2017/01/15

ポータブル電源Sherpa100をAR-DV1と組み合わせて使う

AORのAR-DV1には様々なデジタル復調モードが装備されているため、現時点(2017年1月現在)では外へ持ち出したい受信機の一つです。しかし移動時の電源確保がネックとなり屋外への持ち出しには躊躇します。

そこで今回はリチウムイオン充電池内蔵のポータブル電源との組み合わせでAR-DV1を使う方法を提案します。

GoalZero Sherpa 100

提案するポータブル電源、ゴールゼロ社のSherpa100は98Whのリチウムイオン充電池を内蔵したモバイル電源です。

大きさは幅4.7×高さ3.8×奥行13.3センチメートル、重さ約864グラムと一般的なスマートフォン用モバイル電源よりも二回り以上大きく重くなっています。

上記のように手元を照らす白色LEDライトも内蔵しています。
 
Sherpa 100使用例

Sherpa100には5V 2.1アンペアのUSB電源端子2つのほか、12V 10アンペア出力端子とノートPC用19V 6アンペアの電源があります。USB端子以外はすべて付属のケーブルを使い機器とつなぐ必要があります。

オプションのSherpa ACインバーターを使用すると家庭用100Vコンセントで100ワットまでの機器が使えます。



それではこのポータブル電源Sherpa 100の12V端子とAR-DV1をつなぎ動作するかチェックしましょう。

構成はSherpa 100、付属のシガーライターソケット、ノイズフィルターを取り付けた手持ちのシガーライターケーブル、そしてAR-DV1受信機です。配線加工は一切不要です。


結果は...


このようにあっさりと使えました。


Sherpa 100のスペックが正しく、効率を考慮すれば、AR-DV1を組み合わせて使う場合は満充電後おおよそ5時間は使える計算です。



このSherpa 100は付属ACアダプターを使い家庭用コンセントから約3時間程度、オプション品番「98043」の専用充電コードを使い自動車バッテリーから約4時間程度で満充電されます。

加えて太陽電池のオプションが選択可能。真夏の場合はオプションNomad 20へ直射日光を当てれば最短2日で太陽電池だけで満充電可能です。
Sherpa100とNomad20

よしおは防災対策用品としてポータブル電源Sherpa 100を室内窓側に置いた20ワット太陽電池Nomad 20などと組み合わせ、2年以上使い続けています。

ご覧のように2年以上窓側に放置したNomad 20は直射日光にさらし続けたため色があせています。しかし太陽電池の発電性能はさほど変化がないように思います。


一般的に太陽電池は屋内に置くと屋外よりも発電効率がずいぶん下がりますが、それでもこれまで使ってきた太陽電池電源システムよりもよく充電され、不具合は感じません。



オプションの太陽電池は追加接続が可能です。例えば下記のように20ワットのNomad 20と14ワットのNomad 14を接続すると、Sherpa 100の充電をスピードアップできます。
Sherpa100, Nomad14, Nomad20接続
よしおはさらに7ワットパネルNomad 7を2枚加え最大4枚つなぎターボ化したこともあります。



さて、Sherpa 100には下位モデルSherpa 50があります。大きな違いは内蔵リチウムイオン充電池の中身とUSB端子の数、各端子の出力電流の違いです。
Sherpa50(上), Sherpa100(下)



AR-DV1とSherpa 50との組み合わせも動作します。ラジオNIKKEIも聴けました。


Sherpa50に適合する太陽電池はNomad 14またはNomad 20です(写真はNomad 14との組み合わせ)。


Sherpa 50のUSB端子は接続するスマートフォンやタブレット、デジタルカメラの機種により充電モードに入らない場合がありました(Sherpa 100は問題なく充電可能)。ちなみにユニデンのデジタルハンディースキャナーBCD436HPは充電可能です。





このGoal Zeroのポータブル電源Sherpa 100はHFや6mのアマチュア無線運用にはあまり適しませんが、AR-DV1で2m HAM以上のアナログFM波やデジタル波を探す場合に使えそうなことは分かりました。いずれ登場するアイコムのIC-R8600にも使えるかもしれません。


敢えて、いまいちの点を挙げるならば米国開発品のため、新品でも小キズがあったり、同じ製品でも入手により本体やLEDの色違いなどばらつきがあったり、付属品が変更される場合があるなど、一流国内メーカー品と比べ見劣りすることは否めません。

まあ、最近国内で流通する安価な製品でも塗装がはがれていたり液晶にゴミが入っているなど同様のことは多々ありますが…。



Sherpa 100は無線機や受信機を想定した造りではありませんが、重さ1キログラムを切り、仰々しいゴツさもなく小型。無改造状態で拡張性もあるのでAR-DV1と組み合わせ、アウトドアでデジタル無線の受信ライフを楽しむポータブル電源としては比較的理想に近いと思います。

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