まずは受信周波数範囲、受信モード、ステップから(表クリックで拡大)。
IC-R6は1309.995MHzまで受信できますがIC-R30は3304.99999MHzまで受信できます。
IC-R30には、IC-R6にはないSSB, CW、FM-N、AM-Nのアナログモードの復調だけでなくD-STAR、APCO P25、dPMR、NXDN、D-CRの、各デジタルモードの復調が可能です。
IC-R30は気温による周波数安定度がIC-R6より優れているようなので最小10ヘルツまでステップが選べます。
大きさ、重さ、周波数安定度、電源電圧、消費電流、電池使用時間、充電池充電時間の比較です(表クリック拡大)。
幅と厚みは両機種ほぼ変わりません。IC-R30の高さはIC-R6の1.7倍です。
IC-R30の重さは充電池込みでIC-R6の約1.5倍です。
IC-R30の使用温度範囲は下限が-20度からとなりました。
周波数安定度は一見IC-R6が優れているように見えますが、温度変化に強いのはIC-R30と思われます。
電源電圧はIC-R6が乾電池2本相当に対してIC-R30は乾電池3本相当またはマイクロUSB給電が使えます。
IC-R30の受信時の消費電流はおおよそIC-R6の3倍です。充電池による連続使用時間はIC-R30がIC-R6の約半分となっています。
IC-R6は充電池を付属BC-196で約15時間で充電完了するのに対し、IC-R30は付属のリチウムイオン充電池BP-287を付属急速充電器BC-223で約4時間で完了します。
もちろんIC-R30はマイクロUSB端子からの充電も可能です。この充電時間はお手持ちのACアダプターやUSBケーブルの組み合わせで変わるので一概には言えません。
受信方式、中間周波数、選択度を比較します(表クリックで拡大)。
IC-R30は、Aバンド側のWFMモード以外の受信はIC-R6と同じトリプルスーパーヘテロダインですが、BバンドとAバンドのWFMモード受信時はダブルスーパーヘテロダインです。
IC-R30の中間周波数は1stで3通りあり、不正受信などを極限まで抑え込んでいると思われます。
IC-R30の選択度はIC-R6とほぼ変わりません。
そしてお待ちかねの受信感度比較です(表クリックで拡大)。
136MHz以下のAMモードの受信感度はIC-R6が勝ります。
FMモードとWFMモードの受信感度はともに全域でIC-R6の圧勝です。
IC-R6にはSSBとCWが受信できないためIC-R30の比較対象にはなりません。
IC-R6にはデジタル復調機能がなく比較対象にはなりませんが、デジタルモードの受信感度比較表も一応掲載しておきます(表クリックで拡大)。
IC-R30のスケルチ感度一覧表も合わせて掲載します。IC-R6のスケルチ感度はカタログや説明書には見当たらなかったため「非公開」としました(表クリックで拡大)。
~ ◇ ~ ◇ ~ ◇ ~
IC-R30とIC-R6のスペック比較、いかがでしたでしょうか。
以上をまとめると、デジタル復調&2波同時受信&2波同時録音機能を持つIC-R30はカタログスペック上、
- IC-R6よりも3倍電池喰い
- 222MHz以上のAMモード以外はIC-R6よりも感度が良くない
この結果はカタログスペック比較だけの話ですから、細かくチェックすると当てはまらないかもしれません。
IC-R6のスケルチは他社製品と比べ少し深いため、もしかするとIC-R30ではスケルチ感度がIC-R6より優れているのかもしれません。
この件については更に調査が必要でしょう。
よしおも気が向いたら入手したIC-R30についていろいろ試してみようと思います。
(関連記事はこの下です)
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・AR-DV10とAR-DV1発売前スペック比較 (2018/04/15)
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