AR-DV10 7月16日に室温40度下で発生したフリーズ画面 |
AR-DV10の発熱がすごく動作が不安定という話はファームウェア1807Aの状態で気温35度を超す猛暑日になる前から体感していました。
ただ、移動時に同時携行していたIC-R30も同様に発熱するように感じたことから、発熱の程度の違いがよくわかりませんでした。
そこで今回簡易サーモグラフィーで数日AR-DV10の表面温度を測り、気温とAR-DV10の動作が時間とともにどう変わるのかチェックしました。以下はその経過観察です。
※サーモグラフィ画像の表示時刻は撮影時刻と合っていません。また簡便のため室温=壁面温度とみなしています
7/21夜間
室温が38度の環境でAR-DV10の2時間電源を入れ放置したところ51.2度でも動作し続けました。このとき比較用に動作させたIC-R30は45度近くまで上がり、こちらも動作し続けました。
AR-DV10温度上昇時のサーモグラフィ画像 |
アイコムIC-R30温度上昇時のサーモグラフィ画像 |
7/22 15時
室温は41度。朝から動作させ続けたAR-DV10はフリーズしていました。充電スタンドのランプも安全回路が働いたのか、消灯しました。このときのAR-DV10の温度は51.9度でした。
他方、比較用のIC-R30(左)は正常動作しているように見えました。
プログラムスキャン中のIC-R30(左)とフリーズしたAR-DV10(右) |
7/23夜間
室温40.5度で2時間ほどAR-DV10を動作させるとエラーが表示され動作が不安定になりフリーズ。電源ボタンが使えないので電池を外し再起動させました。このときのAR-DV10の温度は52度でした。充電スタンドの充電ランプが消灯している様子も見えます。
発生したAR-DV10のエラー画面(サーチ不可状態) |
7/24と7/25の夜間
どちらも室温39.5度以上で朝からAR-DV10を動作させていたはずが、半日後確認すると電池残量が半分以上あるにもかかわらず勝手に電源が落ちていました。充電スタンドのLEDは消灯しています。IC-R30は休みなく正常動作しているように見えました。
7/24の室内気温 |
7/25の室内気温 |
上記の結果から言えることは、AR-DV10のスペックに記載された「使用温度範囲」が周囲の気温を表すのではなく、本体の加熱による温度上昇と気温の総合値であるらしいことがわかりました。
極端な話、周囲の気温が0度でも受信機内部が51度まで受信動作により発熱すれば「使用温度範囲」外ということになります。
リチウムイオン充電池が40度以上で充電できないことは無視するとして、よしおは製品情報のスペック表に記載された「使用温度範囲」の上限が50度という表記を、気温50度までなら正常に動作すると思い込んでいました。しかし実際はご覧のように勝手が違うようです。
ということで、他社と比べ技術的に優れ、14万円近くするAR-DV10を夏場に長時間使う場合は、本体のキーボード付近に水シャワーや氷などを当て続けて使うのが適切のようですね。
理想はAR-DV10を川や湖などへ連れ出すことでしょうが、四万十川の汽水域で釣りを楽しみながら、九十九里浜でサーフィンしながら、田沢湖でアヒルさんボートを足漕ぎしながら、利尻島で昆布を採りながら、岐阜長良川で渓流下りを楽しみながら、はたまた、沖縄美ら海で泳ぎながら受信を楽しむのは相当なテクニックが要るはずです。
本体がIPX5の理由はこれかもしれません。
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