当初の情報よりも早いですが来るべき日が来るべくしてついに、といったところでしょうか。
・報道発表資料 SIMロック解除の開始について お知らせ NTTドコモ
この報道資料には
1) NTTドコモから発売された端末を他社の回線で使う場合
2) 他社が発売した端末をNTTドコモの回線で使う場合
という2点が盛り込まれています。
SIMロック解除の説明にあてはまるのはこのうち
> 1) NTTドコモから発売された端末を他社の回線で使う場合
です。SIMロック解除は来月(4月)1日から発売される端末に対して、要求があれば原則SIMロック解除に応じるとのこと。つまり要求しなければSIMロックは解除されません。また4月1日以前に発売された端末はSIMロック解除対象外、なのでしょう。
この報道資料を見る限りNTTドコモの端末をSIMロック解除する前とした後のサービスは料金共に変化はないようですが、資料中「SIMロック解除後に再度SIMロックを設定することはできませんので、あらかじめご了承願います。」の文章が気になります。SIMロック解除後に端末が故障した場合の修理額がSIMロック解除前より上がる可能性もあり得ます。
さて次の
> 2) 他社が発売した端末をNTTドコモの回線で使う場合
について読み解いてみます。現状au端末はNTTドコモやソフトバンクの回線では使えないことから他社が発売した端末はすなわちソフトバンクの端末を指します。
この場合に問題となる点は大きくNTTドコモの独自サービスが受けられない可能性と他社端末がNTTドコモのサービスとの相性がよくないとき利用料が高額になる可能性が挙げられます。
SIMカードのみで回線契約する場合、店頭ではこの点について同意を求められるはずです。「ドコモでは他社のSIMカードを挿入して、利用される場合について、原則、動作確認などを実施しておらず、一切の動作保証を行いません。」という、NTTドコモの回線で他社の端末を使ったときの故障をNTTドコモは関知しない点にも注意が必要です。
最後に少々火種となる内容をはらんでいますが技術基準適合証明に関する宿題にあえて触れます。それは報道資料中にある「技適マークが付いていない他社携帯電話機のご使用は、電波法違反になるため、ドコモのネットワークへの接続をお断りする場合があります。」という曖昧な文章です。
海外での使用を主な目的とした携帯電話無線機を指しているでしょうが総務省のこちらのページによると「技適マークが付いていない無線機は、「免許を受けられない/違法になる」恐れがあります」というまたもや曖昧な説明があります。
これは渡航者が持っている携帯電話無線機を日本で使用するなどの事例に配慮していることが考えられます。世界的規模で携帯電話無線機の所有が浸透しつつある現代。外国からわざわざ来られた観光客や大統領、親善大使、はたまた海外中心で活躍されている日本人などが出国前に使い慣れた端末を手放し日本の携帯電話サービス事業者のお店にわざわざ出向き契約し端末購入しなければならない・・・といった状況は日本の携帯電話サービス事業者、日本政府、そして外国からの渡航者、どの立場に立ったとしてもまず経済面で非現実的と思いますからこの配慮はまあ納得できます。
アメリカはFCC、欧州はCEなど、電波に関連する認定は各国ばらばらのため現状グレーゾーンといわれるはっきりしない事情については各国の周波数共通化も含め今後総務省が改革すべき宿題でもあります。この件についてはこちらの報道資料にもあるとおり現在総務省が各国の状況を確認しながら鋭意検討中ですからいずれ解決することでしょう。
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