今回調べたのはビデオカメラ以外にも使えるブルートゥースのワイヤレスマイク、ソニーのECM-AW3と今年(2014年)4月新発売のECM-AW4そしてキヤノンのWM-V1、計3製品です。
(ECM-AW3 ソニー公式サイトから引用)
(ECM-AW4 ソニー公式サイトから引用)
(WM-V1 キヤノン公式サイトから引用)
写真ではWM-V1が最も小型に見えますが実際の大きさはいずれも最長7センチ程度とほぼ同程度です。
これら3製品のスペック比較表を示します。
いずれも製品価格が2万円程度の破格で飛距離がなんと50メートル! という高性能を誇ります。
WM-V1は不明ですがECM-AW4はECM-AW3と比べ別売りのタイピンマイクやガンマイク接続用の外部マイク端子を装備し、使い勝手をさらに向上しています。
この手の民生品は90年台に一時期オーディオテクニカから800MHz帯B規格の民生用ワイヤレスマイク送受信機セットが発売された後しばらくの間空白となっていたと記憶しています。
ワイヤレスマイクが身近となったきっかけはかつての良き時代、FMラジオ放送全盛期ではないかと思います。話が長くなるので自重しますが当時はFMラジオ放送周波数へ微弱電波を送信するFMワイヤレスマイクが主流でした。現代でも電子工作キットなどでいくつか見つけられます(下の無線関連グッズ参照)。
話を上記のBluetoothワイヤレスマイクへ戻しましょう。
今回ピックアップした3製品はいずれもビデオカメラやICレコーダーなどのマイクロホン端子へ接続して使うものです。遊園地など広い場所でカメラから離れた被写体にこのマイクを持たせ記録する用途などに使います。
ポイントはいずれの製品にもトランシーバー機能が内蔵されていることです。
これらのBluetoothワイヤレスマイクは「マイクロホン」と「レシーバー」と呼ばれる端末で構成されていますが「マイクロホン」には「レシーバー」を持っている人の声を聴く受信機が、「レシーバー」には「マイクロホン」を持っている人へ声を送る送信機がそれぞれ内蔵されています。
言い換えますとすなわち上記3製品は録音用ワイヤレスマイクとしてだけではなく、同時通話の無線機としても使えることを意味します。
このように市販されているBluetoothワイヤレスマイクロホンが無線機として使えることは分かりました。
次はトランシーバーとしてとらえた場合の、これら3製品の気になる点を挙げてみます。
1) 飛距離最大50メートル
2) 使用時間が3時間程度
3) Bluetooth
> 1) 飛距離最大50メートル
ブルートゥースのクラス1の規格は最大到達距離が100メートルですがこれらの製品の飛距離ははなぜかその半分となっていることです。同時通話の実現が原因と考えます。
> 2) 使用時間が3時間程度
電池1本駆動、しかもBluetoothですから常にスキャンし混信を避けながら...と考えますと仕方ないのかもしれません。
> 3) Bluetooth
Bluetoothは無線LANや電子レンジ、アマチュア無線通信などと同じ2.4GHz周波数で混信する可能性が十分にあることから、都市部で使用すると使用距離は10メートル程度でしょう。音声圧縮による声の遅れも気になるところですが簡便さとのトレードオフです。
今回はトランシーバーやインカムとして使えるワイヤレスマイクロホン3製品をチェックしました。
ブルートゥースを使ったワイヤレスマイクロホンの導入メリットとしてはFMワイヤレスマイクのような「ザッ」という雑音が少なく、ペアリングしさえすれば混信の度に周波数を変える必要がない手軽さが挙げられます。
免許不要でだれでもデジタル音声通信が楽しめるこのBluetoothワイヤレスマイクロホンはかなり魅力的と思いました。
(関連記事はこの下にあります)
[関連記事]
・「だれでもできる電波通信実験」AM送信機製作
0 件のコメント:
コメントを投稿
現在コメントに返信できない状態です。ご不便をお掛けします。