アイワ AR-A10黒、FMアンテナ引出状態 |
■AR-A10とは
AR-A10は単1アルカリ乾電池3本で約350時間、2週間以上連続で使える、テーブルトップ型2バンドラジオです。
電池駆動以外に、付属の電源コードでコンセントから電源を取ることも可能です。
日本国内のAMラジオとワイドFM(補完放送)を含むFMラジオが楽しめます。
大きさは幅21×厚み6.3×高さ14.8センチ、コミックよりも一回り大きいA5版の雑誌サイズです。
重さは単1アルカリ乾電池を含め約1100グラムですが実際に持つと1キロあるとは思えないほど軽く感じます。
受信に使うアンテナはAMが内蔵バーアンテナ、FMがロッドアンテナです。
色は黒と白の2色が選べます。よしおは黒を選びました。
■外観
まずは外観をチェックします。
正面にはモノラルスピーカーがあります。
日本語表示のつまみ類は大型の電源スイッチ共用音量つまみ、AM/FMバンド切り替え、選局ダイヤル、音質切り替えの4つです。
ラジオの選局窓は最近では珍しい、横に長いタイプです。
選局窓の周囲は艶あり光沢になっています。
AR-A10選局窓周囲(光沢の反射が見える) |
裏に単1電池収納スペースとACコードのコネクターがあります。
上部には90度折り畳み式キャリングハンドルとFM用ロッドアンテナがあります。
FMアンテナは回転機構付きで、最大60cmまで伸びます。
モノラルイヤホン端子は右側にあります。
■AR-A10の感想
AR-A10の良い点と気になる点を挙げます。
●良い点
- 人の声が大きくはっきり聞ける
- サ行やタ行の発音がAMラジオでもはっきり聞こえる
- コンセントから電源を取ると最大音量にしても音が割れない
- 音質が2種類選べる
- 音質切り替えをクリア側にすると人の声がより強調される
- 直感で操作できる
- 選局中は無音にならない
- 選局する文字盤が横に広く、放送に合わせやすい
- 感度は割とよい
- 電池の持ちは確かに小型ラジオよりも圧倒的によい
- 電池を入れても思いの外軽量に感じる
●気になる点
- 夜間AM放送を聴取中、弱い電波の隣に強い電波があると自動的に強い電波を受信する
- スピーカー、イヤホン共に音楽向きの音質ではない
- FM放送を聴取中、音質切り替えをクリア側にすると人の声がキンキンうるさい
- 音質切り替えをソフト側にすると中低音が強調される
- 音量つまみと電源スイッチが一体なので毎回音量を合わせる必要がある
- 近所の携帯電話基地局の電波がカブる(特にAM受信中)
- FMラジオの90MHz以上でデジタル無線やポケベル(死語?)の制御音が入る
補足しますと、よしおの近所には最近新しい電話会社の携帯基地局が立ち、少なくとも所有するラジオの半分以上がこの20メートル離れた基地局によって妨害を受けています。
よってAR-A10だけが新しい電話会社の携帯基地局の電波に弱い訳ではありません。
FM放送を聴取中に音質切り替えスイッチをクリア側にしたときのキンキンうるさい感覚は、東京駅の中央線ホームで鳴るアナウンスや、最近流行のセルフレジに匹敵します。
どうやらクリア側の音質切り替えは、耳の聴こえ辛い方向けに用意されているようです。
ラジオマニア2020や2019でも取り上げられていたと記憶していますが、90MHz帯にデジタル無線が被る傾向は最近のDSPラジオ特有のクセなのでしょうか(通話内容が聞ければこの上ないのですが...)。
AR-A10 ハンドル展開時 |
■総評
以上をまとめるとAR-A10は工事現場でも使えるほどの大音量が鳴らせ、コストパフォーマンスが良く、特に高齢の方に最適なラジオです。
ニュースやトーク番組、語学学習の聴取には重宝すると思います。
人の声を中心に再生する音質は1960年代のラジオに少しだけ似ている気がします。
強いて言うなれば、音質切り替えにノーマル音質設定が欲しかったですね。
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