2010/12/31

WiMAXゲートウェイ URoad-7000をバラしましょ

最近モバイルWiMAXの料金が安くなったので導入しました。

シンセイコーポレーションのURoad-7000です。

WiMAXの2.5GHz帯の電波を2.4GHz帯の無線LANに変換してくれるというもの。
WAN側の線がなくなった無線ルーターと言い換えればわかりやすいでしょうか。



これで本体の厚さが1センチ程度という、スマートフォンよりも一回り小さいボディですから「中はどうなってるんだろう」と好奇心をかきたてられるのは間違いないでしょう。

特に100MHzしかない周波数差で発生する干渉をどうやって防止しているのか、気になりますよね。



・・・ということで購入早々少しだけバラしたのがこちら↓


おびただしい指紋の跡はさておき、線が2本出ている左奥の小さな金属シールドに覆われているものがどうやら通信モジュールのようです。

これはWiMAX内蔵パソコンの通信モジュールと非常によく似ています。
私の知る限りこの通信モジュールを内蔵する小型PCでは無線LAN機能とWiMAXの同時使用がNGです。明確な理由は不明ですがおそらく無線LANとWiMAXの周波数が非常に隣接しているため小型PCなどの場合電波の相互干渉問題が避けて通れない可能性と、この通信モジュールで無線LANとWiMAXを切り替えて処理している可能性が考えられたからです。

ということで2.4GHzと2.5GHzの電波を同時に出す場合は上記通信モジュールでWiMAXを、他のブロックで無線LANをそれぞれ独立で処理しているのではと予想し基板をさらに観察しました。すると上の写真右端に写っている赤色の部品に2450なる文字を発見。恐らくこれが無線LANのアンテナと考えられます。付近に出荷前検査用と思われる高周波コネクタもありました。このような高周波コネクタはワイヤレスマイクや携帯電話無線機の基板でも見られます。
以上2つの発見から無線LAN機能は先の通信モジュールとは別ブロックで実現している可能性が濃厚で、赤色の部品と高周波コネクタそばの(上の写真右側にある)基板の半分を占めているシールド部分が無線LAN機能を実現していると予想できます。

AORのAR8200かアイコムのIC-R20などのレシーバーがあればどこから2.4GHz、2.5GHzそれぞれの電波が出ているのか特定できるかもしれませんが、残念ながら両機種とも所有していないので予想の裏づけができませんでした。





無線とは関係ありませんが電源ボタン(左手前)と動作確認用LED周辺のクローズアップです。非常に小さな部品が使われています。




これはカバー上面の裏側です。ゴムが分散して貼り付けられています。苦労の様子が見て取れますね。






ということで、あくまで想像の域を出ませんがこのURoad-7000は恐らく2.4GHzの電波を本体側面で、2.5GHzの電波を本体前面または後面で送受信することで100MHzの電波干渉を少なくしているらしいことが分かりました。

それにしても基板上の赤い棒状のものが無線LAN用のアンテナだとすると ずいぶん小さいと思いませんか? となると無線LANとして使える距離が心配ですがそれはまたの機会ということで。


※分解は場合によって製品を壊してしまう可能性も往々にしてあり得るためおススメいたしません。

壊れたときも鑑みて最後までご自身での対応をお願いします。

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