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2021/07/25

ER-C57WR、受信不能に

 7年前に購入したELPA(朝日電器)の短波ラジオ、ER-C57WRがついに受信不能になってしまいました。

ELPA 短波ラジオER-C57WR

 

どんな症状かといいますと電源が入り表示もしますが、Sメーターがフルスケール固定となり受信音が出なくなったというものです。

例えば、


全周波数でSメーターがフルスケールを示します。

ラジオの音は出ません。

音量を最大にするとサーというスピーカーのノイズだけが聞こえます。

ストラップにほつれが見えるのは愛用し続けた証です。




ラジオ受信バイブル2021の受信改造を見よう見まねで試したのが災いしたのか、40度を超える室内に夏場何年も放置したのが災いしたのか、壊れた原因の心当たりは大有りですが、5000円台のラジオで7年も遊べたと思えば十分元が取れたと思います。

 

とまあ、音の出なくなったER-C57WRですが、それでもER-C57WRの良いところは乾電池3本ではなく「2本」で使えることと待機電力の少なさですね。

ER-C57WR時計表示(電源OFF)中

今後は室内の一角でバックライト付き液晶時計として使っていこうと思います。




さてさて、次はどのラジオを日常用に使いましょうか...

上からSkywave SSB, Skywave, R-108, D-808

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2019/05/05

ELPA(朝日電器)ポータブルラジオ ER-H100プチレビュー

ELPAブランドの朝日電器が発売する、テーブルに置いて使えるラジオ、ER-H100を入手したので軽く使用レポートします。
ELPA(朝日電器) ER-H100テーブルトップラジオ


レビューの前におさらいですが、ER-H100はコンセントの電源または単1アルカリ乾電池3本で約200時間使えるAM、FM、ワイドFM(補完放送)に対応するアナログ選局式ラジオです。

大きさは幅21.8×高さ12×奥行き9.2センチ、重さは電池込みで約1.1キログラムです。

サイズの感覚はA5版用紙をひと回り大きくした程度と言えば伝わるでしょうか。

直径9センチのフルレンジモノラルスピーカーを内蔵します。

折りたたみ式ハンドルがあり、持ち運びが楽です。

本体色は写真のようなブラックのみです。


- + - + - + -


各部をチェックします。

正面には本体の半分以上を占めるモノラルスピーカーと選局窓、電源ランプ、バンド切り替えスイッチがあります。同調ランプはありません。
ER-H100正面

右側面には選局ダイヤル、電源兼用音量ツマミ、イヤホン端子があります。
ER-H100右側面

上の写真にはありませんが、左側には電源コードをコンセントへつなぐコネクターがあります。電源コードは付属しています。

裏側には単一乾電池を3本入れる電池室があります。
ER-H100電池室

蓋が少し開けにくいので、電池交換ではツメを少し強めに押す必要があります。言い換えれば、電池のふたが外れにくいということです。


本体上にはFM用のロッドアンテナと折りたたみ式のハンドル(取っ手)がついています。
ER-H100 本体上(ハンドル折りたたみ時)

見た目だけの判断は時期尚早ですが、少なくとも値段の割に造りはしっかりしているように思います。

●ER-H100の長所

このER-H100を使い始めて一番初めに驚くことはAMの音のクリアさです。

最近のデジタルチューナー搭載ラジオ、ラジカセ、ラジオレコーダーは何故かAMの音がこもってしまい、アナウンサーや語学番組の講師が何を言っているのかさっぱり聞き取れないものが多く、よしおも困っていました。

しかしこのER-H100は20年以上前のラジオのように、ひらがなの か行、さ行、た行、ぱ行などが聞き取れるレベルです!



次に驚くことは、選局ダイヤルを回すとデジタルチューナーなのか!?と疑ってしまうほど、アナログチューナーのように電波が探せることです。

通常市販されているデジタルチューナー搭載のアナログ選局ラジオの多くは、選局ダイヤルを回す度に音が一瞬途切れるブツ切れ状態になります。

しかしER-H100は、現在では絶滅寸前のアナログチューナーに匹敵するほど、特にAMバンドで連続的かつスムーズな選局が可能です。



このようにER-H100はAMラジオの音のはっきり感とダイヤル選局のストレスの少なさが、最近流行のデジタルチューナー搭載アナログ選局ラジオよりもはるかに良好です。


●ER-H100の受信感度

受信感度はAMがデスクトップラジオとしてはやや低め、FMが最近のラジカセよりも幾分良い感じです。
ER-H100動作中の様子



●ER-H100の短所

もちろん、気になる点もいくつかあります。

気になる点①は弱い電波を受信中、隣接する強い電波が現れると強い電波へ勝手に同調してしまうことです。

気になる点②はFMラジオとワイドFM放送の高音が抑えめで、人の声よりも高い中音がやや強めに出ることです。
クラシックなどの音楽聴取には向かないと思うので、FMは別のラジオで聞いた方がよさそうというのがよしおの意見です。

気になる点③は以下のような操作性の問題です:
  • 電源スイッチが音量と兼用なので、ワンプッシュで電源が入らない
  • 音量つまみのでっぱりが少なく、指1本で回す必要がある
  • 電源兼音量つまみと選局ダイヤルが近すぎる
  • 音量つまみを少し回すと音が急に大きくなり、びっくりする
  • 同調ランプがないので放送に合わせづらい



- + - + - + -


ER-H100でFMラジオを受信中の様子

このように、気になる点はいくつかあるものの、ER-H100は現在市販されているホームラジオでAMの音質はピカイチ(死語? "ピカチュウ"の類ではない)ですから、最近買ったAMラジオのモコモコ何を言っているのか分からない音質にプンプンされている方は、選択肢のひとつとなるかもしれません。

もちろん、音をクリアに聴けるAMラジオはいくつかあるのですが、手軽に使えるホームラジオに限定すると、本記事執筆時点(2019年5月現在)でER-H100以外の現行モデルは意外と見当たらないのではないかと思います。

値段も税抜きで3000円前後と、昭和時代の半額以下ですから、気になる方はチェックされてはいかがでしょうか。

※よしおはただのラジオマニアであり、販売会社の手先でも何でもありません(笑)

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2018/09/23

閉局前のIRIB日本語放送を楽しむ

IRIBイランイスラム日本語放送が閉局するということで9月22日 19時50分から1時間屋外で受信してみました。

 
当日の受信状況は浅い変調にフェージングが重なり、なかなか入りのよくない状況。
XHDATA D-808とTECSUN PL-365で受信

混信はないものの設置した外部アンテナでさえ受信が厳しい状況でした。

もはや定番のELPA(朝日電器)のER-C57WR、XHDATA D-808をはじめとする短波ラジオを受信用として準備した他に広帯域受信機IC-R30も追加し、最後の放送を録音しました。
ER-C57WR(左)とIC-R30(右)

折角の機会なので往年の名機スカイセンサーCF-5950も投入しましたが経年変化が原因なのか、全く受信できず。

逆に、意外に健闘したのがIC-R30でした。外出先での短波放送の録音に今後重宝しそうです。
IC-R30で最後のIRIB日本語放送録音中

IC-R30のSメーターは見た目上、フルスケールですが軽く振れるので残念ながら受信状況とは一致していません。


ICF-SW7600GRではなく敢えてICF-SW07を引っ張り出したり、台湾山進電気のATS-909Xなども投入。

ランタンで周囲を照らしながらSWLをする光景は一見するともうペディです。まあ、周囲から見ると職質間違いなしですが(笑)
ICF-SW07と仲間たち

こうやって短波ラジオを数種類受信状態にすると各機種の個性が見えてきます。

持参したラジオの中でソニーの短波ラジオから流れる音の耳当たりの良さは、どんなにフィルターを切り替えても最近のDSPラジオでは味わえないものがありました。

やはりラジオの価格には造りもさることながら、それなりの理由があるものです。

ソニー製短波ラジオの生産終了が悔やまれますのでここはひとつICF-SW7600GRにダイヤルを付けた、選局中ミュートしないPLLラジオの発売を新生アイワにお願いしたいところです。



IRIB日本語放送終了後は何とも言えない気分になり、つい勢いで一杯やってしまいました


※お酒は二十歳になってから

ソニーがICF-M780N以外のすべての短波ラジオの国内販売を取りやめたショックは相変わらず引きずっていますが、追い打ちをかけるように各国の日本語短波放送が徐々に終息する状況を目の当たりにすると毎回寂しく思います。


もはや短波放送は忘れ去られる存在なのでしょうか。

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2018/09/02

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すでに一部の方は情報をつかんでいると思いますが、ELPAブランドで有名な朝日電器のラジオ全製品が3製品を除きすべて廃盤になりました。

ラジオ│商品情報│ELPA 朝日電器株式会社


残るELPAの3機種は大ヒット中の航空無線(エアバンド)と短波放送が受信可能なER-C57WR高感度2バンドラジオER-C56F、卓上2バンドラジオER-H100です。

朝日電器から安価な短波ラジオが消滅してしまうということでよしおは衝撃を受けています。


せっかくの機会ですからなるべく直輸入ブランドを除き、2018年時点で国内の大手家電量販店で販売されている短波ラジオがどのくらいあるのかリストアップしてみました。

写真を含む下記はアマゾン等のリンクとなっており、各ラジオ写真の下へ簡単にコメントを添えています。



ANDO(アンドー) ER4-330SP
TECSUN BCL-2000の国内向けリブランド品。単1乾電池4本動作。アナログチューニングのデジタル表示ラジオ。短波は3~28MHzを3バンド分割。受信は不安定。


ANDO(アンドー) PL7-468SL
名機TECSUN PL-600のリブランドPLLラジオ(現行品はPL-660/PL-680/PL-880)。単3電池4本駆動。短波は1.711~29.999MHzをSSBでフルカバーの他100~519kHzを受信。ステレオイヤホンと充電池、アンテナ付属。


ANDO(アンドー) S10-887DY
名機TECSUN PL-360のリブランドDSPラジオ(現行品はPL-365)。単3電池3本駆動。短波は2.3~21.95MHzの他150~519kHzを受信。外付けAMジャイロアンテナ付属。選局にクセあり。


ANDO(アンドー) S11-783DPU
廃盤となった名機DEGEN DE1103のリブランドPLLラジオ。単3電池4本駆動。短波は1.711~29.999MHzをSSBでフルカバーの他100~519kHzを受信。ステレオイヤホンと充電池、アンテナ付属。


ANDO(アンドー) S11-896D
別売り単3アルカリ乾電池2本駆動。短波は3.9~21.85MHzを10バンド分割。両耳イヤホン付属。


ANDO(アンドー) S15-950
単3アルカリ乾電池2本駆動。短波は5.8~18.3MHzを7分割。両耳イヤホン付属。


ANDO(アンドー) S16-671
単1マンガン乾電池2本で約250時間動作。短波3.5~10MHz受信。同調は値段なりで不安定。


AudioComm(オーム電機) RAD-P750Z
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別売の単3アルカリ乾電池2本で16時間以上動作するデジタルチューニングラジオ。短波は3~21.8MHz受信。両耳イヤホン付属。


AudioComm(オーム電機) RAD-S600N

別売の単3アルカリ乾電池2本で42時間以上動作するデジタルチューニングラジオ。短波は2.3~21.95MHzのほか長波153~513kHz受信。FMは付属イヤホンでステレオ受信。


AudioComm(オーム電機) RAD-S520N
別売の単3アルカリ乾電池2本で59時間以上動作。短波は3.8~21.95MHzを10バンド分割。イヤホン付属。下記RAD-S512Nの後継機。


AudioComm(オーム電機) RAD-S512N
別売の単3アルカリ乾電池2本で90時間以上動作。短波は3.7~21.95MHzを10バンド分割。イヤホン付属。ワイドFM(FM補完放送)受信不可。


ELPA(朝日電器) ER-C57WR
別売の単3アルカリ乾電池2本で50時間以上動作。短波は2.3~26.1MHzに加え153~279kHz、航空無線(エアバンド)118-137MHzを受信。エアバンドはスケルチ装備。


ELPA(朝日電器) ER-C54T(生産終了)
別売の単3アルカリ乾電池2本で30時間以上動作。短波は3.85~21.85MHzを10バンド分割。片耳イヤホン付属。


ELPA(朝日電器) ER-C55T(生産終了)
別売の単3アルカリ乾電池2本で30時間以上動作。短波は3.85~21.85MHzを10バンド分割。片耳イヤホン付属。


ELPA(朝日電器) ER-21T-N(生産終了)
別売の単3アルカリ乾電池2本で80時間以上動作。短波は3.9~21.95MHzを10バンド分割。イヤホン付属。


Kenko(ケンコー) KR-002
別売の単4アルカリ乾電池2本で20時間動作。短波は3.9~21.85MHzを11バンド分割。イヤホン付属。ステレオ表示しますが音はモノラルです(笑)


東芝エルイー TY-SHR3
別売りの単1アルカリ乾電池3本で280時間動作。短波は3.8~10MHzを連続カバー。肩ベルト付属。感度は並。


WINTECH(廣華物産) HR-K71
単1アルカリ乾電池2本で約60時間動作。短波は3~22MHzを2分割だが安定性が極めて悪く実用にあらず。感度は低。


ヤザワ RD10SV
単4アルカリ乾電池2本で約34時間駆動。短波は5.7~6.4MHzと9.2~10MHz。ポケットサイズで感度は価格なり。ステレオイヤホン付属。


■番外編:XHDATA D-808
専用リチウムイオン充電池駆動。長波~短波まで文句のない高感度でSSB装備。エアバンド(航空無線)はスケルチ装備。USB充電機能付き。難点は中国製のため電源まわりの品質ばらつきが多く当たり外れあり。





このように番外編のXHDATA D-808を除き、家電量販店で買える短波ラジオは19機種、ELPAブランドの廃盤機種を外すと残り15機種です。

思いのほか多い印象はありますが、個人的に実用的と思える短波ラジオが果たしていくつあるのかと問われると答えに詰まります。


上記から1つ選べと言われると、見た目と操作性は値段なりながら価格と電池寿命、性能のバランスからELPAのER-C57WRがおすすめでしょう。

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朝日電器 短波ラジカセADK-RCR300発売中

ELPAブランドを持つ朝日電器からモノラル短波ラジカセが3月に発売されています。

ラジオカセットレコーダー(ADK-RCR300) 商品情報 ELPA 朝日電器株式会社

ELPA(朝日電器) ADK-RCR300(製品サイトから)

ADK-RCR300は付属電源コードまたは単1アルカリ乾電池4本でラジオ聴取時120時間以上、カセットテープ録音再生時50時間以上使えるラジオカセットレコーダーです。

レトロ感を出したかったのでしょう。ライン入力端子やマイク入力端子はおろか、期待通りUSB端子やBluetoothなどのハイテク装備は毛頭ありません。


大きさは幅30×高さ15.4×厚み11.8センチ、重さはオプションのアルカリ乾電池込みで約2キログラムです。

操作部はすべて本体上面に集約され、持ち運び用のハンドルを装備します。ラジオ選局ダイヤルも右側面ではなく本体スピーカー付近直上にあります(下図参照)。

本体上面の操作部にはカセット操作部の他、イヤホン出力端子、電源ランプ、音質つまみと音量つまみ、テープとラジオ切替スイッチ、バンド切り替えスイッチ、選局ダイヤル、短波&FM用ロッドアンテナがあります。
ADK-RCR300本体上面 (取扱説明書から)


各部をチェックします。

イヤホン出力端子へステレオヘッドホンをつなぐと両耳から音が出る設計です。

カセットは60分までのノーマルポジション対応です。

録音や再生中テープの端までくると自動で止まるオートストップに対応しています。オートリバースやフルオートシャットオフ(フルオートストップ)はありません。

カセットテープへの録音は内蔵マイクロホンとラジオに対応します。ミキシング機能はありません。

スピーカーの大きさは直径10センチ、3ワットタイプを使用しています。スピーカーの一部を占めている銀色のパーツはツィーターではなく内蔵マイクロホンです。

1.5メートルの付属電源コードは本体背面に差し込むタイプのため、電池駆動以外ではADK-RCR300自体を壁につけて使うことができません。
ADK-RCR300背面(取扱説明書から)


次は気になるラジオの機能をチェックします。

AMは522~1620kHz、FMは76~108MHz。短波は3~23MHzを13MHzで2分割しています。

カタログには「株価情報も聴ける」とあり、ラジオNIKKEIの周波数について取扱説明書に説明もありますから、空の開けた平地の屋外など受信環境の良い場所ならばラジオNIKKEIが受信できるかもしれません。

内蔵チューナーはデジタル方式のためDSPでしょう。デジタルとは言え周波数表示はありません。

ロッドアンテナの長さは最大に伸ばすと1メートルほどとなります。AMは内蔵バーアンテナです。

選局ダイヤルを回す際ラジオの電波を探す目安となる同調ランプはありません。



このADK-RCR300は現在発売中。価格は約6000円程度です。

短波放送の受信できるラジカセは90年代以降ほぼ絶滅したと思われますが、ここにきてとうしょうのTLS-8800も出現し、選択肢は増えてきているように見えます。

以前と比べると値段が極端に格安のため、かつての製品と造りや性能を比べるのは酷かもしれません。とは言え、個人的には銀色風のつまみ類が少し物欲をくすぐりますね。

DSPラジオ独特のクセはあるにせよ、細かい造りやフィーリングにはこだわらず、とにかく短波ラジオもエアチェック(死語?)してみたいと思われる方には適しているかもしれない製品でしょう。

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2016/03/21

ELPA(朝日電器) ER-C57WRミニレビュー

朝日電器のワールドラジオER-C57WRを使って気が付いたことをよしおの視点で少しだけレポートします。
ELPA(朝日電器) ER-C57WR



ER-C57WRは2014年10月からELPAブランドで朝日電器から発表され、現在(2016年3月現在)発売されている高機能ラジオです。

通常のAMラジオ放送とFMラジオ放送、FM補完放送の他、世界で使用されている長波やラジオNIKKEI、NHKの海外放送などが放送されている短波、そして飛行機の会話に使われる航空無線(エアバンド)が聴ける、むしろ"受信機"と言うべき多機能を備えたラジオです。

単3乾電池2本または単3充電池2本で駆動し、商品説明によると新品のアルカリ乾電池を使うと連続で3日程度鳴らし続ける実力を備えているそうです。

早速各部を見ていきましょう。




●外観


大きさは幅12.8センチ、高さ7.8センチ、厚み最大3.2センチ。重さは電池込みで約226グラムと、市販のスマートフォンと比べ同程度か若干重いです。

本体正面にスピーカーと液晶表示窓、操作ボタンがあります。電源、ロック、テンキーと周波数の上下(選局ボタン)、FMステレオ/モノラル切替兼AM帯域幅切替、ページ(メモリーバンク切り替え)、周波数ステップ、バンド切り替えの各キーが装備されています。


液晶表示窓内部には購入当初から小さなチリが入っていました(写真赤丸中央の白い点)。

液晶画面の数字表示の大きさは横幅が4ミリ、縦は9ミリと大型です。ボタンや選局ダイヤルを操作すると橙(アンバー)色のバックライトも点灯します。


左側面にはステレオヘッドホン、DC4.5ボルト入力が、右側面には選局ダイヤルと音量ツマミがあります。

背面には短波とFMラジオ、航空無線(エアバンド)受信用のロッドアンテナ、単3電池2本を収納する電池蓋があります。ロッドアンテナ長は実測で最短で10.2センチ、最長48.5センチです。

ロッドアンテナ根元の塗装の剥げは開封時についていました(下の写真、赤枠内)。

ロッドアンテナ本体にも入手当初からついている小キズがまばらに見えます。入手当初鉱物オイルのようなものがアンテナエレメントに付着していましたが使用している間に気にならなくなりました。


底面にはリセットスイッチがあります。

全体的に外装のプラスチックは継ぎ目が波打っているように見えます。





●受信範囲


カタログ通りの受信周波数範囲を確認しました。
長波:153-279kHz, 3/1kHzステップ
AMラジオ:522-1620kHz, 9k/1kHzステップ or 520-1710kHz, 10k/1kHzステップ
短波:2300-26100kHz, 5k/1kHzステップ
FMラジオ:76-108MHz(FM補完放送対応), 100k/10kHzステップ
エアバンド:118.000-137.000MHz(25kHz, 5k/1kHzステップ)

各周波数ステップは選局ダイヤルのプッシュで切り替えられます。
SSBや同期検波はありません。

AMラジオの周波数拡張は電源切状態で0(9/10kHz)ボタンを長押しする度に変更できますがこのときFMラジオも自動的に海外仕様(87-108MHz)となります。

エアバンド受信時には選局ダイヤルを回す、または上下選局ボタン押す場合は5kHz or 1kHzステップ。スキャン時は選局ダイヤルのプッシュ切替によらず25kHz固定となります。





●操作性


テンキーの反応は押したときのボタンの凹み具合が数字によってまちまちですから数字に応じて押し方を変える必要があります。またテンキーは携帯電話や有名メーカー製の短波ラジオのように素早く押してもボタンは反応せず、加えてボタンを離したときに反応するので人によっては動作がもっさりしているという印象を受けるようです。

選局ダイヤルはパソコンのマウスのホイールのようにカリカリっとした操作感です。高速で回転させると周波数はちゃんと追いついてきますがFMラジオ以外は操作中に受信音は出ませんので、選局ノブを回しながら放送局を探すのが好きな方は注意されると良いでしょう。

選局ダイヤルの操作ノイズは図書館内で勢いよく回すと隣の方が気付く程度。かなり静かです。

操作ボタンのタッチノイズは選局ダイヤルを回す以上にポツ音が出ます。図書館内で連打すると周囲の方から睨まれる程度。普通です。0~9のテンキーはそれぞれ押し具合がまばらなためタッチノイズの大きさがボタンによって違います。よしお所有の個体では数字の8キーが最もへこんでいるため一番押しづらく、最もタッチ音が小さいです。





●受信感度


もはや世界標準となっているソニー製ワールドバンドレシーバーICF-SW7600GRを基準に比較します。外部アンテナは使用せず本体のロッドアンテナでの比較です。

長波は並、中波(AMラジオ)放送はほぼ互角レベル。なかなか健闘していると思います。


短波は並以下ですが外部アンテナをつけると高感度となります。Sメーターは触れていても音が聞き取りづらい状況が比較的見受けられました。S/Nがあまり良くないようです。帯域幅をナローに切り替えると若干改善します。
外部アンテナをつけなくても2.3~10MHz程度までは近隣のV-Highマルチメディア放送らしき「ジャージャー」というカブリを受けます。


FMラジオ放送は並です。76.4MHzで229MHz帯のGPS基準局のカブリがありました。基準局送信所から1キロに満たないエリアでの使用のため仕方ないかもしれません。
名刺サイズラジオのようにヘッドホンを接続してもヘッドホンのコードはアンテナとしての機能を果たしません。


航空無線は比較的感度が良いと言われている八重洲無線の受信機VR-160ラジオライフの航空無線受信用アンテナRL-AIR twinAORのバンドパスフィルターABF128-SMAの組み合わせと比較しました。スケルチ(雑音消去)レベルはER-C57WRとVR-160どちらも1に設定しています。

結果、VR-160がわずかに優勢となりました。
市販のロッドアンテナをVR-160に取り付けたものとER-C57WRを比べるとVR-160がV-Highマルチメディア放送のカブリを受け、AB128-SMAエアバンドフィルターを間に追加してもER-C57WRに軍配が上がるため上記の組み合わせとしています。

この結果からER-C57WRのエアバンド受信性能は高感度と判断します。





●音質


長波から短波までの受信音は帯域幅をワイドにすると番組によっては人の声の「さ」「た」行の発音がはっきり聞けるほどクリアです。今のところビートなど帯域幅がワイドによる弊害には遭遇していません。

帯域幅をナローにすると市販のAMラジオと同等かわずかに高音が伸びます。電波が弱いときは音割れが発生しているように聞こえます。
エアバンド受信中も帯域幅を切り替えられます。


FMラジオの音質はヘッドホン端子を使うとウォークマンやラジオレコーダーに内蔵されたFMラジオとそん色のないレベルです。聴感上ミニコンポ内蔵のラジオよりも低音が少ない程度でしょうか。

本体スピーカーの音質は市販の小型ポータブルラジオと同レベルでクセはありません。現在受信中の放送局がFMなのかそれ以外かわかります。





●その他


スキャン速度はエアバンドを除き、ソニーのワールドバンドレシーバーの倍以上は出ています。長波、中波、短波いずれも目測で毎秒10~15ステップ程度でしょうか。FMは目測で毎秒100ステップ程度と超高速。対して、エアバンドのスキャン速度は毎秒約3ステップと激遅です。

短波のスキャンは放送バンド範囲内のみを横断する方式のため、放送バンド外の周波数を受信中にスキャンを開始すると自動的に次の放送メーターバンドに移動しスキャンを続けます。つまり放送メーターバンド以外はスキャンしないということです。

メモリーチャンネル数は長波、中波、短波、FM、エアバンドともに各100チャンネル、合計500チャンネルと大容量です。メモリースキャン機能はないようです。

スキャン中に受信した周波数を自動保存するATS機能が搭載されています。

エアバンド受信ではスケルチを入れておくと交信の最初1~2秒が毎回途切れます。本格的な受信には不向きですが、航空無線の臨場感を味わう程度のニーズには応えていると思います。

時計機能、指定時間に電源がONとなるアラーム機能やスリープタイマーもあります。電池を外し30秒以上経過すると現在時刻はリセットされますがプリセットメモリーデータや電源を切る直前の状態は電池を外しても保持されました。





●まとめ


ER-C57WRはコンパクトながら長波から短波、FMラジオに加え航空無線も聞けるワールドバンドラジオです。個体差はあるでしょうが受信感度は上級機に匹敵するほどの性能を有していました。

操作性や本体の造りに上級機ほどの高級感はありませんが、時計や目覚まし機能があり、持ち運びが楽なので旅のお供などに1台あって損はないラジオと思います。

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