ELPA(朝日電器) ER-H100テーブルトップラジオ |
レビューの前におさらいですが、ER-H100はコンセントの電源または単1アルカリ乾電池3本で約200時間使えるAM、FM、ワイドFM(補完放送)に対応するアナログ選局式ラジオです。
大きさは幅21.8×高さ12×奥行き9.2センチ、重さは電池込みで約1.1キログラムです。
サイズの感覚はA5版用紙をひと回り大きくした程度と言えば伝わるでしょうか。
直径9センチのフルレンジモノラルスピーカーを内蔵します。
折りたたみ式ハンドルがあり、持ち運びが楽です。
本体色は写真のようなブラックのみです。
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各部をチェックします。
正面には本体の半分以上を占めるモノラルスピーカーと選局窓、電源ランプ、バンド切り替えスイッチがあります。同調ランプはありません。
ER-H100正面 |
右側面には選局ダイヤル、電源兼用音量ツマミ、イヤホン端子があります。
ER-H100右側面 |
上の写真にはありませんが、左側には電源コードをコンセントへつなぐコネクターがあります。電源コードは付属しています。
裏側には単一乾電池を3本入れる電池室があります。
ER-H100電池室 |
蓋が少し開けにくいので、電池交換ではツメを少し強めに押す必要があります。言い換えれば、電池のふたが外れにくいということです。
本体上にはFM用のロッドアンテナと折りたたみ式のハンドル(取っ手)がついています。
ER-H100 本体上(ハンドル折りたたみ時) |
見た目だけの判断は時期尚早ですが、少なくとも値段の割に造りはしっかりしているように思います。
●ER-H100の長所
このER-H100を使い始めて一番初めに驚くことはAMの音のクリアさです。最近のデジタルチューナー搭載ラジオ、ラジカセ、ラジオレコーダーは何故かAMの音がこもってしまい、アナウンサーや語学番組の講師が何を言っているのかさっぱり聞き取れないものが多く、よしおも困っていました。
しかしこのER-H100は20年以上前のラジオのように、ひらがなの か行、さ行、た行、ぱ行などが聞き取れるレベルです!
次に驚くことは、選局ダイヤルを回すとデジタルチューナーなのか!?と疑ってしまうほど、アナログチューナーのように電波が探せることです。
通常市販されているデジタルチューナー搭載のアナログ選局ラジオの多くは、選局ダイヤルを回す度に音が一瞬途切れるブツ切れ状態になります。
しかしER-H100は、現在では絶滅寸前のアナログチューナーに匹敵するほど、特にAMバンドで連続的かつスムーズな選局が可能です。
このようにER-H100はAMラジオの音のはっきり感とダイヤル選局のストレスの少なさが、最近流行のデジタルチューナー搭載アナログ選局ラジオよりもはるかに良好です。
●ER-H100の受信感度
受信感度はAMがデスクトップラジオとしてはやや低め、FMが最近のラジカセよりも幾分良い感じです。ER-H100動作中の様子 |
●ER-H100の短所
もちろん、気になる点もいくつかあります。気になる点①は弱い電波を受信中、隣接する強い電波が現れると強い電波へ勝手に同調してしまうことです。
気になる点②はFMラジオとワイドFM放送の高音が抑えめで、人の声よりも高い中音がやや強めに出ることです。
クラシックなどの音楽聴取には向かないと思うので、FMは別のラジオで聞いた方がよさそうというのがよしおの意見です。
気になる点③は以下のような操作性の問題です:
- 電源スイッチが音量と兼用なので、ワンプッシュで電源が入らない
- 音量つまみのでっぱりが少なく、指1本で回す必要がある
- 電源兼音量つまみと選局ダイヤルが近すぎる
- 音量つまみを少し回すと音が急に大きくなり、びっくりする
- 同調ランプがないので放送に合わせづらい
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ER-H100でFMラジオを受信中の様子 |
このように、気になる点はいくつかあるものの、ER-H100は現在市販されているホームラジオでAMの音質はピカイチ(死語? "ピカチュウ"の類ではない)ですから、最近買ったAMラジオのモコモコ何を言っているのか分からない音質にプンプンされている方は、選択肢のひとつとなるかもしれません。
もちろん、音をクリアに聴けるAMラジオはいくつかあるのですが、手軽に使えるホームラジオに限定すると、本記事執筆時点(2019年5月現在)でER-H100以外の現行モデルは意外と見当たらないのではないかと思います。
値段も税抜きで3000円前後と、昭和時代の半額以下ですから、気になる方はチェックされてはいかがでしょうか。
※よしおはただのラジオマニアであり、販売会社の手先でも何でもありません(笑)
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よしお様 ER-H100のコメントを探してここにたどり着きました。
返信削除ER-H100をオークションで入手して使っていますが、よしお様の言われるとおり音が聞きやすいですね。DSPラジオと思えないAMの音です。
同調ランプが無いのが不便で、電源ランプを改造して同調ランプにしました。快適ですよ。
ラジオICのデーターシートでICの8ピン(未使用)からチューニング信号が出ていることを見つけて、8ピン→1KΩ→LED→アースで同調ランプができます。
あと電源スイッチをラジオの上部につけることを考えています。
こんにちは。コメントありがとうございます。
削除その手は気が付きませんでしたので、私も気が向いたら改造してみようと思います。
ICF-801のように電源スイッチを上部に付ける案もいいですね。個人的にはラジオ受信バイブル2020のICF-506改造と同様の方法を試したいところです。
同調ランプ改造チャレンジと成功のご報告ありがとうございました!