2019/09/03

AORの新型受信機AR5700DとAR7400@ハムフェア2019

2019年のハムフェアが無事に終わりました。ここではAORブースに展示されていた新型受信機AR5700DとAR7400の話題を取り上げます。
ハムフェア2019のAORブースの一部


■AR5700D

AOR AR5700D受信機

AR5700Dは9kHz~3700MHzをカバーするデジタル復調対応のデスクトップ型広帯域受信機です。

ごく一部のデジタル通信とアナログ通信がオールモードで受信できます。

AR5001Dの後継機の位置づけとのことです。



GPSオプションとアンテナ切替器もAR5700D専用のものが登場予定です。

AR5001Dのオプションは端子が異なるなどの理由で使用不可のようです。

AR5001D同様にFMラジオがステレオが聞けます。

録音ファイルはAR5001D譲りで、録音開始から停止まで分割されません。

背面はご覧の通りです。

発売は今年中、価格は50万円近くになる予定です。
付属ソフトウェアAR-IQ-IIIによるAR5700Dデモ


まだ発売前なので判断は時期尚早ですが、AR5700Dのアドバンテージはカタログスペックだけで見ると、受信精度と受信範囲、少し充実した液晶表示、I/Q出力を含むPC連携といったところで、それ以外はAR-DV1と大体同じに見えます。

極論かもしれませんが、受信できるデジタルの電波が同じならばAR-DV1でいいじゃないかという判断になるのは自然と思います。





■AR7400

AOR AR7400(コンセプトモデル)

AR7400はV/Uエアバンドを4波同時受信可能な航空無線専用受信機です。

航空無線の周波数ではAMモード固定受信となります。加えてFMラジオも受信可能です。


色は違えど外観は一見AR-DV1と同じですが、スピーカーの大きさや配置、奥行きが異なります。AR-DV1と比べるとスピーカーは大きく、奥行きは1/4ほど短くなっています。

4波同時受信では音量とスケルチを独立設定できます。

4つの独立したスピーカー出力端子が裏面にあります。

UHFとVHFのエアバンドを、従来の受信感度を保ち1秒でサーチするという驚異的な爆速性能を持つことは確かなようです。

FMラジオの4波同時受信は現在考えられていません。I/Q出力も考えていないとのことです。

4波同時受信中の録音フォーマットも未定です。4トラック1ファイル録音か、モノラルWAVの4重同時録音になるのかもしれません。

ほぼ確実なのはAR5700D同様に、こちらもファイル分割録音機能がないことでしょう。

本体の発熱はAR-DV1と同じくらいでした。

今回登場したAR7400はあくまでもコンセプトモデルです。外観はほぼこれで確定ですが、内部仕様は今後変更となる可能性があります。

VHF航空無線の受信範囲上限が137MHz止まりの現状も、いずれ142MHzまで拡張されるはずです。


よしおがAR7400に望むことは、やはり市販の受信機4台を集めるだけではできない機能の充実です。

例えば4波同時受信で全て同じ範囲をサーチorスキャンするときに、1つの受信機がある周波数を受信中、残り3台の受信機は現在受信中の周波数を自動スキップする、という機能があると便利と思いました。

同時受信機能があっても、同じ周波数を受信してしまうと同時受信の意味がないですから...。

ハムフェア2019のAORブース イメージガール


AR5700Dに引き続き、AR7400までもがファイル分割録音を装備しないであろう理由として、恐らく政治的or技術的に何らかの事情があるのではと思います。

もし、自分で金太郎飴をぶつ切りにしなくても良い録音機能か、復調できるジャンルの増加のどちらか片方を選ぶならば、よしおは後者を選ぶでしょうね。

とはいいますが、ファイルの分割録音機能はやはり欲しいものです。
(関連記事はこの下です)



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