発売前にプチレビュー済みですが(下記関連記事参照)、2021年12月に突如生産完了となったので、所有するソニーのXDR-64TVを急遽レビューします。
■XDR-64TVとは
XDR-64TVはソニーから発売されていた、ワンセグTV音声、FMとワイドFM(補完放送)、AMを受信できる3バンドのポケッタブルラジオです。
色は10個のプリセットキーの並ぶ上部パーツ、正面と右側面のボタン類は光沢のある艶消しメタリックグレーです。
それ以外の部分、つまりラジオの大半は艶消しブラックに光沢の微粒子がついているように見えます。
ブラックの表面は少しざらついた感があります。
大きさは写真のように、Yシャツの胸ポケットに入れてもまだ横幅に余裕があります。
厚みは市販のツナ缶の半分程度、電池を含む重さは中身の詰まったツナ缶1個とほぼ同じです。
AMは内蔵アンテナで受信します。
FMを受信する場合は付属の片耳イヤホンかオプションのステレオイヤホン、ステレオヘッドホンをつなぐとコードがアンテナとして機能します。
ワンセグ音声受信時は内蔵アンテナでも受信できますが、付属のアンテナケーブルを使うと感度がアップします。
XDR-64TV右側面 |
XDR-64TVの電池フタをズラしたところ |
次にXDR-64TVの良い点と気になる点をざっと挙げます。
◎良い点
- 外観と質感
- このクラスでは最高レベルの受信感度
- ワンセグTV音声が受信できる
- ワンセグTV音声は二重音声放送とステレオ放送も受信できる
- AMラジオ補完用のワイドFM(補完放送)が受信できる
- 液晶ディスプレイの文字が大きく見やすい
- 放送局名やメニューが漢字やひらがな、カタカナ表示される
- 放送局名または周波数と現在時刻を同時表示できる
- 濃い目の橙色の液晶バックライトが必要最小限の明るさで光る
- 胸のポケットに入るラジオとしてはAMもFMも音が明瞭に聞こえる
- ワンセグTV音声を受信すると内蔵時計が自動で設定される
- オートオフ(切可能)と時刻を指定できるめざましタイマー機能
- 初期設定は地域名を選ぶだけで完了する
- プリセットした放送局が本体上の大きな10個のボタンで一発選局できる
- ノイズカット機能を入にしてもステレオ放送がモノラルにならない
- FMを受信中は電波の強さ(受信レベル)が10段階で見える
- 受信レベル表示が受信した時の感覚と合っている
- ホールドを解除した時もピッと音がして解除されたことが耳で分かる
- ワンセグTV音声が13-52chの物理チャンネルモードで選局できる
- オプションのチャージャーとニッケル水素充電池がセットになった充電キットBCA-TRG3KITの追加で電池交換の手間が減らせる
胸ポケットに収まるラジオでは受信感度と音質のよさがトップレベルと思います。
ボタンや液晶ディスプレイの大きさは同社のSRF-T355(K)と同じで、胸ポケットに入る製品の中では最大クラスです。
受信レベル表示やワンセグTV音声の物理チャンネル選局など、マニアックな機能にもある程度までは手が行き届いています。
▽気になる点
- 連続使用時間が13.5時間以上と、短い
- キャリングケースが非付属
- 自分がどこにいるのか分からないと初期設定で地域を選べない
- 受信できる電波を探して周波数を自動プリセットする機能がFMとAM受信時にはない
- スキャン機能はない
- FMステレオ放送を受信中の状態が液晶に表示されない
- 機能設定中は無音になる
- 選局レバーを+側や-側に倒し続け周波数を上下している間は無音
- ソニー製品以外のニッケル水素充電池を使うと電池残量表示が正しく動作しない(社外品の使用は自己責任)
- 内蔵スピーカーの音質は人の声が強調されている
- ワンセグTV音声受信で二重音声の番組で主+副の同時出力は不可能
- FMの受信レベル表示の反応が鈍い
- 個体と使う場所、使い方などでボリュームつまみにガリの出る場合がある
XDR-64TVの最大の弱点は電池が長く持たないことです。
キャリングケースは付属しないので、よしおは100円ショップで購入したデジタルカメラ用のポーチに入れて持ち歩いています。
電池とケース、ボリュームつまみの問題以外は、よほどマニアックな使い方をしなければ気にならないかもしれません。
よしおの持つ製品にボリュームつまみのガリ症状は出ていません。
■総評
まとめですが、XDR-64TVは見た目と感度のよい、くっきりとした音のラジオです。
使いやすさは慣れなどもあり、人それぞれです。
まあそれはそれとして、受信中の放送局名や周波数が大きなバックライト液晶に漢字や数字で大きく表示されるので、よしおのような老眼ズのメンバー?でも見やすいです。
電池は長く持たないので保証外ですが、市販のニッケル水素電池を複数ローテーションし、交換しながら使っています。
2018年2月に発売されたこのXDR-64TVは残念ながらわずか3年半程度で生産完了となってしまいました。
しかしワンセグTV音声受信機能を外したFMとワイドFM、AMを受信できる同形状の2バンドラジオSRF-T355とSRF-T355Kは引き続きソニーから販売されています(2021年12月現在)。
SRF-T355シリーズの受信感度と音質、操作性はXDR-64TVと遜色なしといえます。
2021年はXDR-64TVだけでなくテーブルに置いて使えるタイプのXDR-56TV、パナソニックのワンセグ音声受信ラジオも残念ながら生産完了となってしまいました。
2022年には各社から後継機が出ることを期待します。
(関連記事はこの下です)
0 件のコメント:
コメントを投稿
現在コメントに返信できない状態です。ご不便をお掛けします。