2014/10/18

八重洲無線 FTA-750Lなど大画面航空無線機

ひっそりと?という訳ではありませんが、八重洲無線の海外向け製品でエアバンドトランシーバーが今年(2014年)初旬、既にリリースされています。

FTA-550 AIR BAND TRANSCEIVER - YAESU(英文)

FTA-750L AIR BAND TRANSCEIVER - YAESU(英文)

(FTA-750L(左)とFTA-550(L)(右)、公式サイトより)


FTA-750L Spirit、FTA-550(L) Pro-Xは飛行機と管制塔が交信するための航空無線用トランシーバーで、一般の方は使用できないことになっています。型番末尾に"L"とあるのはリチウムイオン充電池+専用充電器+乾電池ケース付属版、"L"なしはオプション単3乾電池6本専用版だそうです。


両機に共通しますが、最初に目を引くのはやはり本体の半分を占める4.3センチ角の大型液晶ディスプレイでしょう。
(FTA-750L公式サイト写真から抜粋)


驚くべきことは外観だけではありません。何とFTA-750L, FTA-550(L)にはGPSを使わず現在地が分かるVOR(超短波全方向式無線標識)受信機能と飛行機へ滑走路進入時の左右方向を誘導するローカライザーを使用したILS(計器着陸装置)機能が内蔵されています。

GPS内蔵のFTA-750Lはこれに加えて飛行機の現在の向きと目的地の方位を同時に表示するウェイポイントナビゲーション機能や飛行機へ滑走路進入時の上下方向を誘導するグライドスロープ(グライドパス)を使用したILSにも対応。またVOR使用時、飛行速度を同一画面に同時表示する機能も装備。もちろんGPSロガーも搭載されています。電子コンパスは装備されていないように見えます。
(FTA-750Lカタログから抜粋)


防水性能はFT1Dシリーズと同クラスのIPX5。大雨でも使えるスペックです。

気になるのは同軸の音量とダイヤルです。アマチュア無線機VX-7やVX-2(生産終了)などと同じ上側が音量、下側がダイヤルとなっています。ダイヤルを回すと同時に音量も回り爆音が出ないか心配です。恐らくアイコムのID-51のように工夫はされているはずです。

なお電源は音量つまみを回してカチッ入れる方式ではなく独立に設けてあります。スケルチはダイヤルで調整します。

アンテナコネクタは素早く挿抜可能なBNCタイプ。アメリカではNOAA気象ラジオも受信可能です。

バッテリーは乾電池専用版のFTA-550を除き7.4Vリチウムイオン充電池SBR-14Li。電源はいずれも乾電池6本と充電池、外部の3方式です。この辺りは中~上級クラスのアマチュア無線機と変わりません。



一般人は使用できないFTA-750LとFTA-550(L)。この大型液晶ディスプレイと計器類が手のひらサイズの無線機に凝縮されたことはかなり驚異的です。

これまで八重洲無線(旧バーテックススタンダード)がリリースしてきたエアーバンドトランシーバーはアマチュア無線機の筐体を流用したものが大半だったと記憶していますが今回は流用ではありません。今年2014年はかなり気合が入っています。

これでもう八重洲無線から大型ディスプレイ搭載のアマチュア無線機が出てもおかしくないですね。仮称FT2Dに期待しています(笑)

(関連記事はこの下です)


[関連記事]
ハムフェア(HAMFAIR)2014ぶらり散策

アイコム 業務用車載無線機IC-D6005発売

米アルインコ、DJ-500シリーズを発売

アイコム、薄型業務機IC-F1000,IC-F2000シリーズ発表

八重洲無線 351MHz登録局機VXD9発売

0 件のコメント:

コメントを投稿

現在コメントに返信できない状態です。ご不便をお掛けします。