2016/06/03

エフ・アール・シー 腕時計型特小無線機FT-20W発表

FRC(エフ・アール・シー)からデジタルリストウォッチ型の特定小電力トランシーバーが発表されました。

FT-20W - F.R.C.

FT-20W 公式サイトから



FT-20Wの大きさは幅4.7×高さ(長さ)7.4×厚み2.4センチ、電池込で重さ約78グラムという、腕時計として見るとやや大柄な部類です。

2台セットのため免許資格不要で買って充電すればすぐ手軽に使えます。20チャンネル機のため通話距離を伸ばすオプションの中継器は使用できません。

付属のリチウムイオン充電池で連続15時間程度駆動し、電池はUSB経由で付属ケーブルにて充電します。乾電池や市販の充電池は使用できません。


腕時計型という名前の通り、腕時計として使用可能な時計機能を内蔵。腕時計機能の連続使用可能日数は約40日です。

時計機能以外にストップウォッチ、カウントダウンタイマー、アラームなど、時計としての機能は一通り装備しています。曜日表示と12時間表示(AM/PM)と24時間表示に対応しているようです。


本体正面には折り畳み式アンテナ、送信ボタン(PTT)兼呼び出し(CALL)ボタン、スピーカーマイクを装備。話すときは送信ボタンを押しながら話し、受信するときは送信ボタンを離します(ハンズフリー機能切時)。

1クリック後に送信を開始し次のクリックで受信となる機能には対応していないと思われます。なお使用中アンテナはなるべく下記のように立てておくとよいでしょう。
FT-20W 2台中1台 公式サイトから

左側面にはスキャンボタンと電源/メニューキーがあります。20チャンネルスキャンが1クリックで可能なようです。


右側面には上からアップボタン、イヤホンマイク端子兼充電端子、ダウンボタンがあります。アップダウンボタンは通常 音量調整用として使用し、左側面のメニューキーと併用することでチャンネル切替とグループモード切替などができると予想します。
FT-20W 2台中1台 公式サイトから



機能について。

説明によるとトランシーバーの機能はチャンネルスキャン、ハンズフリー(VOX)、グループモード、オートパワーオフに対応しているとありますが、当然これ以外の機能も装備されていると推測されます。

そこでこれまでの同社が発売した製品の傾向を基に、実装されそうな残りの機能を勝手に妄想してみました。

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・スキャン:電波を受信し5秒経つと交信が継続中であってもスキャンが再開する方式

・スケルチ(雑音消去)は解除(モニター状態)不可

・エンドピー:送信停止直前に「送信終わり」を相手に知らせるビープ音

・パワーセーブON/OFF:トランシーバーの電池寿命を延ばす省電力切替。切も可能

・1呼び出し音:CALLボタンを押す際に音の出る種類が10種類から選択可能

・コンパンダー:送信時に周囲の雑音を少なくする

・秘話通信機能(内緒話):話す内容を簡易的に暗号化し相手に送る

・ハンズフリー機能(VOX)のマイク感度切替は3段階

・グループモード:38組

・DCS:実装されない
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説明書は本記事執筆時には公開されていませんので上記はあくまでも妄想の域を出ないことをご了承ください。

補足ですが、音量は8段階切替と予想しているため、恐らく同社から発売済みの特定小電力トランシーバーNX-MINI同様に最小ボリュームに絞ってもかなり爆音の可能性はあり得ます。




まとめです。
FT-20W 2台中1台 公式サイトから

今回発表されたエフ・アール・シーのFT-20Wは2台セットの、誰でも買って使える腕時計型トランシーバーです。充電器や充電池、イヤホンマイクも込みで2台セットのためオプションの買い足しは不要です。
FT-20W付属品 公式サイトから

音量は最大250ミリワットのため、比較的騒音下であっても会話が成立すると思います。

アンテナが短く、同社他製品と比べ感度は抑え気味のため通常の特定小電力トランシーバーよりも通話距離が短くなる可能性はあります。

腕時計として使う場合は電池のこまめな充電と精度(月差±60秒)に注意する必要があります。



腕時計型特小無線機の第1号はかつてリストリンクスという名前で、FT-20Wよりもファッショナブルな形状だったと記憶しています。その1号機が絶版となり市場から姿を消してはや10年ほどが経つと思われるので、個人的に腕時計型トランシーバーの復活は歓迎したいところです。

製品情報ページもこれまでのイメージを払しょくする凝った構成になっており本気度は高いと思います。専用ボタンをワンタッチするだけでスキャン可能な仕様も大変気になります。あとは受信時の最小音量が爆音でないことを祈るだけでしょうか...。

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