2017/10/01

TRX-305の受信周波数ドリフトが発生

長らく懸案だった、すでに組み立て済みのCQ出版から発売されているフルディジタル・トランシーバーキットTRX-305(TRX-305A+TRX-305B)いじりをぼちぼち再開しました。
CQ出版 TRX-305組み立て動作例(ケース外し時)



再開の理由はTRX-305の開発がデジタルボイスレシーバーAR-DV1の開発と同じAORで、前回アイコム外部スピーカーSP-39ADをAR-DV1と接続したときの低音不足が気になりTRX-305も同様の音質だったため、TRX-305の中身を詳しく知れば手持ちのAR-DV1の音質改善の手がかりになるかもしれないと考えたからです。

ということでまずはしばらく放置していたTRX-305に火入れをしたところ、上記のとおり電源は入りました。


次に本体とパネルのファームウェアを更新しました。適用したファームはこちらの特設サイトで公開されているRX-305MBファームウェア704AとTRX-305CPファームウェアVer.509Aです。


アップデート方法等はお手持ちのTRX-305AまたはTRX-305BのキットのCD-ROMに同梱されているのでここでは割愛します。



さてファームウェアのアップデート成功を確認後、久しぶりにTRX-305で短波受信をしてみたところ気になる症状が現れました。それは周波数ドリフトしているように見えることです。

例えば6MHz帯のラジオNIKKEIと9MHz帯の某国の日本語放送を受信すると、どちらも140kHz程度の周波数ずれを確認しました。
TRX-305で本来6.055MHzの電波受信、下のIC-R8600は比較用

TRX-305で9MHz帯の某国放送受信中


市民ラジオ無線機SR-01で送信した電波を受信するとなんと400kHz程度も!ズレがありました。
SR-01の電波をTRX-305で受信中


TRX-305にはおまけ機能としてFMラジオ受信機能もあるのですがFM放送を受信すると時間が経つにつれて200kHzずれが500kHzへ拡大してしまいました。

いずれの症状も電源を入れなおすとすぐ元に戻るのですが数回電源を入れなおしても同じ症状を繰り返しています。



これは調査が必要です。

これは推測ですが原因はスイッチング電源かADコンバーターか基準クロックのドリフトかFPGAのタイミングズレか、あるいはメインダイヤルから謎のバルスパルスを発しているのか、はたまた長時間放置したのでTRX-305のかまってちゃんオーラなのか...。

いずれにせよTRX-305MB基板の細かいチェックと場合によってはFPGAプロジェクトのチェックが必要ですね。


TRX-305の音質改善方法を調べるはずが別の問題で新たな課題が浮上してしまいました。まあ趣味なので気が向いたら調べてみます。

(関連記事はこの下です)


[関連記事]
CQ出版 実験ボードTRX-305A組み立て (2014/10/19)

TRX-305動作開始 (2015/01/10)

TRX-305メインパネル再分解 (2015/01/04)

2 件のコメント:

  1. 同じ症状が出ていました。CQ出版社に確認すると初期のロットの何台かで部品(インダクタL34,L35 )の温度特性の問題によりPLL周波数のずれが発生していたとのことです。私のは、CQ出版社に送って部品を交換してもらいました。MLF1608DR56K(フェライト囲い有タイプ)→ MLG1608DR56K(空芯タイプ)。一度CQ出版社にコンタクトされたらいかかがでしょうか?

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    1. コメントありがとうございます。
      やはり部品が原因だったのですね。交換すれば単純計算で100倍以上精度がよくなるということですか...早速確かめてみます。貴重な情報ありがとうございました!

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