2020/05/16

コメットSMA-W100RX2アンテナの説明と実使用比較

ハンディアンテナSMA-W100RX2の簡単な説明とSMA-W100RXとの実使用比較、選び方について語ります。
Comet SMA-W100RX2

SMA-W100RX2はアマチュア無線用アンテナの生産で有名なコメットの広帯域受信専用ロッドアンテナです。

よしおの手元にあるSMA-W100RX2は、長さが最大伸長100.5センチ、ロッドアンテナ収納時の全長が21.6センチ、重さが約61グラムです。

コネクター(接栓)の形状はSMAです。

SMAコネクターを装備する広帯域受信機IC-R30IC-R6シリーズDJ-X81DJ-X8DJ-X11シリーズVR-160の他、受信専用としたアマチュア無線機に使えます(2020年5月現在)。FT-65には使えません。

メーカーによると受信周波数範囲は25~1300MHzです。アンテナは70MHz周辺から同調できるようです。



SMA-W100RX2の大きな特徴はアンテナ根元の2段屈曲機構です。
SMA-W100RX2 2段屈曲状態

2段屈曲(ダブルベント)機構により、広帯域受信機やスキャナーに取り付けた状態で持ち運びできます。

国内のハムショップで手に入るハンディアンテナのうち、2段屈曲機構搭載の現行モデルはこのSMA-W100RX2とSMA-W100RX(後述)のみでしょう(2020年5月現在)。

※CQオームで販売されていた351MHz用2段屈曲ロッドアンテナOHM-351Rodは終売となっています


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さてここからが本題です。SMA-W100RX2はSMA-W100RXの機能追加モデルです。

両者の違いは回転機構の有無だけです。受信性能の差はほとんど感じられません。


SMA-W100RX2の回転機構は意外に固く、IC-R30に付属のアンテナと比べ圧倒的な安定感があり、自重を含め容易に回転することはありません。

しかしこの回転機構の追加により、アンテナの長さが2センチほど増えています。
SMA-W100RX(上)とSMA-W100RX2(下)全長
SMA-W100RX(上)とSMA-W100RX2(下)屈曲状態

ロッドアンテナ伸縮部分の差は外観上ありません。
SMA-W100RX(上)とSMA-W100RX2(下)最大伸長時

回転機構の重さは5グラムです。



SMA-W100RXとSMA-W100RX2のどちらを選ぶかですが、やはり回転機構の有無と根元の長さがポイントになります。下の例を見てください。
SMA-W100RX取付例(中央),SMA-W100RX2取付例(右)

アンテナ単体比較では大差ないように見えますが、受信機へ取り付けるとSMA-W100RX2は根元の長さが少し気になります。

根元が長いと持ち運びに支障が出るだけでなく、受信機のコネクター根元に掛かる負担も大きくなります。

要は、根元の長さが増えた分だけアンテナと受信機をデリケートに扱わなければ、受信機が壊れやすくなるということです。


下図のように、BNCコネクターのAR-DV10SMA-W100RX2を付けて持ち運ぶとAR-DV10の根元や内部がポキッと折れるだけでなく、使用者の気分もポキッと折れ再起不能となる可能性が高いので、避けるのが無難です。
SMA-W100RX2+AR-DV10(非推奨)
もっとも、BNCコネクターはワンタッチ着脱が可能ですから、そのまま持ち運ぶケースは稀かもしれませんが...。



このようにSMA-W100RXとSMA-W100RX2のどちらにするかは、回転機構のメリットと根元の長さによるデメリットを納得して選ぶ必要があります。

選び方の参考ですが受信機を立てて使う場合はSMA-W100RX、寝かせて使う場合は必然的にSMA-W100RX2を選ぶことになるでしょう。

(関連記事はこの下です)


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