2014/05/04

東北新幹線で窓越しの放射線量測定

東北地方を訪れる機会があったので新幹線の窓越しに手持ちのガイガーカウンターで放射線量を測定してみました。

使用したのは秋葉原の店頭でも比較的入手可能なガイガーカウンター、エステー化学のエアカウンターです。エアカウンターを使うと空間中の放射線量を測定することが可能です。

この"白"エアカウンターは格安な反面、衝撃を与えたり付近で携帯電話やスマートフォン、トランシーバーなどの電波を受けると(これは極端な例ですが...)上の写真のように誤動作する性質があるため、新幹線の振動がなるべくエアカウンターへ伝わらないよう手持ちにて測定しました。



しかしメーカー校正済みとはいうものの普段放射線量を測り慣れていないこともあって、そもそもこのエアカウンターが本当に放射線量を測定できるのかという疑念が入手当初からありました。

そこで測定前にエアカウンターの動作を確かめるべく、まずは飛行機の手荷物検査場にエアカウンターを通したり高度7千メートルを飛ぶ機内で宇宙線らしき線量を測ったりしました。上空は空気が少なく地上よりも線量が高いはずです。
(2014/4/27 8:07 新潟県上空約7千メートル)

結果、手荷物検査場にエアカウンターを通すと測定値が見事、測定限界値オーバーとなり出てきました。エアカウンターに強い衝撃を与えても一瞬でフルスケールになることはないのでほぼ間違いなく検査場のX線の影響を受けたと思われます。

また高度7千メートルの機内測定結果は誤差を考慮すると上の写真のように毎時0.28~0.42マイクロシーベルトで予想通り、地上よりも放射線量が高いことが分かりました。

以上からエアカウンターは正常に動作しているようです。



正常動作を確認したところで早速新幹線車内からの窓越し線量測定に入りましょう。

今回はGPSの実測で最高時速319キロのはやぶさから2014年4月30日午後5~7時頃、太平洋側の窓越しに車内から仙台~大宮間の放射線量を測定しました。以下の写真はすべて手持ち測定後の状態です。余計なペットボトルカバーが写り込んでいますが無視でお願いします(笑)

1. 仙台~白石蔵王


2. 白石蔵王~福島


3. 福島~郡山


4. 郡山~新白河


5. 新白河~那須塩原


6. 那須塩原~宇都宮


7. 宇都宮~小山


8. 小山~大宮



測定の結果、白石蔵王~福島間の、誤差を考慮すると毎時0.104~0.156マイクロシーベルトが最も大きい数値となりました。

もっとも説明書によるとエアカウンターは本来地上高1メートルで5分静止させ測る必要があるそうです。

今回は途中数多くのトンネルが存在したことや高速移動中の測定という条件もあって測定方法にいささか無謀さがあったことは承知しています。あくまでも参考程度にとどめていただければと思います。



旅行など、移動中に退屈した場合はガイガーカウンターで放射線量を測るとホットスポットの発見など新たな楽しみが増えることでしょう。放射線は電波と同じように直接目に見えないので安価だとしても測定機があれば多少安心すると思います。

以上、最高時速320キロの東北新幹線から放射線量を測る実験でした。

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