(アルインコUSA公式サイトから引用、SPマイクはオプション)
・DJ-500T/E Detail Information - ALINCO USA(英文)
DJ-500シリーズは同社から発表済みのDJ-100やDJ-W100と同様の米国MIL規格に準拠した、デュアルバンドハンディです。これまで同社のハイエンドハンディ機以外へは採用されなかったドットマトリクス液晶が採用され、どことなく八重洲(旧バーテックススタンダード)のVX-170やVX-177のようなテイストを含みながらこれまでから同社の流れをくむV字デザインです。
海外向けにもかかわらず国内の放送局を網羅する76~108MHzのFMラジオを搭載していますが八重洲のVX-3、VX-8D、FT-1DやアイコムのID-51などのような、FMラジオ受信中に無線交信を受信するとラジオ受信を中断する機能が搭載されているかは不明です。
液晶表示はAORのAR8000などと同じ2VFOも可能ですが2波同時受信の記載が見当たらないことから、どうやら切り替え式デュアルバンド機のようです。
現地での市場価格はおおよそ2万円前後と、破格のエントリー機水準ですから同社国内モデルのDJ-S57とキャラクターがかぶります。
両者の外観は一見したところドットマトリクス有無とテンキー有無だけの違いのようですが機能など、内部はどの程度異なるのでしょうか。DJ-S57とDJ-500の仕様比較表を元にこれらをひも解いていきましょう。
(クリックして拡大)
受信感度はDJ-S57が上です。またDJ-500はリチウムイオンバッテリー駆動専用機のようです。
機能はそれぞれの機種の仕向地が互いに異なることもあり一概に言えません。ただDJ-500にはトーンスケルチやデジタルコードスケルチのスキャン機能があるようです。加えてDJ-500はトーンスケルチの設定がDJ-S57よりも多いようです。
さらに液晶バックライトが3色変更可能.....なんと桜色もあるんですね。せっかくですから本体色もパネル交換で変更可能にするとよいのではと思ってしまいます。
気になる点がひとつ。
VOX機能について、Web上の商品説明と取扱説明書前半に「内部VOX」とありますが説明書後半では「別途オプションのイヤホンマイクが必要」とあります。恐らくイヤホンマイクやスピーカーマイクをつなぐことで初めてDJ-500の内部に搭載されたVOX機能が動作するということなのでしょう。
DJ-500シリーズのスペックをひと通り見た感想としては最近の米国市場に流通する低価格アマチュアハンディとほぼ同等の性能と思います。
この傾向は国内の特小ハンディ市場で近年流行しています、使いやすさと機能を第一に性能はほんの少し妥協といった状況とほぼ同じ傾向でしょうか。その根拠は例えば防水防塵規格がDJ-S57よりも若干劣る面からも読み取れます。背景にはアメリカでも国内と同様、低価格品の需要が高まっている状況も考えられます。
もしDJ-500シリーズの国内版が発売されたらどうしますか?
私が仮にDJ-500を選ぶ立場ならFMラジオ機能は別の受信機に任せ、同価格帯で広帯域受信機能を持つ八重洲無線のFT-60を選ぶのかもしれません。もしトーンスキャンやDCSスキャンの性能がDJ-X81を超えるものであればDJ-500を入手するかもしれません。
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