2017/06/19

AR-DV1 ファームウェア1702Dの使用感

今年(2017年)の2月にリリースされてから久しく経ちますがAR-DV1のファームウェア1702Dについて、気が付いた部分をいくつか書いてみます。
AR-DV1 短波受信中


〇受信ジャンルの若干の拡充

これは雑誌ラジオライフに記載があります。ここでは詳しく語りません。


〇受信中に発生するキーン音は少し軽減されたように聞こえる

以前のレビューで実験した(下記関連記事参照)、電源を入れると本体からキーン音が出る症状は若干少なくなったように見えます。


〇IFフィルターの設定が保存されない

受信モードを切り替えると以前に設定していたフィルター設定が反映されません。例えば受信モード切替直後AMは8kHz、同期検波AMは3.8kHzに強制的に設定されます。


〇サーチ中に隣接周波数の電波でサーチが止まらない

例えば6.25kHzステップでサーチ中351.20625MHzを受信中にダイヤルを”+”へ1クリック分回すとS3ほどの351.2125MHzの電波があるにもかかわらずスキップして次の周波数くらいから内部的にサーチ動作を継続するという症状です。

これはファームウェアが1702D以前からあった症状かもしれませんが、ずっと気が付きませんでした。


〇サーチパスメモリライト中に音量調整できない

1702D以前からの症状で、個人的にこの音量調整ができない場合があることに使いづらさを感じています。


〇デジタルモードのデコード品質の悪さ

これはアイコムのIC-R8600とAR-DV1を比べると分かります。

IC-R8600はDMRやアルインコ方式、八重洲のC4FMデジタル、TETRAが現時点(2017年6月)では復調できないため、国内のデジタル化した"聴きたい"無線が復調できないにせよ、PCに頼らずスタンドアロンで動作するデジタル通信用受信機としての優位性は世界的に見てもAR-DV1が以前として圧倒的です(当記事執筆時点)。

デジタル方式の無線機の開発に慣れたアイコムだからかもしれませんが特に弱い電波を受信したときの復調音はIC-R8600のほうがクリアに聞こえるので、AR-DV1ももう少し頑張ってほしいと思いました。


〇操作時の不安定さ

再現しづらい不安定動作がまれに顔を出す症状が散見されます。

具体例を挙げると、サーチ中にスキャンバンクリンクを設定しようと画面を呼び出すと電波を受信中にスキャンバンクリンク画面が消え操作できないことがある、切り替えたはずのIFフィルターやモード切替がタイミングによって反映されない(例えばFMモードでIFフィルターを15kHzから8kHzに設定しても実際は15kHz設定に固定されたような動作をする)ことがある、IFフィルターをメインダイヤルで素早く切り替えるとかつて対策されたはずのピー音が出てSメーター表示がフルスケールで固定される現象がごくまれに出るなどです。





と、勝手気ままにいろいろ書き連ねましたが、次回(1702D以降)のファームウェアアップデートがある場合、よしお個人的には「受信ジャンルの拡充」、「サーチ中に隣接周波数の電波でサーチが止まらない」症状の改善、「操作時の不安定さ」の改善を優先的に希望します。

AR-DV1はデジタルボイスレシーバーです。TETRAのトランキング無線など受信ジャンルの拡充が最優先なので少しの不具合ならば許せると考えています。
仮に新たな不具合が出たとしてもひとつ前のファームウェアに書き戻し糊口をしのげるのがAR-DV1の魅力のひとつと思います。


(関連記事はこの下です)


[関連記事]
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