VAIO Phone A VPA0511S (VPA051) |
■VAIO Phone A VPA051とは
VAIO Phone A VPA051(VPA0511S)は2017年4月にVAIO株式会社から発売されたAndroidスマートフォンです。VPA051(VPA0511S)のラジオ機能は通常の国内向けのスマートフォンと同様、76〜108MHzのFMラジオが50, 100, 200kHzステップで受信できます。一部地域のAMラジオ放送をFMで聴けるワイドFMにも対応します。
FMラジオアプリの言語設定は日本語にしてもなぜか常に英語表示に固定されます。
■選局
チューニング方法は往年のBCLラジオICF-6800シリーズと思しきギミックを模した手動選局とプリセット選局、スキャンに対応します。手動選局は画面下の周波数目盛りを左右にスワイプするか画面中央の周波数表示の左右の矢印をタッチします。周波数目盛りのスワイプはもたつきが多く操作性は良くありません。
スキャン速度は状況によりますが実測でおおよそ毎秒約25ステップと高速です。スキャンは周波数表示の左右の矢印を長押しして開始します。
設定項目にScan Stationsという項目はありますがこちらはスキャンが動作しません。ジャンル選択項目らしきものは多数ありますが使い方は不明です。
プリセット数は最大7です。エリアコールや地域設定、放送局名表示など1万円程度の市販の名刺サイズラジオにある機能はありません。
■感度
イヤホンやヘッドホンのコードがアンテナとなるため、使用するイヤホンによりますが、受信感度は名刺サイズラジオと同等です。ただし移動中のバサつき改善のためか名刺サイズラジオより高音が抑えられていたり、一定の受信環境以上でなければステレオになりません。
■音質
使用するイヤホンやヘッドホンによりますが、一般的なFMラジオの音と比べ高音がかなり抑えられています。ステレオ感はひと昔前のラジオよりも少なめです。上述の通り移動中のバサつき改善が理由と思われます。このため聴感上、ノイズは市販のラジオと比べ少ないと感じます。
■付加機能
録音機能があります。録音したファイルはFMRecordingフォルダーへ保存されます。録音時間は5, 15, 30分間と無制限まで選択可能です。タイマー録音機能はありません。録音中(左上の緑の点が赤になる) |
録音フォーマットは44.1kHz、約99kbpsの3GPステレオ。アマチュア無線のD-STARほどではありませんが少しケロケロします。
受信周波数範囲とオート(Stereo)とモノラルが切り替えられます。
スリープタイマーを搭載し15~60分から4段階選べます。
イヤホンやヘッドホンを接続した状態でスピーカーからラジオが聴取できるモードもあります。
設定項目のスクリーンショットを以下に示します。
FMラジオアプリ設定項目一覧 |
■その他気になったこと
FMラジオをステレオで楽しむ場合は基本的に4極プラグのスマートフォン専用ヘッドホンが必要です。市販の3極ステレオミニプラグのヘッドホンを使うと、なぜか常にモノラル音声でしかFMラジオが聴けないことが多いです。
3極ステレオミニプラグ(上)と4極プラグ(下) |
具体的には、3極ステレオミニプラグのヘッドホンをつなぎ音楽ファイルや動画ファイル再生直後にFMラジオアプリを起動するとFMステレオラジオ番組もステレオで楽しめますが、それ以外ではアプリでステレオ表示されていても音声はモノラル出力となります。
3極ステレオミニプラグのヘッドホンで音楽ファイルや動画ファイルを再生するとモノラルにはならずステレオで正常に再生されるのでFMラジオアプリのバグのようです。
また、4極ステレオミニプラグのヘッドホンを使うとFMラジオアプリではステレオ表示でモノラル音声出力となる問題は常に発生しません。
FMラジオ受信中のVAIO Phone A VPA051 |
■まとめ
VAIO PhoneのFMラジオ機能は表示言語が英語オンリーであったり音質やステレオ感が良くなかったり、使用するヘッドホンを選ぶなどクセはあります。AMラジオが聴取できない点は市販のラジオでカバーするしかありません。よしおが入手した個体は開封直後から液晶保護シートに指紋がべったり付いているなど、期待を超える品質でしたが、スマートフォン内蔵ラジオとして最低限ラジオ番組の聴取はできるのでおまけ程度には使えると思います。
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