

それにしても欧米ではこのように無線システムの標準化が私たちの想像をはるかに超えたところで進んでいるようです。恐らく欧米では日本と比べ無線への関心が強いのでしょう。
今年も無線業界は熱くなりそうです。

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