2016/11/28

【追記】【プチレビュー】TY-JKR5、使用前に遭遇した症状と対策

前回の防災ラジオの選び方2016で紹介した東芝エルイーのFM/AMラジオTY-JKR5を入手しました。今回はTY-JKR5を使うと戸惑いそうなことと、その対策を感想(レビュー)を交え説明します。


TY-JKR5の特徴は以前こちらの記事で説明しました。

あらためて簡単に説明しますとTY-JKR5はLEDライトと充電用手回しハンドルで発電した電気をUSB充電端子へ送りスマートフォンや携帯電話を充電する機能を備えた、雨対応FM/AM 2バンドラジオです。

単4アルカリ乾電池2本または内蔵コンデンサーで動作します。


手回し充電機能の付いた製品はたとえばパナソニックRF-TJ20やソニーのICF-B99ICF-B09、オーム電機のRAD-V945NRAD-V529K、ヤザワのBL109RMSDBK、朝日電器(ELPA)のER-DY10Fスターリングクラブの製品など、各社から発売され私たちはどれを選べばよいのか目移りする傾向はありますが、少なくとも、どれもニッケル水素充電池を内蔵している点は共通です。

ニッケル水素充電池やニッケルカドミウム(ニカド)充電池を内蔵する製品の中には何もせず数年以上放置すると内蔵電池が劣化し、いざという時にほとんど使えなくなるものがあるようです。

TY-JKR5は充電池にこれまで採用されてきたニッケル水素/ニカドではなく大容量コンデンサーを使用。充電池劣化の心配が少なくなるということで、いざという時にすぐ充電して使えるというのがうたい文句です。





さて、ここからはTY-JKR5を使って初めて分かった、説明書には記されていないように見える使用上の注意をいくつか説明します。

よしおが入手した個体は内蔵充電池(コンデンサー)に手回しハンドルで充電するとLEDライトは点灯するのにラジオが動作していないように見える症状に見舞われました。

しかし乾電池を入れ、本体後ろの切り替えスイッチを乾電池側へ倒すと、ラジオとLEDライトは期待通り動作します。

説明書を何度も読み返しましたが、内蔵充電池への充電は本体裏面の電池切り替えスイッチを触ることなく、ハンドルの回す向きにかかわらず、手回しハンドルを約2分間回すだけで満充電できると読めます。

ところが内蔵充電池でラジオを動作させようとするとハンドルを2分間回し続けてもLEDライトは点灯するものの、肝心のラジオは電源・音量つまみを触っても音が出ずインジケーターも光りませんでした。


故障と思い販売店に交換してもらいましたが交換品はさらに症状がよくなく、3分間程度手回しハンドルを回し続けるとようやく内蔵充電池でLEDが光り始めました。ラジオはまだ音が出ません。どうやら説明書に記載されていないことが起きているようです。


しつこくさらに2分間ハンドルを回しラジオの電源を入れると、ようやくホワイトノイズが聞こえてきました。充電が足りないと思いさらに3分間ハンドルを回し続けたところ、ようやくラジオが鳴り始めました。


めでたしめでたしと言いたいところですが、新たな問題が。同調インジケーターが点灯しません。

電波が弱いと思いTY-JKR5を外へ連れ出しましたが変化なし。そこで電池切り替えスイッチを乾電池に替えたところ、やっと同調インジケーターが光り始めました。

どうやら内蔵充電池でラジオを動作させるとバッテリーインジケーターは点灯しますが状況によっては電波が強くても同調インジケーターが点灯しない仕様のようです。
【2016/11/28追記】
ハンドルの回す速さを速くすることでこの問題が解消することがわかりました。



よしおの個体だけかもしれませんがこれらをまとめると、TY-JKR5には初めて、または久しぶりに内蔵充電池でラジオを聴取する際は以下の追加操作と制限があるといえます(メーカー未確認):

1) 手回しハンドルを7分以上回す必要があるかもしれない

2) 同調インジケーターは点灯しないかもしれない

【2016/11/28追記】
2) については手回しハンドルの回す速さが遅いと同調インジケーターが点灯せず、毎秒3回転させると点灯することが分かりました。


以上、TY-JKR5を使い遭遇した症状と対策について紹介しました。

TY-JKR5は小型軽量にもかかわらず、ラジオの受信感度がFMとAMともにこれまでの、特に10年以上前の格安防災手回し充電ラジオとは比べ物にならないほど感度が良いと思います。

都市部の室内でFMラジオのロッドアンテナを伸ばすことなくFMラジオ放送があっさりと受信できました。

LEDライトの明るさも実用レベルです。AMラジオ受信中にLEDライトをつけるとなぜか雑音が出、放送局によっては全く聞こえなくなる場合があります。この場合はFM補完放送を聞くかライトを消すことで対応できます。

充電に2アンペア必要な手持ちのアンドロイドスマートフォンは充電エラーを表示することなく手回しハンドルで充電できました。

内蔵スピーカーの音も人の声を聴くには十分な音質です。電池ふたを開けるとスピーカーの音のヌケは良くなりますが一方で防滴性能は損なわれます。


非常時に使う際は慌てず落ち着き、状況によっては上記2点注意すれば使える小型手回しラジオとなるはずです。

(関連記事はこの下です)

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