swling.comのコメント欄に登場して間もない欧州版ATS-909X2のレビューらしき記載を見つけましたので要約して日本語で紹介します。
SANGEAN ATS-909X2(sangeanshop.euより転載) |
・Sangean ATS-909X2 Pricing (Europe), Photos, and Product Details The SWLing Post(英語)
Andreja氏のレビューの一部(swling.comから) |
2020年12月中旬にATS-909X2の入手を報告したAndreja氏の記載(2020年12月19日付)によると、ATS-909Xとの比較はできないものの、受信感度はTECSUN PL-880と同等で、スピーカーはPL-880のほうが低音が強いと説明しています。
同氏は同時に、入手したATS-909X2の問題点を8つ挙げています。
よしおはATS-909Xを所持していますので、ATS-909Xの動作と彼のATS-909X2の指摘を1つずつ比較し評価してみます。
1) PL-880よりも内蔵スピーカーの低音が出ない
前述と同じ内容です。ATS-909X2のスピーカーの音質はATS-909Xと同じと思われます。
2) エアバンドの8.33kHzステップがなく5kHzと25kHzステップのみ
ATS-909X2には予告通り、エアバンド(航空無線)の受信機能が追加されたようです。
欧州圏のエアバンドのステップは8.33kHzが使われているので、25kHzと5kHzステップでオフステップになってしまう指摘はもっともです。
ATS-909X2の開発者は欧州のエアバンド事情を知らなかったものと思われます。
3) SSBとAMで音量差がある。SSBのほうが音量が小さい。SSBからAMに切り替えると音量が爆音となる
この症状はATS-909Xと同じです。
4) 表示が100Hzステップなので10Hzや20Hzステップで選局すると厳密な周波数が分からない
予告通りATS-909X2には100Hz表示が追加されたようですが、10Hz表示はないようです。
5) ATSがPL-880ほどよくはない
仕様というか設計思想と思います。
6) バックライトが常時点灯できない(10/20/30秒表示はある)
点灯機能が予告通り拡充されたようです。
7) 背面のスタンドが小さく、ラジオを押すとスタンドが倒れる
2箇所のゴム足の存在を含め、スタンドの仕様はATS-909Xと同じようです。
8) FMの周波数を入力する時は必ず「.」を押さなければならない。「.」を押さないと短波の周波数と解釈される
ATS-909Xと同じです。
これらの報告を総合すると、欧州版ATS-909X2はATS-909Xの受信感度と機能の向上を図り、エアバンド受信機能を追加したラジオ(おおよそ事前予告通り)であることがいえるでしょう。
329ユーロを(1ユーロ=130円として)日本円に換算するとおおよそ43000円です。
現時点(2021年1月4日現在)のATS-909X2のレビュー情報とATS-909Xがアマゾンで3万円程度で販売されている状況を考慮すると、受信感度と機能アップ+エアバンド受信機能が本記事記載時点の時価1万3000円に見合うのかという判断になりそうです。
今後はバージョンアップ版や北米仕様、ロシア版等の登場も期待できますので、個人的にはもう少し情報が出てこなければ何とも判断できないというところです。
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